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DAZN観戦 2023年J2リーグ第31節(再開試合) ザスパクサツ群馬vsツエーゲン金沢

2023-09-28 16:01:08 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の群馬の記事はこちら(33節・町田戦、0-0)
※前回の金沢の記事はこちら(32節・徳島戦、0-1)

<群馬スタメン> ※()内は前試合のスタメン

  • 再開前からの変更はベンチの山中→高木のみ。(山中が負傷で出場不可のため)

<金沢スタメン>

  • 再開前からの変更はベンチの木村→杉浦のみ。(木村が負傷で出場不可のため)
  • 来季加入が内定している沖崎(関西学院大)が特別指定となり、34節(水戸戦、0-3)から登録される。

再開試合といえば、思い出されるのが前年の山形vs岡山。
しかしその原因が、審判団の誤審が試合(と、出場停止になったGK後藤の今後)を大きく左右したためのものだったのに対し、今回は落雷による中止という自然災害。
「異例」と称された前年とは打って変わって、普通に考えられる要因でありました。

まずは8/19に行われた31分までの展開を軽くおさらいする事に。


立ち上がりゲームを支配したのは金沢で、プレッシングによるロングボールを蹴らせて回収という流れから、ボールを保持して攻め上がる。
全員敵陣に進入してパスを繋ぐという、ややもすると金沢らしくないポゼッションによる攻めを展開するも、群馬の堅守に対し戻して作り直すシーンも多く。

フィニッシュを放てないまま、時間経過とともに群馬のターンに。
前半18分中塩縦パス→風間受けてスルーパス→川本という流れで中央を突き、庄司の反則によりエリアからすぐ手前という絶好の位置で直接フリーキック。
キッカー佐藤が直接シュート、壁を直撃した跳ね返りを再度シュート(ブロック)と自ら連撃を浴びせるも決められず。

以降も群馬は攻勢を掛けるも、24分の飲水タイムにより流れは途切れ。
最終ラインからボールを繋がんとする群馬に対し、金沢は悉く敵陣でパスカットからのショートカウンターを連発。
29分には深めでカットした奥田がそのまま左ポケットへ切り込んでクロス、合わずに流れるも加藤潤が拾ってバックパス、これを藤村がスルーしたのち受けた小島がシュートするも杉本のブロックに阻まれる。

金沢→群馬→金沢というターン制のような流れを描くと、31分に雷鳴が響いたという所で中断。
そしてそのまま中止の断が下される事となった。


そして再開までに5試合を行ったものの、群馬はさらに32節が落雷により、今度は試合前中止となる有様。
以降4試合で2敗(1勝1分)を喫し、昇格争いの最中にまさに雷様に邪魔に入られた格好となりました。

しかし深刻なのは金沢の方で、5試合の成績は何と全敗。
おまけに得点もゼロと、開幕直後の深刻さ(4連敗スタート)が蘇ったようであり。
当然ながら、残留争いのなか日に日に沈んでいき、現在21位。
何でも良いから勝ち点が欲しい、という状況でこの試合は再開される事となりました。

群馬ゴール前でのドロップボールから始められる事となった再開試合。
当然金沢ペースの流れは途切れるかと思われましたが、33分に左スローイン→豊田フリックから敵陣で攻撃開始。
パスを繋ぎながら逆の右へと展開し、小島がアーリークロスを選択するとこれが中央の奥田に収まり。
ワントラップから、酒井と縺れながら放たれたシュートがゴールネットを揺らします。
中断明け最初の好機を見事にモノにし、先制に成功しました。

リードを奪った金沢、以降もマンツーマンを嵌める事で群馬にペースを握らせず。
特に最近の群馬の戦いぶりを良く研究しているようで、ドイスボランチにもしっかり2枚が付く事で、2トップのタスクを(ボランチへのコースを切るという)一つ減らしたうえで最終ラインの3人に規制を掛けさせる体勢に。
そして左へ降りて来るFWの平松に対してボランチの梶浦が付くという具合に、群馬の可変システムにも対応を見せます。

ただしボランチに付く人選が変わっており、天笠に対しては同じボランチの藤村ですが、もう一人の風間に対しては加藤潤が中に絞って付くのが目を惹きました。
当然ながら梶浦が平松を担当するため付けないので、誰が付くかで柳下正明監督も相当頭を捻った(と思われる)上での答えがピッチ内に表れていました。
左サイドバックの中塩は最終ラインに残るので、2トップの規制内に入れれば良い。
左サイドハーフの杉本は高めに上がるため、そのまま右SB(小島)が担当。
そして残された選択が加藤潤であり。
言わば加藤潤がトップ下・梶浦が右に位置する、以前金沢が採っていた「ダイヤモンド型4-4-2」のような立ち位置へ自然となっていたでしょうか。

しかし群馬はこれを見て、金沢2トップに対し必然的に1人空く最終ラインからの前進を仕掛け。
それでも2トップは奥田が中塩・豊田が酒井と両サイドを見ていたため、中央を城和がドリブルするシーンが膨らむという、こちらも一見変わった体勢での運びとなりました。

これで攻撃権は再び訪れた群馬ですが、タイトに付いて来る姿勢を崩さない金沢の前に攻めあぐみ。
前を向けずにバックパス、という事を繰り返して時間を浪費します。
45分にこれまでとは一転し、杉本が降りてパスを受ける事で金沢の変則マンツーマンを崩しにかかり。
ここから左サイドを前進していきCKを獲得、と同時にアディショナルタイムへ突入。
その後フリーでパスを受けた天笠が前進から際どいミドルシュートを放つ(ゴール左へ外れる)など、フィニッシュへの道筋が見えたという所で前半終了となります。

ともに交代無く始まった後半も、システム的に大きな変化は無く。
強いて言えば、群馬のドイスボランチで天笠が左に回る事が多く、それに伴い加藤潤は天笠に付くという状況が増えた事ぐらいでしょうか。

入りこそ群馬が仕掛けるも、フィニッシュを放てないままターンが移り変わり。
すると追加点を狙いにいく金沢、後半5分に右サイド深めからのスローインで、奥でキープしたのちパスを繋ぎにいき。
その最中に、奥田にパスを出した加藤潤を杉本がアフターで倒した事で反則を取られ、金沢のFKとなり。
このCKに近い位置からのキック、藤村のクロスがクリアされた所を梶浦がボレーで撃ちにいきましたが、ミート出来ず終わり。

