再読のための覚え書き
今戸心中
広津柳浪(1861-1928)
吉原遊廓の花魁である吉里は、馴染みの客の平田と、相思相愛の関係であった。
しかし、平田は父親の事業の失敗のため、吉里を捨て、郷里に帰ってしまった。
座敷には、吉里を慕い求めて、妻と離縁してまで通い詰めている善吉という男がいた。
吉里は、善吉の絶望を自分の絶望と重ね合わせ、周囲の目にも善吉との関係が深まるように思われたのだが……。
「深刻小説」と言われた広津柳浪の、花柳界に生きる人々の心情の機微を描いた秀作。
2022.3.18読了
今戸心中
岩波文庫
昭和44年5月15日初版発行
昭和44年11月15日2刷
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