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DAZN観戦 2024年J1リーグ第21節 ヴィッセル神戸vs鹿島アントラーズ

2024-07-05 16:39:17 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

  • 神戸ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。
  • 鹿島は、鈴木が累積警告により出場停止。

上の方の試合を観るか、という事で選んだこのカード。
今季のJ1は、新興勢力(町田)にまさかの首位の座を明け渡しているとあり、ちょっとの差で追う立場にある両クラブの必死さは画面からも伝わって来るものであり。

立ち上がり、その思いが溢れ出るような、醜悪とも取れるシーンが目立ち。
前半2分の神戸の攻撃で、山口の左からのクロスを阻止にいった安西が山口と交錯して倒れ込み。
幸い無事だったものの、これにより両軍意固地になってしまった感があり、続く5分にはパスを受ける広瀬が樋口に倒されて反則。
するとリスタートを防ぎに立ち塞がる樋口を山口が押し倒すという具合に、サッカー以外の絵図を目立たせてしまう結果となります。

その流れのなかで、7分に空中戦でチャヴリッチが(トゥーレルに)反則を受けた事により、鹿島は中盤の位置からフリーキックによる放り込み。
これをエリア内中央で名古がポストプレイで繋がんとし、クリアされるも尚も右コーナーキックとセットプレーの流れは続きます。
そしてキッカー名古のクロスを、中央ややニア寄りで合わせたチャヴリッチのヘディングシュートがゴールネットを揺らし。
反則塗れの流れならばお手の物、と言わんばかりに百戦錬磨の鹿島が先制点に辿り着きました。

神戸は立ち上がりから、大迫・武藤をターゲットにしたロングボールでの組み立てと平常運転のスタイル。
それがデュエル・チャージの量産に一役買い、また鹿島優位に進んでいた事にも繋がっていた風であり。
ピッチレベルでもそう感じたか、16分に最終ラインから地上での前進を選択し、中央で扇原→山口→大迫と相手の間を抜くパスの連続。
そして大迫が右へ展開し武藤がクロス、これはブロックされるも右スローインで継続(その後扇原がループシュートを狙うも枠外)と、敵陣に押し込む事に成功します。

そして18分、またもトゥーレルから地上で前進の姿勢を見せると、鹿島サイドがプレスを諦めたのを見るや扇原がほぼフリーの状態でロングパス。
受けにいく武藤は、扇原がボールキープでタイミングを計るなかで、ベストタイミングで綺麗に裏抜けを果たしてGKと一対一に持ち込みます。
そしてエリア内中央からGK早川の右へシュートを蹴り込み、見事に制してゴールゲットし同点に。
長短混ぜ合わせての組み立てで、鹿島ディフェンスもそれに合わせられなかったでしょうか。

その後も地上での繋ぎを一定割合で挟みながら、攻め込む神戸。
酒井や山口が最終ラインから一列前の位置で巧みにパスの引き出し・ボールキープを行う事で、奪い返したい鹿島ディフェンスを引き付けながら隙を作る動きが素晴らしく。
24分、山口のキープでプレッシャーを剥がしたのち前に出た酒井へ縦パス、受けた酒井もキープする事でディフェンスを引き付け。
そして扇原→井出と経由ののち、井出から一気にエリア内へロングパスが供給され、武藤が走り込むという同点のシーンに酷似する状況となりましたがここはGK早川がいち早くキャッチ。

一方、優勢ぶりが雲散霧消となった鹿島。
立ち上がりはあくまで乱戦模様に付け込んだという形らしく、神戸の立ち回りにより落ち着きを齎したのちは見る影も無し……といった所でしょうか。
自身でも最終ラインから繋がんと試みるも、神戸の前線の守備に苦戦は否めず。
大迫がボランチを監視しつつ、両インサイドハーフ(山口・井出)が前に出て最終ラインに掛けられるプレッシャーにより前に運ぶ事に難儀。
仮に前にボールを出しても、素早いトランジションからの守備(特に山口の)を受けて結局好機に繋げられません。