その後も金沢の攻撃が続いた事で、苦境に至ると思われた群馬。
しかし8分の攻撃、ここも城和の中央の持ち上がりからでした。
前進を果たしたのち右へと展開し、受けたエドオジョンが奥を窺う位置でカットインの体勢からクロス。
このボールが直接ゴールを襲うと、GK白井の頭を越えたボールは左ポスト内側を叩いてゴール内へと吸い込まれます。
狙ったかどうかは不明ですが、芸術点の高いシュートで同点に追い付きました。

直後に金沢が反撃に入り、加藤大のクロスを腹部でブロックしたエドオジョンが痛み倒れ込むという一幕(11分)があったものの、それでもタイスコアに戻した事で落ち着きを取り戻す群馬。
12分に小島の右からのクロスが合わなかったのちカウンターを仕掛け、川本がドリブルを仕掛ける所長峰のチャージを受けて反則。
このFKはフィニッシュに繋がらず、直後(13分)に金沢ベンチが動いて豊田→杉浦へと交代。
しかしその後も群馬は、14分に自陣で反則を受けると素早くリスタートさせて左サイド奥に運ぶ(杉本が奥に切り込むも奪われる)という具合に反則絡みで相手を揺さぶりに掛かります。

金沢は自陣での凌ぎを余儀なくされる展開が続く苦しい状況となり。
この時間帯の群馬はサイドから裏を狙う攻撃を頻発させ、フィニッシュには繋がらずも、再三城和のドリブルで中央を意識していた事で押し込む事に成功していた感があり。
20分には杉本のボールキープを倒してしまった小島が警告を受けるという具合に、目に見えた被害も出始めます。

21分に群馬ベンチも動き、佐藤・川本→北川・高木へと2枚替え。
ともにこの日変更されたベンチメンバーが真っ先に投入されるという運びとなりました。

ともにシュート数が膨らまず、外野からはややもすると退屈に見えるような展開ですが、それだけに次の1点の価値はとてつもなく大きく。
そんな膠着状態を打ち破るように、再び城和を軸としての前進に舵を振る群馬。
23分にはパスを選択した城和から、高木のポストプレイを交えながら左サイドを繋ぎ、中央に送られた浮き球を平松が収め。
ディフェンスに入られるも拾い直した平松、ペナルティアークからシュートを放ちましたがブロックに阻まれ、浮いたボールをGK白井が抑え。

以降も城和が持ち上がるシーンを膨らませる群馬、金沢の前線の守備を無効化させに掛かりましたが実らず。
そのためロングボールを直接届けにいく攻撃が目立ち始めると、そこからのクリアを繋げることで金沢が攻撃機会を得始めます。
こうなると群馬もロングボール直後は間延びするので、縦に速い攻めが有効となり。
29分にはクリアされたボールを加藤潤ポストプレイ→小島ダイレクトで縦パス→受けた奥田スルーパスで一気に右サイドを運び、杉浦がグラウンダーでクロスを入れた先に藤村が走り込むも、その手前でクリアされてモノに出来ず。

時間が進んでもシュート数は思うように伸ばせない両チーム。
34分にともにベンチが動き、群馬は平松・杉本→畑尾・白石。
金沢は奥田・加藤大→林・石原と、2枚替えの交錯となります。

町田戦の最終盤で見せ、結果が出かかった畑尾のFW起用をこの日も敢行した群馬でしたが、その執念の采配もさしたる効果は無く。
この交代以降金沢がペースを掴むようになり、代わって入った石原が跳梁を見せる事でSBの長峰もフリーになる事が多く、左サイドから押し込みを掛けます。
何度もポケットを突きに掛かり、37分には長いパスワークを経て上がってきた藤村が左ポケットに進入、奥に切り込みましたがディフェンスに阻まれ。

たまらず群馬は39分に最後の交代を敢行。
エドオジョン→武へと交代し、北川・白石がウイングバックを務める3-4-2-1へとフォーメーションを変えて対抗せんとします。(畑尾が1トップ)

勢いを得ているうちに勝ち越したい金沢、41分に左CKからの二次攻撃で、今度は右からのスルーパスでポケットを突いた末に走り込んだ石原がマイナスのクロス。
ニアサイドで加藤潤がワントラップからシュートしますがブロックに遭い決められず。
それでも群馬の采配を受け、43分に加藤潤→孫大河へと交代した事で、こちらも3-4-2-1へとシフトした金沢。(孫が3バックの中央に)
あくまでミラーゲームで勝負を付けにいくといった、この日の柳下監督。

そして決定機が訪れたのが45分、ここも左サイドから繋いでいき、一旦は長峰のアーリークロスが跳ね返されるも尚も拾って二次攻撃。
そして藤村が左ワイドからのカットインで隙を窺いつつ、中央まで流れて送ったエリア内へのミドルパスから、杉浦のポストプレイを経て林がシュートチャンス。
しかし右に流れつつ放った林のシュートはふかしてしまい、勝ち越しはなりません。

そして突入したAT、お互いクリアボールを繋ぎ、オープンになっている隙を運ばんとする攻めの応酬となり。
そんな中、群馬は最終ラインからの運びで白石が左サイドをドリブルで突き進む状況を作り、奥へと進入して上げられたクロス。
これをファーサイドで畑尾が合わせにいくも、勢い余って手前でクリアした山本の頭部をチャージしてしまい反則に。
おまけに畑尾自身が頭部を負傷し倒れ込む事態に陥り、二重に流れを切る結果を招いてしまいました。

畑尾は治療を受けたのちピッチ外へ→復帰という流れになるも、脇で復帰を待つ畑尾と、それを促すように主審に対し異議を飛ばす大槻毅監督を尻目に攻撃権を得たのは金沢。
右サイド奥まで辿り着いて(石原が)クロスを入れるも、やはりフィニッシュには繋がらず。
その後の長峰のロングスローによる攻めが防がれた所で、試合終了を告げる笛が鳴り響きました。

短時間ながらも終盤はオープンさが目立つなど、スタミナ配分的にも難しい試合となった感があり。
勝ち点1という結果を良しとするも否も、今後の展開次第となったでしょうか。

