再読のための覚え書き
技巧的生活
吉行淳之介（1924-1994）
堕胎という結末で終えた苦い恋愛経験から、酒場の女という生き方を選んだ葉子。
彼女が勤める銀座のクラブ「銀の鞍」で、客の男たちを無機物のように捉えるホステスたちの、その「技巧的」な生き様。
「どこまでも女になれる相手からは、男はしたたかさを感じるものさ。もし、この指がおれの力をどこまでも受け容れて反っていったとしたら、薄気味悪くなってくる。そして、その指をしたたかなものにおもう。つまりそういう感じだ」
2022.1.13読了
技巧的生活
新潮文庫
昭和42年5月30日初版発行
昭和43年11月15日2刷
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