そんな神戸の4局面をフルに使うサッカーに、苦戦の色を隠せなくなる鹿島。
大迫のポストワークに対し、激しく寄せて腕で止めようとする絵図(それでも倒れない大迫は凄いの一言ですが)を幾度も作るなど、再びラフプレーの色が強まって来ます。
迎えた37分、敵陣で扇原がパスカットに成功した神戸、こぼれ球を拾った大迫がチャージされながらボールキープを果たすと、そのまま反転して左サイドを突きに掛かり。
ここからまた溜めを作る大迫、そして中央→右へとショートパスを展開させ、酒井が奥に切り込んでクロスと崩しにいき。
クリアされて右CKになると、キッカー扇原は低いクロスをニアに送りスペースを突くと、入り込んだ武藤がボレーシュート。
これをゴールライン寸前で関川がブロックしますが、跳ね返りをすかさずトゥーレルが押し込んでゴールに突き刺します。
鹿島と違いキチンと組み上げた優勢ぶりの前には、必死のディフェンスも空しいといった勝ち越し点になりました。

しかし攻め続ける最中、36分に酒井が仲間のチャージを足に受けて反則という場面があり。
その影響で42分に限界を迎え、倒れ込んで続行不可能となってしまう酒井。
大迫・山口らと並んで、そのプレーぶりは神戸に欠かせない存在に映っただけに、ただ残念といったアクシデントとなりました。(初瀬と交代)
同時に、こうしたラフプレー混じりで無いとトップレベルを止められないという絵図に、槍玉に挙げられがちな町田だけを責める事は出来ないという穿った考えを浮かべてしまうものであり。

決して褒められたものでは無いながらも、その隙を突かんとする鹿島は45分、最終ラインでの繋ぎからGKへと戻して神戸ディフェンスを引き付け。
そのうえで送られたGK早川のロングフィード、一気に右サイド奥を突いて受けた樋口が溜を作った末にグラウンダーでクロス。
ニアで受けた名古、神戸のブロックをかわしながらシュートを放ちましたが、ゴール左へ外れてしまいこのワンチャンスをモノに出来ません。
一方リードを奪った神戸も、後方からのロングボール中心で前半の残り時間を過ごし。
その中で鹿島のクリアミスも絡み、広瀬がエリア内でシュートを放つ(GK早川キャッチ)場面もありましたが、結局スコアはそれ以上動かず。
2-1で前半終了となりました。

巻き返しを図る鹿島は、ハーフタイムで仲間→藤井へと交代。
藤井の突破力に賭ける事となります。

しかし根本的な所が変わらないと、何時まで経ってもペースを変えられない状態であり。
後半の入りも神戸が攻め上がる絵面となり、大迫のポストワークに対し腕を使って止めにいくもままならない、というシーン(後半2分)も前半と同様。
そんな反則気味のプレーに対し、3分にはチャヴリッチに倒された山口がヒートアップする等、苛立ちを抱えながらペースを保たんとする神戸。

そんな流れを変えようと、神戸の姿勢よろしく、植田のロングフィードを積極的に使いにいく鹿島の攻撃。
5分にその植田が左サイドへロングパスを送り藤井を走らせ、これにより左スローイン→左CKと、前半の立ち上がり同様に繋がるセットプレー。
ここからの二次攻撃で、右から上がった樋口のクロスをニアでチャヴリッチが合わせボレーシュート、しかしゴール左へ僅かに外れて同点ならず。

一方鹿島の守備は、度々フリーの状態でロングボールを送られていたのを受け、前からの圧を強めるという当然の姿勢に。
その甲斐もあり、9分には神戸の最終ライン間でのサイドチェンジを藤井がカットしてショートカウンターと、一定の成果は挙げられましたがゴールには辿り着けません。

神戸はその鹿島の攻撃に押され気味となり、13分には中盤の底でパスミスを犯してしまい鹿島のショートカウンターに。
そして樋口が中央からエリア内を突いてシュート(トゥーレルがブロック)と、ミスも出て来た事で締め直さなければならない状況となり。
その思惑通りに動く吉田孝行監督、16分に井出・広瀬→佐々木・パトリッキへと2枚替えを敢行します。

そしてその直後の17分でした。
右サイドで武藤がボール奪取し、こぼれ球を繋いで佐々木が前進する所、またも鹿島は知念が腕でそれを止めにいく姿勢に。
しかし佐々木は倒れずに進み、逆に知念が振り切られ倒れるという格好になると、カットインでレーンチェンジののちに右ポケットへスルーパス。
奥で受けた武藤のグラウンダーのクロスを、ニアに入り込んでいた大迫が合わせシュート。
GK早川が足でセーブするも、跳ね返りをすかさず追撃した大迫がゴールネットを揺らす事に成功します。
しかしオフサイドを告げる笛が鳴り、スルーパスを受けた武藤のオフサイドを取られた事で、判定はVARに委ねられ。
長らくチェックが行われた結果、ゴールへと判定が切り替わり。
反則アタックでも止められないという神戸の推進の末に、リードを広げました。