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DAZN観戦 2023年J3リーグ第28節 福島ユナイテッドFCvsSC相模原

2023-09-27 18:10:10 | サッカー視聴記(2023年その他)

<両軍スタメン>

  • 福島ホームだが、↓とは逆のコートで前半スタート。
  • 福島の予想布陣は3-4-2-1だが、守備時は↓を基本とした5-3-2の形を採るため3-3-2-2(3-1-4-2)と推測して記載。

開幕からずっと底辺付近を彷徨っていた相模原。
それでも今季におけるJ3監督交代の波に呑まれる事は無く、戸田和幸新監督の下、ひたすら我慢を続けてきたというここまでの戦い。

それもそのはずで、ここ(wikipediaの「SC相模原の選手一覧」のページ)を見て判る通り、選手構成は「新加入」の選手が大部分であり。(33人中25人と凄まじい数字)
オフにベテラン・中堅選手をほぼ全て放出し、新卒選手の割合を増やすという荒療治を取ったうえで、新シーズンに臨みました。

しかしその歩みは苦難に塗れ、常時最下位争いならびに降格枠からの脱出を目指す戦いを強いられ。
新卒選手中心の戦いは、GKへのバックパスでオウンゴールとか経験値的にやはり厳しいものがあり。
他クラブからの移籍選手も全て20歳代(おまけにJFL以下に在籍していた選手も少なくない)で、誰にも頼れないといった状況だったでしょうか。

そして夏のマーケットで降格を避けるべくの大幅に選手獲得に努めるという、2つの移籍市場での動向が合わさった結果が大量の「新加入」選手。
獲得した6選手はいずれも即出場(東廉太のみは故障で現在離脱中)している辺り、直ぐに主力としての働きが見込める程に戦力は脆弱だったという事であり。
その中には30歳代の岩上・瀬沼も居るという具合に、やはりチームに一定の経験値を加える必要がありました。
そうして陣容を整え、後半戦は4勝(1分3敗)と何とかチームを軌道に乗せる事に成功し。
この日は同じく後半戦好調の福島が相手となりました。

ともに3バックの最終ラインから、相手のプレッシングに対しどう前にボールを運ぶかを考えさせられる流れとなり。
アバウトな蹴り合いの入りを経て、いち早く前進に成功する道筋を得たのは福島ですが、そこでフィニッシュという有効打は放てず。
トップの澤上がサイドに開いて基点かつ中継点を務め、ボールを運びやすくはしていたものの、決定力に欠けるというトレードオフを強いられていたでしょうか。
そうなると好循環を失うのは早く、相模原の攻撃をいかに凌ぐかという展開に。

相模原のビルドアップに対し、福島は従来の3-4-2-1の基本布陣による5-4-1or5-2-3の守備では無く、澤上・森の2人をFWにしての5-3-2によりプレスを掛ける体勢を取り。
本来ボランチなはずの上畑が左シャドーのような動きを取るという具合に、前への人数を増やして規制を掛けにいきます。
そのプレッシャーを受けては苦戦必至といった相模原ですが、従来とは違った布陣だけに練度が浅かったでしょうか。
相模原はFWの福井が降りて出口とする事で、そこに縦パスを通して脱出を果たすシーンが目立ち、攻撃権の確保に成功します。
17分にはその福井が、山下の縦パスに入れ替わってドリブルに持ち込み、そのままミドルシュートを放って(GK山本セーブ)ゴールを脅かし。

福島にとっては不利に追い込まれたと言って良く、何とか反撃せんという焦りの下、送られる縦パスを悉くカットされてしまうという具合にこの試合(5節・岩手戦、0-2)の再現のような流れとなり。
21分には左サイドで増田がその縦パスをカットし、その流れのまま奥を取った末に橋本のクロス。
合わずに流れるも、右ポケットで拾った加藤がシュート(ブロック)と、ショートカウンターにも繋げる事でフィニッシュを増やす相模原。

しかし24分に、アンカーの西山がトラップミスを上畑に奪われ、たまらず奪い返さんとした結果倒してしまい反則・警告。
いかに補強でチーム力を上げたとはいえ、若さが残る陣容故に綻びも目立ち。
これで直接フリーキックの好機となった福島、キッカー森が放った直接シュートがゴール左を襲い、惜しくも枠の外という結果に。

それでも好循環を保つ相模原、以降もパスカットを目立たせ福島にペースを与えず。
そして29分、敵陣での右スローインからの繋ぎで、ボールを持った西山が逆方向へと流れつつのボールキープの最中に中央前方へ送るパス。
後ろにベクトルを向けている体勢で前にボールを送るという工夫を凝らしたパスが通ると、その西山の前方で(増田の)スルーパスに抜け出した綿引が最奥からクロス。
この低いボールをニアサイドで福井がボレーシュートで合わせると、ゴール左へと突き刺さって先制点を挙げた相模原。
特別指定で加入中の福井にとっては、嬉しいJリーグ初ゴールともなりまいた。

一方試合展開通りに、リードを奪われてしまった福島。
ボールを運べなくなったのが劣勢の要因であり、それを気に病んだのか以降ビルドアップの最中でも、両ウイングバックは低目の位置に残る体勢に。
何とか出口を多くしようという立ち回りですが、それに付け込んで相模原のWB(加藤・橋本)が前に出て規制を掛けに来るので効果が出ずに終わり。
ヒントとなったのが36分で、左サイドの低い位置に開いた森が鈴からパスを受けてビルドアップに関わり。
こうする事でWBの田中康が本来の高い位置を取り、その田中へとミドルパスを送った森でしたが、奥に走り込んで受けた田中康は収められず終わり。
それでもこの体制が後半に活きる事となります。

以降も相模原の攻撃シーンが続き、福島は守備を固めるも、それを受けた相模原は無理に攻めず作り直しを選択するという具合にリードを最大限生かす立ち回り。
結局福島が反撃の糸口を掴めないまま、0-1で前半を終える事となりました。

始まった後半、その最初の攻撃で福島はこの日初のコーナーキックを獲得。
流れを変えられるかと期待が高まったものの、それが果たされる事は無く、以降も相模原の攻勢が続く展開となります。

