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今日は対談集の最後から二人を紹介する
ロック・ミュージシャンの内田裕也と歌手の松任谷由実
二人のファンには申し訳ないが 二人の発言には読み応えが無い
そこで 会話体ではなく 対話の【小見出し】と岡本発言の要点のみ綴る
まず内田裕也との対談「生きることは爆発だっ!」
太郎は以前の彼との鼎談を忘れていて 冒頭から内田をムッとさせた
その内田が「テレビに出過ぎ CFにも出過ぎ」と太郎を批判して対談が進む
【関係ない人間とテレビで会うことも芸術だ!】
・昨日もテレビに出たけど 関係のない人と出会うのはいいことだ
・CFには反対 僕は断ってる 商品と一緒には出ず 商品名も言わない
(どうやら別々に撮ってテレビ局があとで編集しているようだ)
・タモリが誰か知らずに出た 彼の反対の態度をとった それがウケた
・人間 目と目が合うだけで芸術 音楽・絵画・文学などジャンルは無関係
芸術は即人間であり 人間的であることが芸術なんだ
・僕は番組で媚びない 媚びるのは人間の卑しさ 動物は媚びない
会社に勤めたら上役に媚びる 音楽や美術も文学も 媚びたものが多い
【反対の立場でぶつかり合うのが本当の調和だ!】
・僕は人に好かれようとはしない 万博のテーマは"進歩と調和"だったが
”進歩”には反対なんだ というか 今の社会は全然進歩していない
芸術でも僕が一番感激したのは 縄文土器・縄文文化を知った時だ
だから ’太陽の塔’も石器時代の人間が作ったように造形した
【自我意識を持たない時代の人間に戻りたい・・・】
・私は自由な気分でいたい
・人間がまだ自我意識を持たない時代の人間に帰りたいと思っている
※対談相手はかなり自意識が強そう それが見出しや発言に繋がったか?
【絶対に人に媚びる態度を取ったことはない!】
・そういう運命にぶつかった以上 こういう嬉しくない対談でも出る
※内田(ムッとして凝視)・・・との記述あり
次に松任谷由実との対談「幸福を求めるな 歓喜を求めよ」
これは対談というより人生相談 結婚するって間違いですか?なんてネ
・結婚するなら女性は世界中の男性の女房になり
男性も世界中の女性の亭主になる その位のつもりでやらなくちゃ
・様々な国の女性と付き合ったが 日本ほど結婚を気にする女性はいない
・血のつながりなんてくだらない 世界中の若者が自分の息子だということ
・貞操観なんてお役所的 違う課に行って仕事したらクビになるのと同じ
・愛情に条件なんかない
・人間にいちばん大切なのは自由 お互いに束縛しないこと
・自分を中心にした'幸福'が大嫌い 人生は猛烈に戦うこと
いつも燃えて 毛穴が燃え立つ'歓喜'を感じる そのために人生はある
この本の’あとがき’で岡本敏子が書いている
「話芸の達人~徳川夢声が太郎を評して'訥弁の雄弁 誰にも真似できない'
と言っていたが つっかえつっかえ畳みかけてくる迫力は独特のものだった
しかも天性のユーモア 悲痛な話をしてもいても なにかおかしい」
活字なって読んでもそれが伝わって来る 編集が上手いのだろう
拙い要約記述でも その雄弁さや面白さが少しでも伝われば と願っている
この二人の対談は ’7~80年代にかけて行われたもの
その年代の東京風景を最後に見てもらって今日は終わりたい
それでは明日またお会いしましょう
[Rosey]