長島 潤 Sing a mindscape

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石川淳「焼跡のイエス・処女懐胎」

2022-11-19 17:04:00 | 

再読のための覚え書き 


焼跡のイエス・処女懐胎 

石川淳(1899-1987


表題作はどちらもキリスト教が主題の一部となっているものの、そこに神学的な深みがあるわけではない。むしろ、「かよい小町」の方に聖書的なヒューマニズムを感じる。


《かよい小町》

前を歩く女が看板のない料理屋に入ったので、自分もまた入ってみる。女は染香という名の芸者だった。


そのまま夜を共にするが、寝ている女の胸に、この世に見るべからざるものを見た……


「檀那もいろおとこもあるだろうが、そんなもの、追ってきれいにかたづける。一切引受けた。まず女房になれ。」



2022.11.19読了


焼跡のイエス・処女懐胎

新潮文庫

昭和45515日初版発行

昭和46854


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