当然ながら福島は前からの意識を高めたものの、それに伴い瀬沼狙いのロングボールが良く効くようになった相模原。
陣地回復のみならず、セカンドボールを拾った相模原の攻撃が悉く好機に結び付きます。
再び押し込まれた福島、後半6分には最終ラインがあろう事か自陣エリア内で牧山に奪われるというピンチの招き方を演じてしまい。(拾った瀬沼がすかさずシュートもゴール左へ外れ)

流れを反転させたい福島。
8分に相模原のCKから、クリアボールを拾った塩浜がカウンターに持ち込まんとした所を増山に倒されて反則・警告。
そして直後に大森・澤上→吉永・雪江へと2枚替えと、相模原の綻びに付け込むように采配面で動いてきました。

そして投入された吉永の動きを軸に反撃体制を作る福島。
ボランチの位置から左サイドに開き、最終ラインと田中康の間のポジションに(攻撃時に)常時位置取る吉永。
これでWBが下がる事を強いられるという前半の問題は幾ばくか解決し。
そして逆の右サイドでは、左に人数を多くする意識の副作用か堂鼻がオーバーラップを繰り返して攻撃に関わるなど、両サイドが活性化する流れとなり。

迎えた19分、やはり左サイドから攻める姿勢を取る福島、田中康がやや下がり目でパスを受け。
そして雪江→森と人数を集めてパスを繋いだ末に、スルーパスが(ブロックに当たった末に)塩浜に通り、そのまま左ポケットに切り込んでシュートを放つ塩浜。
GK東ジョンのセーブも及ばず、ゴールネットが揺れて同点に追い付きました。

追い付かれた相模原は、キックオフの前に瀬沼→安藤へと交代。
数少ない「オフの血の入れ替え」に関わらなかった選手である安藤、そのまま瀬沼のポジション・役割を務めます。
瀬沼よりだいぶ小柄ながらも、ロングボールの受け所を立派にこなす安藤。
22分には裏抜けで綿引のロングパスを左ポケットで受けた安藤、中央へ流れた末にシュートしましたが堂鼻がブロックで防ぎ。
24分にはターゲットを務め、一旦こぼれたボールを倒れながらも収めた安藤。
奪われるもすかさず奪い返した増田が(上畑に)反則を受けた事で、左サイドからのFKになると、キッカー西山のファーサイドへのクロスに水口が頭で合わせ。
しっかり叩き付けられたヘディングシュートでしたが、GK山本のセーブに阻まれ勝ち越しはなりません。

一方再び押し込まれ気味となった福島。
何とか活路を見出したい状況下で、28分に森が左サイド裏へとロングパスを送ると、走り込んだ雪江が水口とのデュエルを制して最奥でボール確保。
そして溜めを作り、上がってきた森にラストパスを送ると、森はトラップでGK東ジョンを左にかわす絶好機を生み出し。
しかしゴールするには角度・距離が足りず、左ポケット奥からシュートしましたがサイドネット外に終わります。

それでも決定機を迎えた事でファイティングポーズを取り直し。
その後は均衡状態を経て、32分に両ベンチの采配が交錯し。
福島が大武・森→三木・野末へ2枚替えすると、相模原は一挙に3枚替え。
西山・牧山・福井→岩上・佐相・齊藤へと交代しました。

大ベテランの岩上と、安藤と同じく前年からチームに残った佐相と、キャラの濃い(?)選手を投入した相模原が優位に立ち。
特にアンカーの位置からロングパスを散らす岩上に対し、当初福島サイドは規制を掛けられずに大きな展開を許す事となります。
35分にはセンターサークルでスペースを確保した岩上、意表を突いてそのままロングシュートを狙いましたがGK山本がキャッチ。

その後警戒した福島ディフェンスが岩上を潰しにいく体勢を取るも、今度はそれをいなしながらショートパスでの組み立てに切り替えるという具合にベテランらしさを発揮する岩上。
39分には岩上の右への展開から、スルーパスを送った加藤が増田のリターンで右ポケットに走り込み、ダイレクトでシュートを放ちましたが惜しくもゴール左へと外れ。

一方の福島、この時間帯は既にオープン気味となっていたのもあり、キーマンだった吉永も左に張らず広範囲で攻撃に関わる姿勢を取ります。
また守備時は雪江が右サイドに開き、塩浜を頂点とした5-2-3気味の布陣で前線から守るという具合に微調整。
43分、左サイドで受けた田中がドリブルを敢行し、一気に奥へと切り込んでクロスに辿り着き。
クリアされるも尚も繋ぎ、今度は鈴の低いクロスがニアサイドに入ると、三木が収められなかったこぼれ球を塩浜が繋いだ末に堂鼻がシュート。
しかしゴール右へ外れと、どちらも着実にゴールに近づくものの決めきれず。
44分に福島は最後のカードを使い、塩浜→長野へと交代します。(相模原はカードを1枚残して終える)

この時間で投入された長野が推進力を発揮し、それにより押し込む福島。
最後は体力勝負とばかりに勝ち越しを狙ったものの、果たされる事は無く。
何とかその流れを凌いだ相模原は最後に攻撃権を得て、岩上の左ポケットへのミドルパスに山下が走り込んでダイレクトでクロス。
これを佐相がヘディングシュートに持っていきましたが、ゴール左へと外れてモノに出来ず終わります。

結局1-1のまま、引き分けの痛み分けに。
最近好調ながらも下位に沈んでいる両クラブ、それだけにJFLの動向も気になる所ですが、臆する事無く地盤固めに努めながら結果に繋げて欲しいものです。

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DAZN観戦 2023年J2リーグ第36節 ファジアーノ岡山vsジュビロ磐田

2023-09-26 16:01:13 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の岡山の記事はこちら(31節・大分戦、1-0)
※前回の磐田の記事はこちら(33節・秋田戦、1-1)

<岡山スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 来季加入内定のGK川上(東洋大)が特別指定となり、33節(いわき戦、2-1)から登録される。