厳しくなった鹿島は、20分に関川・樋口→柴崎・師岡へと2枚替え。
こちらも海外から帰還組の柴崎の投入で、神戸に対抗姿勢を取らんとします。
また佐野がセンターバックへシフトし、2点差を追い掛けるべくボールポゼッションの姿勢を強め。(しかしボールを持たされるともいう)

柴崎投入でややクリーンとなった鹿島のサッカーですが、それにより大迫を止められないという事態にも陥り。
23分、中央で大迫がキープののち左へ展開、本多の戻しを受けるとすかさずライナーでエリア内へ縦パス。
急所を突くようにパトリッキに渡りますが、その速いボールは収めきれずクリアされ。
何とか命拾いした鹿島ですが、パサーに回っても大迫の脅威は健在というシーンでした。
鹿島は26分、ボール保持を経て柴崎がロングパス一本で右ポケットを突き。
サイドバックの濃野が一気に走り込み、ダイレクトでシュートを放つ(枠外)という具合に視野の広さを発揮する柴崎ですが、このビハインドの状況を跳ね返すには至りません。

28分、右サイドで武藤のドリブルが藤井に倒されて反則、というタイミングで動く神戸ベンチ。
本多・扇原→菊池・井手口へと2枚替えを敢行し、以降井手口・山口をドイスボランチとした4-2-3-1へシフトします。(初瀬が左SBに回る)
得た右サイドでのFKから、キッカー初瀬のクロスを大迫が合わせヘディングシュートを放つもゴール右へと外れ、4点目はならず。
直後に鹿島もチャヴリッチ→垣田へと交代。

何度か鹿島の押し込みを受けるも、優勢ぶりは揺るがないといった神戸。
しかし33分に、ゴールキックの際にGK前川が遅延行為で警告と、弱腰の姿勢に映る絵図を見せてしまうと以降は一転。
鹿島がひたすら敵陣でのボール保持から攻め込むという流れへ突入します。

傍らから観れば、鹿島が押しているように見えるこの絵面も、神戸にしてみれば最後にやらせなければ良いという状態であり。
その通りに鹿島は外循環を強いられながら、何処でブロックの中を突くかという判断を迫られる攻撃。
36分には左ワイドで持った藤井が、柴崎とのワンツーからのカットインでポケットを突きにいく好機。
しかし彼を担当する菊池が追走し、ショルダーチャージで倒して止める(反則無し)という具合に剥がしきれません。

40分に神戸は山口のパスカットで矢印を反転させ、逆に敵陣で繋ぐ状態に。
そしてパトリッキが左奥を突いてクロス、クリアボールを山口がミドルシュートに持っていきますが、ブロックされ跳ね返り逆に鹿島のカウンターに。
神戸デイフェンスの裏を取る毛色の違う好機が生まれましたが、ここも神戸の素早いトランジションを受けて減速。
何とか師岡がエリア内を突き、ディフェンスをかわしながらシュートに繋げました(GK前川キャッチ)がモノに出来ません。

やはり敵陣に押し込んだ状態で、どう崩すかという課題に向き合わなければならない鹿島。(44分に名古→土居に交代)
45分、(GK以外)全員敵陣へ入り込んでひたすらサイドを揺さぶって繋ぎ、左から上がった土肥のクロスをニアでトラップした知念。
そしてそのままボレーシュートとアクロバットに撃たんとしますが、間一髪ヘッドでクリアしたトゥーレルを蹴ってしまう格好となって反則に終わり。

結局これが最後のチャンスらしいチャンスに終わり、アディショナルタイムには神戸が押し込むシーンが膨らみ。
そしてその流れのまま試合終了の時を迎え、上位対決は神戸が制する結果となりました。

川崎・マリノスといった、攻撃サッカーで魅了したクラブが低迷している現状。
そんな中で、エンターテイメント性を高めながら勝つクラブとして、この試合を観る限りでは神戸がその座を射止めても不思議で無いように映り。
空中でも地上でも一定の攻撃クオリティを保ち守備も堅いという具合に、その資格は十分備わったと思いますが、まずは連覇を果たしたい所でしょう。

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