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DAZN観戦 2022年ACL グループI第3節 川崎フロンターレvsジョホール・ダルル・タクジムFC

2022-04-22 18:14:30 | サッカー視聴記(2022年その他)

<川崎スタメン> 4-2-3-1
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB 山村 CB 谷口 LSB 佐々木
DH 橘田 DH ジョアン・シミッチ
RSH 知念 CH 遠野 LSH マルシーニョ
FW レアンドロ・ダミアン
<ジョホールスタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK マルリアス
RCB ディビス CCB サード LCB ロウリー
RWB アイマン DH ナチョインサ LWB コービンオング
IH レアンドロ・ベラスケス IH ファザイル
FW ベルクソン FW フォレスティエリ
※選手の表記はyahooのページに準拠しています

※前回のACLの記事-川崎vs広州

前節はほぼ完全ターンオーバーのスタメンで、大勝(8-0)という結果を得た川崎。
成功体験を持ちつつ、温存したメンバーを惜しみなく投入してこの試合に臨む事が出来たとあれば、後は結果だけという状況。

しかし、右サイドで起用されるべき家長がベンチからも外れ、アクシデントを疑わせる事態となったが第一のブレーキ。
そして、相手チームはマレーシアのクラブ・ジョホールであり、この集中開催の地で完全なホームの地の利を得る事が出来る。
過去2試合では無かった、数多の観衆が詰めかけるスタジアム内で、かつホームチーム故の場内の演出(試合中のチームカラーに染めるライトアップなど)も加わり。
言わば川崎にとっては完全アウェーという立場であり。
そして猛烈な気候が襲い掛かる、三重苦ともいえる状況での戦いを強いられてしまいました。

相手のジョホールは2015年にACL制覇の経験があり、今季も国内では強豪の立場は揺るがないクラブ。
Jリーグの札幌とパートナーシップの関係を築いているという結び付きもあり、日本のクラブに対しては一定の見解がある……かどうかは不明ですが、川崎にとっては間違っても軽々しく「必勝」とは言えない相手。
そして今大会でも2戦2勝で首位の座をキープしており、この川崎との2連戦でそれを盤石なものにせんと挑んできます。

試合が始まって間も無く、川崎は相手スローインを直接カットにいった山根がハンドを犯してしまい、ジョホールの左サイドからのフリーキックに。
キッカー・フォレスティエリのクロス→ナチョインサのフリックはクリアするも、跳ね返りをファザイルがボレーシュート(ブロック)と、はやフィニッシュに持ち込まれ。
その後もホームアドバンテージか、ないしは単なる審判団の基準の違いか、反則を量産するなど判定に悩まされ気味であった川崎。

雰囲気的に不利な状況を打開したい川崎は前半9分、敵陣で知念がカットしたボールをマルシーニョがエリア内へ繋ぎ、知念が再度反応してシュートを放つもオフサイドを取られ。
しかしこのプレーで(無効になったとはいえ)知念のシュートをセーブしたGKマルリアスが、味方のサードと交錯してしまい倒れ込む事態が生まれてしまいます。
ホームの雰囲気を作り出していたスタジアムも不安一色の様相となりますが、何とか無事にプレーを続行したマルリアス。

その隙を突かんと13分の川崎の攻撃、GKチョンソンリョンのロングフィードがマルシーニョに収まってから左サイドでの攻撃。
遠野のエリア内へのスルーパスにマルシーニョが走り込み、入れられたグラウンダーのクロスをダミアンが合わせシュート、しかしロウリーがブロックして防ぎ。

相手守備が不安定なうちに決めておきたい所でしたが、それは果たせず。
そして逆に弱点を突かれてしまう川崎。
この日もドイスボランチシステムで挑んでいるとはいえ、4-2-3-1なのか4-2-1-3なのか今一つハッキリしないフォーメーション。
守備時にマルシーニョが積極的に前に出る事がその一因(後は右サイドが純正FWの知念なのが原因か)なのですが、それ故サイドハーフとサイドバックの間に広いスペースが生まれてしまい、ジョホールはそこを突いて攻撃を展開していき。
それをシミッチがカバーする場面が頻発していき、何とか凌いでいるといった絵図の立ち上がりでした。

好機もポゼッションも上回っていた川崎でしたが、その要因で守備では奔走されていた事もあり、スタミナ面を考慮しての立ち回りを押し出さざるを得なくなり。
つまりは意図的なスローペースを余儀なくされるという事で、折角いい攻撃が生まれても、それを期に波状攻撃を掛けるといったシーンは殆ど見られませんでした。
そんな展開で時間が進んでいき、27分の攻撃。
最終ラインの繋ぎから、シミッチがエリア内左へ一気にロングパス、走り込んだマルシーニョはダミアンへの横パスを選択。
遮断されるもマルシーニョが再度繋ぎ直し、受けた遠野がエリア内からシュート。(枠外)
疑似カウンターらしき手法でフィニッシュに持ち込んだ川崎、悪コンディションの中ではこれが最善の手、といった思考が垣間見えました。