<磐田スタメン>

  • 前節出場停止の鹿沼がスタメンに復帰。
  • 負傷離脱していた山田大が前節(山口戦、0-0)で復帰・途中出場し、今節スタメンに・

前回(大分戦)の勝利から、怒涛の4連勝で一気にプレーオフ圏に入ってきた岡山。
このまま行ってしまいたい所でウィルス感染に苛まれるという、典型的な水を差される形となり、前節はスタメン変更を強いられたうえで一敗地に塗れ。(山形戦、0-2)
好調な時だからこそ、サッカー以外の要素でのリスクを忘れてはいけないという警告となったでしょうか。
この日からファンサービス中止の措置が取られ、前節の欠場者も何とか復帰して試合を迎えました。

磐田の最終ラインからの繋ぎに対し、果敢にプレッシングを掛けて前進を阻む体勢で挑んだ岡山。
しかし磐田も無策では無く、ショートパスを挟んでのロングボールで前線に送り届け。
前半3分グラッサのロングパスを受けたジャーメイン、そのまま浮き球をリフティング気味に操ってボールを確保。
そして左サイドでパスワークに入る磐田、一旦は遮断されるも鹿沼がすかさずパスカットして継続し、山田大がミドルシュート(GK堀田キャッチ)と先制攻撃を果たします。

岡山も磐田のプレッシングを避けるようにロングボール中心の立ち回りを演じていましたが、6分にGKからショートパスで繋ぐ事を選択。
しかし左サイドで詰まり、ダイレクトかつ浮き球での苦しい繋ぎを強いられた末に鹿沼にカットされて磐田のショートカウンターとなり。
何とか奪い返さんとしますが、そのアタックをジャーメインを始めポストプレイの体勢で蓋をしながら繋いでいく磐田の屈強さの前に果たせず。
エリア内に運ばれた末に、松本の叩きに走り込んだ松原のシュートでゴールネットが揺れ。
相手に一度もまともな攻撃をさせずに、磐田が早々に先制点を挙げました。

前節も開始12秒で失点しており、またも追い掛ける展開を強いられた岡山。
プレスの勢いをさらに強めて反撃に掛かり、8分に敵陣深めでチアゴがボール奪取に成功します。
そしてエリア内で拾った坂本がシュートするも、ゴール右へと外れてしまい電光石火の得点はなりません。

10分に磐田のビルドアップに対し、末吉は後ろで構える意識だったのかドゥドゥの方に付き。(前からいくのならばサイドバックの松原に付くはず)
その結果ドゥドゥのポストプレイで釣り出され、そのスペースに松原が上がって受けて奥に運ばれるという具合に、意識が曖昧になってしまったでしょうか。

必死に磐田最終ラインに規制を掛ける岡山。
それでもチアゴはそのパスワークに振り回されがちなので、次第にボランチの位置で構えるスタイルへと落ち着き。
末吉も前述のシーン以降は、意識を改めしっかりと松原にプレッシャーを掛けていき。
これを受けた磐田はジャーメインのポストワークも交えながら右サイドで細かく繋ぎ、密集を作ったうえで左へ展開する事で、松原をフリーにして受けさせる攻撃で対抗します。
23分・24分に立て続けに上原のロングパスを松原が受けるという、そのパターンで攻撃を繰り出し、前者はグラウンダーのクロスにジャーメインが合わせシュート。(ブロック)
後者は戻したのち鹿沼の手前からのクロスに、中央でジャーメインが走り込んだ手前で柳が何とかクリアして防ぎ。

岡山がそんな磐田の攻めに難儀する一方で、リードされた事である程度やらなければならないのが自身からのビルドアップ。
磐田はそれに対ししっかりとマンツーマンで嵌めにいき、前線は岡山の3バック+アンカーに対し、1トップと2列目3人の同数(当然GKまで含めれば岡山が優位ですが)で抑え。
ウイングバックに出した際は、SBが激しく前に出て来るという、ハイプレスの代表的な体勢で挑みます。

それをまともに受け、チアゴへのロングボール以外では中々前進できない時間が続いた岡山。
左へ出した際には高橋に食い付いてくる鈴木雄を利用せんと、高橋のダイレクトの叩きから崩さんとしますが、鈴木雄の後方では伊藤槙が開いてスペースを埋める事が目立ち。
逆に右サイドでは本山と高めを取る末吉との間に、仙波が位置取って3人の縦の関係から崩さんとする姿勢。
グラッサがチアゴに常時厳しく突くのを利用し優位を取らんとします。

次第に綻びが見られたのは左サイド(磐田から見て右サイド)だったでしょうか。
29分、磐田にパスミスが生まれた所を鈴木喜が拾い、全身で溜めを作ったのちの戻しを経て輪笠がエリア内へミドルパス。
中央で受けたチアゴには収まらずも、徐々に鈴木喜が攻撃参加する流れがこの時点で固まった感があり。

そして迎えた37分、最後方の柳は最初右からの攻めを選択するも、戻しを経て左サイドで前進。
鈴木喜が高橋とのワンツーで持ち運ぶと、田部井に託したのちハーフレーンを上がってエリア内へと入り込み。
そこに縦パスが送られると、トラップできずも偶然フリックのような形となり、坂本のポストプレイに反応してシュートにまで繋げた鈴木喜。
ゴールネットを揺らし、流れの中からセンターバックのゴールが生まれた事で同点に追い付いた岡山。

逆に追い付かれた磐田。
勢いを得た岡山に押され気味となるも、40分に鹿沼のラフなロングパスにジャーメインが落下点に入り、セカンドボールを拾ってからの攻撃。(右ポケット奥で松本がクロスに辿り着きコーナーキックに)
アディショナルタイムには山田大の中継から右ハーフレーンを細かいタッチで進むジャーメイン、そのままポケットを突いてシュート。(ブロック)
多少ラフな攻めを加えつつ、マンパワーで流れを制する姿勢に移った感があり。
しかしゴールまでには至らず、1-1のまま前半を終えました。

共にハーフタイムでの交代は無く迎えた後半。
良い時間帯が少なかった岡山、挽回せんと序盤から激しく仕掛けます。
ただしその激しさは普遍的なものだけでは無く、後半2分に鈴木喜の裏へのロングパスにチアゴが走り込み。
これがオフサイドを取られると、勢い余ったのかそのままトラップからシュートまで持っていったチアゴ。(シュートはゴールに吸い込まれるも当然ノーゴール)
幸い見逃されたものの、余計な部分でカードを貰いかねない、そしてそれによりヴェルディ戦の悪夢(20節、1-2)が蘇りかねない一幕となり。

不安視されたものの、続く3分には自陣で反則を受けると、転がるボールを坂本がそのままリスタート。
しかもその選択はロングシュートであり、枠を捉えていたもののGK三浦にキャッチされ。
8分には再び自陣での反則から、またも鈴木喜が素早くリスタートして裏へロングパス。
これをチアゴが抜け出して収めたものの、またもオフサイドを取られて惜しくも実りません。

しかし積極的に仕掛ける事で磐田から流れを奪う事には成功したでしょうか。
中々攻撃機会を得れない磐田、12分に右サイドを中心にパスワークで前進していくも、中央で受けた上原が戻って来たルカオ(坂本と交代で出場・12分)に奪われてしまい。
そしてパスを受けたチアゴが自陣からロングシュートを放ち、これがゴール上部を掠める惜しい弾道となります。

可能性のあるロングシュートが2本も見られるなど、レアな流れを描く岡山。
尚も13分には末吉がドゥドゥとのデュエルでユニフォームが大きく破れてしまうなど、珍しい絵図は続き。

劣勢となった磐田は15分にベンチが動き、松本→古川へと交代。
古川が左サイドハーフに入る事で、ドゥドゥが右へとシフトします。
その古川が17分、左ワイドからのカットインで流れを呼び込み、自らもクロスがクリアされた後の繋ぎを経て左ポケットからカットインシュート。
ブロックされたのちも拾い直して好機を齎す古川、戻しを経て上原がミドルシュートを放ち、グラウンダーでゴール左を襲うも惜しくも枠の外。

しかしこれを境に再びボール支配する流れを整える磐田。
岡山は次第に押し込まれるものの、交代で入ったルカオを橋頭堡としての逆襲が冴える事となり。
21分、左スローインで投げ込まれたボールを直接入れ替わってサイド奥に持ち込んだルカオ、そのままカットインからマイナスのクロス。
ニアに走り込んだチアゴはグラッサと交錯して撃てずも、こぼれ球を田部井がシュート、GK三浦がセーブしたボールを尚も繋いで後方から輪笠のミドルシュート。
これもブロックに阻まれ、尚も仙波がクリアをブロックし、エリア内へ流れた浮き球をチアゴがヘディングシュート。
激しくフィニッシュを浴びせたものの、ゴール右へと外れてモノに出来ません。

冷や汗をかいた磐田ですが、自身もポゼッションを高めての攻撃は崩さず。
アタッキングサードで繋ぎ続けた末に、後方から上原がミドルシュートを放つ事2度と、掻き回した末に一刺しで仕留める姿勢を見せます。
26分には再び古川が左サイド奥を突いて今度はクロスを選択、流れるも拾った鈴木雄から再度クロスが上がり。
これをジャーメインが合わせましたが、放たれたヘディングシュートはゴール上へと外れ。

どちらとも言えない(攻撃回数では磐田有利)ながらも、ともに有効打を放つ白熱の展開となり。
均衡を破るべく、27分に岡山ベンチが動いて田部井・チアゴ→ムーク・木村へと2枚替えを敢行します。

パワーのルカオ・スピードの木村という2トップとなった岡山、早速後者が仕掛け。
30分に本山の裏へのロングパスに走り込み、先に奪われるもすぐさま奪い返す木村、基点を作った末に右スローインに持ち込み。
ここで磐田ベンチも動き、上原・山田大→藤川・後藤へと2枚替え。
ポジション変更も絡んだ(ドゥドゥがボランチに、ジャーメインがトップ下にシフト)前線の交代でしたが、相手のセットプレーというタイミングが拙かったでしょうか。

このスローインからの攻撃で、ルカオのクロスがブロックされさらに右CKを得る岡山。
そしてキッカー仙波のクロスがファーサイドに上がると、磐田のマンマーク守備(付いていたのはドゥドゥか)を剥がした末にほぼフリーで合わせたのは柳。
ヘディングシュートがGK三浦の腕を弾いてゴールに突き刺さり、「セットプレーの柳」の本領発揮により勝ち越しを果たしました。

ここまで逆転勝利は無しとあり、今季初の偉業?に向けて盛り上がる岡山。
磐田は交代した前線を活かすべく反撃体制に入りますが、その最初の攻撃の32分で、右サイドでスルーパスに抜け出した藤川のクロスは精度を欠いてしまい実らず。
クオリティの低下が危ぶまれる絵図に終わり。
しかし岡山もこの場面で高橋が足を攣らせてしまい、最後の交代の準備に入り。

そして35分、高橋・鈴木喜→高木・バイスへと2枚替えして全てのカードを使いきった岡山。
守備要員のバイスを投入した事もあり、以降磐田の猛攻を凌ぐ展開に入ります。

ほぼ全員といっても良い体勢で、敵陣でサッカーを展開する磐田。
それでも40分にドゥドゥのミドルシュートを前に出てブロックしたバイスに代表されるように、身体を張って守る岡山を崩しきれず。
41分にこちらも最後の交代、遠藤の投入に踏みきります。(鹿沼と交代、同時に松原→小川へと交代)

従来のパスワークに遠藤の才覚を加え、何とか崩さんとする磐田。
そしてATに突入すると、その入り口で決定機を迎えます。
右サイドで前進していき、持った鈴木雄が右ポケットへミドルパスを送ると、前に出た遠藤が収めるという変節を見せ。
そして浮き球のままクロスを入れる遠藤、これをファーサイドでジャーメインが脚でトラップ、そして左へ流れた所をスライディングでシュートに持っていきます。
GK堀田を抜いたものの、その後ろの柳のブロックに阻まれるという、完全に1点もののシーンとなり。

一方これを防いだ岡山、いよいよ勝利への進軍体勢に。
直後のCKからの攻撃を防ぐと、カウンターで敵陣右サイドへと運んでいき時間を使い。
そして奥を取った木村がカットインの姿勢を取り、古川に倒されて反則と、終盤の立ち回りとして満点の流れを描きます。

時間を食ってしまった磐田、何とか反転して攻め直し。
その最後の攻撃も、古川の左サイドの突破からクロスが上がり、ジャーメインがヘディングシュート。
個々の能力を活かす攻撃を貫きましたが、このシュートも枠外に終わり万事休す。