飲水タイムが挟まれた後も概ねそんな試合展開を描く中、ジョホールはその途上でフォーメーションを変更。
<前半途中からのジョホール> 4-2-3-1
GK マルリアス
RSB ディビス CB サード CB ロウリー LSB コービンオング
DH ナチョインサ DH ファザイル
RSH アイマン CH ベラスケス LSH フォレスティエリ
FW ベルクソン
あえてミラーマッチに近い状態へとシフトしてきました。
とはいっても、守備時にはナチョインサのアンカーというのは変わっていないようにも見え。(つまりは4-1-4-1か)

このシフトにより川崎に対してマッチアップが明確になったものの、それによる激しい寄せによるチャージも副産物としてついて来てしまい。
36分にはダミアンに対しアフターチャージを犯したベラスケスが、43分にはこぼれ球の競り合いで遠野を倒してしまったアイマンがそれぞれ警告を受ける運びとなりました。
それでも好機は作り39分には右サイドでのパスワークから、戻しを中央で受けたコービンオングが前進し、そのまま遠目からシュートを放つもGKチョンソンリョンがセーブ。
41分には右サイドからのディビスの低いクロスをエリア内中央でベルクソンが収め、そのまま反転シュートを放ちましたが山村のブロックに阻まれ。
川崎がポゼッションで上回る中、ジョホールもしっかりとフィニッシュシーンを作るという攻防戦となり、前半はスコアレスで終了します。

共に交代無く迎えた後半。
川崎はペースアップを図るという意図は伺えましたが、次第にマルシーニョの突破力頼みという感じに。
そのマルシーニョのドリブルが止められるシーンも目立ち、中々好循環が生まれずに時間が進んでいき。
ミラーマッチでは向こうが有利、といった状況を強いられていたでしょうか。

しかしジョホールサイドもシュートまでは辿り着けずという膠着状態に。
先制点がそのまま勝敗に直結しそうな雰囲気も漂いつつありました。
そんな雰囲気に過敏になっていた感があったのが知念であり、頻繁にプレッシングを掛けるも反則を取られてしまう場面が目立った後半。
フラストレーションも溜めがちとなり、それは17分に自陣でコービンオングに反則を受けた際に噴出し、倒された後ヒートアップに発展させてしまいます。
チーム全体思うように攻撃出来ていない状況もあり、仕方無いといった情景でしたが、この厳しい試合を乗り越えなければ予選突破は難しい今年の状況。

良くない流れを受け、既に16分に2枚替えを敢行していた川崎。(遠野・山村→脇坂・車屋)
それでもマルシーニョの居る左サイドでの打開を図る状態は変わらず、今度はスルーパスを多めにして奥を突かんとするも、効果は現れません。
一方のジョホールも23分に2枚替え、アイマン・ベラスケス→ラシド・ファイズへと交代。

ボールが中々渡らず苛立っていたのか、26分にはダミアンがロングシュートを狙う一幕もあり。(枠外)
しかしこれが「中々崩せない時は遠目から狙う」というヒントになったでしょうか。
29分の川崎、相手のミドルパスを前に出てカットした佐々木、そのままカットインで中央まで流れた末にミドルシュートを放ち。
ゴール右を襲うも、ゴールポスト外側に当たって枠外となり惜しくも先制ならず。
ここから攻撃権を独占したい所でしたが、30分に飲水タイムが挟まれてブレイク。

再開されるとやはり好循環は途切れたのか、川崎はボールを握るも好機に繋げられないという状態に陥ってしまい。
そんな相手を突くように、カウンター気味に攻撃を仕掛けるジョホール。
34分自陣でボールカットし、すかさずファイズがスルーパスを送ってラシドが裏に抜けるも、前に出たGKチョンソンリョンがクリア。
38分には川崎のプレッシングを抜けてラシドが前進する所、車屋が反則で止めて警告を受け。
濃くなってきた疲労の色もあり、ジョホールの功名な立ち回りに苦境の色を隠せない川崎。(35分にジョホールはファイザル・ベルクソン→ラヒム・サイフッラーへと2枚替え)

何とか打開しようとベンチも動く川崎、40分にマルシーニョ・ダミアン→宮城・小林へと2枚替え。(知念がセンターフォワードにシフト)
前線の選手を代え、あくまでも得点を狙いにいくものの、依然として状況は厳しく。
逆にジョホールがゴールを脅かしにかかります。(43分にフォレスティエリ→バクリへと交代)
44分には右サイド奥のスローイン、エリア内に直接投げ込まれてバクリポストプレイ→ラシドボレーシュートと繋ぎ。(枠外)
45分にはクリアボールが中央のラシドに収まり、前進ののちミドルシュートが放たれ。(枠外)
やはり成績的に上に居るジョホールの方が「引き分けOK」というスタンスもとれる分、精神的に楽に振る舞う事が出来るといった終盤戦。

アディショナルタイムに突入し攻勢を掛けたい川崎ですが、唯一の好機は車屋のロングパスを小林が頭で合わせて収め、エリア内右からシュートを放ったもの。(枠外)
一向にエンジンが掛からないまま、3分のATが過ぎ去る事となりました。

結局スコアレスで試合終了となり、勝ち点1を分け合い。
これで1位に立つには次節必勝の状況に追い込まれた川崎、メンバー的にも苦しいやり繰りが予想されますが、再戦で全てをひっくり返す事が出来るでしょうか。

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