そしてゴールキックでの再開直後、試合終了の笛が鳴り響き。
初の逆転かつ上位との戦いを制した岡山、勢いをもって最終盤を迎えられたでしょうか。

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DAZN観戦 2023年J1リーグ第28節 アルビレックス新潟vs横浜FC

2023-09-25 16:03:07 | サッカー視聴記(2023年J1)

<両軍スタメン>

J1に上がってからも、ターンオーバーしながらの戦いを続けている新潟。
この日も先週の試合からスタメンを7人変更と、その方針にブレを見せず臨みました。

一方、降格ラインの瀬戸際での戦いが続く横浜FC。
残留に向けた戦いという以外に際立った方針は感じる事が出来ず。
辛うじて守備重視のスタイルは伺えるものの、選手編成に問題がありかつシーズン途中での変更と、幾つもの難点が降りかかる状況となっています。
序盤に比べると何とか勝ち点を重ねてはいますが、果たして仮に残留したとしてそこに未来はあるのかどうか、と考えさせられるものであり。
前回の降格も昇格2年目に大崩れしてのもの(2021年)だったし

それでもこのカード、前回対戦で勝利したのは横浜FC。
新潟にとっては雪辱戦で、リベンジし甲斐のある相手でもあります。

早々の前半1分に好機を迎えたのは横浜FCの方で、裏へのミドルパスに走り込んだ山下、舞行龍のクリアをブロックで防いでそのまま拾ってエリア内を突き。
勢いのままにGKの眼前まで迫ったものの、必死に戻った舞行龍に引っ掛けられて倒されシュートは撃てず、反則の笛も鳴らずに終わります。

しかし続く2分、ユーリのドリブルが島田に倒されると今度は反則となり、左サイドからのフリーキック。
かなり遠目の位置からキッカー・カプリーニのクロスがファーに高く上がると、吉野が合わせにいった所をGK小島が抑えにいってこぼれるボール。
そこに岩武が詰めにいきましたが、素早く抑えた小島の手をチャージする形となってしまい反則で終わり。
入りは主審の笛が鳴るかどうか、という流れとなりました。

そんな不安定な状態からいち早く立て直したのは新潟で、不変のスタイルが根付いているチームはそこに立ち返るのは早くあり。
6分にボールを確保して最後方からのビルドアップの体勢に入ると、GK小島が持つ状況で、例によって一方のボランチとトップ下を並べて「1アンカー・2シャドー」の布陣へと可変。
アンカーに位置した秋山が縦パスを前に出た島田に打ち込むという、その関係性から前に運ぶ事に成功し、左へ展開して堀米→島田と経由したのちの中央へのパスを受けたのは三戸。
ワントラップで左ポケットに切り込みそのままシュートを放つと、GK永井の正面に飛ぶも、弾ききれずにボールがゴールへと吸い込まれます。
フィニッシュはスッキリしない形ながらも、得意の手で先制点に辿り着きました。

追う展開となった横浜FC、前回(24節・セレッソ戦、0-1)のようにただ守っていてはどうしようもない状況に早くも追い込まれ。
前節(柏戦、1-2)も前半は消極的な戦いに終始したとあり、厳しいといえたものの、ここから目の色を変えて反撃に掛かります。

10分にポストプレイに入った鈴木に対しンドカが激しくチャージして反則、これにより鈴木が1分以上倒れ込み、ピッチ外→復帰となり。
褒められたプレーでは無かったものの、これで新潟が縦に打ち込む所をすかさず奪う姿勢が出来たでしょうか。
12分にユーリのボール奪取から、こぼれ球を井上がダイレクトで縦に送り、受けた伊藤も裏へと浮き球を送って好機。
抜け出した山下がエリア内でGKと一対一を迎えたものの、シュートはGK小島が足でセーブと攻守に阻まれます。

リズムを掴んだ横浜FC、ここから自身がボールを握っての攻撃も巧くいくようになり。
新潟がそれを何とか凌いでカウンター、という逆転現象が起こりました。
左右のセンターバックの片割れが上がり、それにより両ウイングバックも高い位置を取る体勢からのビルドアップ。
サイドに人数を掛けてパスを繋いだのちに、逆サイドへ展開という理想形が出来上がるも、今一つに見えたのが右の山根の姿勢であり。
折角右サイドをドリブルする体勢に入っても、アーリークロスに傾倒するその選択は、攻撃権を支配している状況とは合っていないように感じました。

それでも珍しく好条件を揃えた横浜FC、結果に繋がるのも早く。
24~25分に長いボールポゼッションを経て、右から岩武のクロスがクリアされるも、セカンドボールを確保して尚も繋ぎ。
今度は左サイドからの前進で、林幸が山根とは対照的に溜めを作った状態でクロスを入れると、ニアに入り込んでいたユーリがフリック気味のヘディングシュート。
綺麗にゴール左へと突き刺し、クロスを入れる際はエリア内に人数を掛けるのが第一、というような同点弾となりました。

尚も攻め上がる横浜FC。
ゴールを挙げたユーリは気持ち良く攻守に活躍するようになり、相手のロングボールの跳ね返し役・自身のロングボールのターゲット役もこなす縦横無尽ぶり。

リズムを掴み直したい新潟は、横浜FCのタイトな守備姿勢により中々繋げなかった縦パス攻勢に活路を見出し。
34分に秋山縦パス→堀米ポストプレイ→渡邊左へ縦パス→三戸受けてドリブルという流れでポケットを取り。
そして低いクロスをニアに入れるも、走り込む高木の前でGK永井が防ぎ。
36分に再びポストプレイの際に鈴木がンドカにチャージされると、今度は反則の笛が鳴りンドカに警告も付き出され。
これで状況有利となったでしょうか、39分の新潟のGK小島からのビルドアップにプレッシャーを掛けた横浜FCですが、後ろが前に出ず間延びしてしまい。
新潟の縦パス攻勢の格好の餌食となり、秋山のスルーパスをエリア手前で受けた松田、さらにポケットにスルーパスを送るも鈴木には惜しくも繋がらず。

攻勢に入る新潟、アディショナルタイムにフィニッシュの嵐を浴びせ。(一度横浜FCがスルーパスに走り込んだカプリーニがループシュート、ゴールに突き刺したもののオフサイドで無効に)
良く通るようになったスルーパスを軸に好機を作り、藤原のミドルシュート(GK永井キャッチ)・高木のペナルティアークからのシュート(枠外)・スルーパスに走り込んだ松田のシュート(ゴール左へ外れる)と攻め続けるもゴールは割れず。
結局前半は1-1で終える事となりました。

ともに交代は無く迎えた後半。
前半の勢いそのままに攻め上がらんとした新潟ですが、いざ敵陣で進入した際の勝負のパスが繋がらず。
最初の好機は後半1分でしたが、敵陣でのボール奪取から素早く運ばんとしたものの、三戸の裏へのミドルパスに松田が反応できず終わり。

そうこうしている内に横浜FCは3分、左サイドから林幸スルーパス→山下受けてエリア内へスルーパスと縦に速い運びを経て、カプリーニが走り込んでシュート。
ブロックされて左CKとなると、キッカー・カプリーニのクロスをファーサイドで吉野が合わせヘディングシュート(GK小島セーブ)とゴールに近づきます。

これで後半立ち上がりは横浜FCペースとなる事が確定し。
新潟は何とか攻撃機会を得た9分、右サイドで秋山のスルーパスに松田が走り込んだものの、ここでもダイレクトで上げたクロスが精度を欠くという形で流れを作れない松田。

一方有利な状況となった横浜FCも、相変わらず山根が早い段階でクロスを送る姿勢は変わらず、好機をフイにする場面が目立ち。
特に15分に折角カプリーニのスルーパスに抜け出しながら、奥に切り込まずクロスを入れた状況では、中に居たのが伊藤1人というだけあって放送席から苦言も生まれる始末となり。(解説=清水範久氏)

そして直後の16分に反撃の狼煙を上げる新潟。
秋山の裏へのミドルパスで最初に深さを取りにかかり、セカンドボールを拾って敵陣でパスワークを展開という変化を付け。
そしてエリア内を突いた三戸から今度はマイナス方向へ細かく繋いだ末に、島田のポストプレイを経て秋山がミドルシュートを狙います。
起点の選手がフィニッシュという理想の攻撃で、ゴール右へ外れたもののブロックを掠めたために右CKに。
そしてここからキッカー高木のクロス、ニアに上がったその手前で鈴木・秋山が潰れるのを尻目に渡邊がほぼ直立のまま合わせヘディングシュート。
ゴール左へと突き刺さり、流れを逆転させた直後に結果を生み出しました。

勝ち越された横浜FC、キックオフの前に2枚替え。
当然と言うべきか山根を退かせ、近藤を投入する手立てをとった四方田修平監督。(同時に山下→坂本へと交代)
一方の新潟も20分、チームに乗れずにいた感のあった松田を退かせ。(太田と交代、同時に鈴木→長倉へと交代)

最前線に入った長倉が、盛んに位置を変える事により行われるポジションチェンジで横浜FCを揺さぶらんとする以降の新潟。
次第にプレッシングも衰えが見られてきた横浜FC、流石に2度のビハインドを跳ね返すのは厳しく。

打開には何か切欠が求められる状況で、26分に新潟のビルドアップに対し、島田のドリブルをユーリが奪った事でカウンターに持ち込みます。
送られたミドルパスを左ハーフレーンで受けた伊藤、さらにスルーパスを受けた坂本がポケットに切り込み。
入れられたマイナスのクロスは合わずも、キレの良い攻撃を見せた事で糸口を掴み。
以降投入された近藤も跳梁し、右サイドで盛んに奥に切り込んでチャンスメイクを果たします。

新潟は流れを変えんと、29分に再度二枚替え(秋山・高木→高・長谷川、三戸がトップ下に・太田が左サイドハーフにシフト)を敢行するも横浜FCの猛攻は続き。
30分に再び近藤から右サイドの攻め、カプリーニがポケット奥を取り、切り返しからシュートを狙うも渡邊のブロックに阻まれ。
この際鳩尾でボールを受けた渡邊が暫く倒れ込む事態となり、これで流れが途切れてしまったでしょうか。

新潟のターンとなると、長いポゼッションに突入し縦パス→ポストプレイでの戻しを挟みつつじっくり繋ぐ攻撃。
そして自陣まで戻して横浜FCのプレッシングを引き込み、舞行龍のミドルパスでその逆を突いて好機を呼ぶという具合に、この時間帯でも理想の攻撃の形を貫きます。
アタッキングサード中央で溜めを作った長倉から、託された高がエリア内へ縦パスを打ち込み、長谷川のポストプレイに走り込む長倉。
しかしその前にGK永井に抑えられて撃つ事は出来ません。

33分に横浜FCは井上→三田に交代。
直後の攻撃でカプリーニのドリブルが藤原に倒されて反則となったタイミングで、島田が足を痛めてしまう新潟。
(FKの)守備陣形に加わった島田でしたが、すかさず手を打ったのがベンチで蹴られる前に新井へ交代と、先にカードを使いきります。
その後も41分に渡邊が足を攣らせるなど、終盤を迎えた事で被害も広がり。

何とかそれを突いて同点にしたい横浜FC。(38分に林幸→小川に交代)
しかし新潟サイドも守備ブロックを固めるようになり、ポゼッションを高めて隙を窺うもその難易度は高く。
唯一43分にユーリのボール奪取でトランジションを突く攻撃で、小川が左ハーフレーンをドリブルした末にポケットへとスルーパス。
しかし走り込んだ坂本に対し舞行龍が素早いカバーでクリアし、モノに出来ません。

そして45分、新潟は最終ラインで持ったのち縦パス→ポストプレイの連続で前進する体勢へ入ると、その縦パスが微妙に緩かったのもあり横浜FCサイドにとっては「奪いに行きたくてもいけない心憎いボール」に映ったでしょうか。
前進に成功させると、右ハーフレーンから新井→長谷川と経由して中央バイタルエリアの高に渡り、切り返してユーリを剥がしたのちのミドルシュートが炸裂します。
右外から弧を描いてゴール右へと突き刺さる、芸術点もほぼ満点といったゴールが文字通りとどめとなりました。

これでほぼ絶望的となってしまった横浜FC。
AT突入後も、パワープレイに頼ったりはせずパスワークに活路を見出すも、既に運気は残っておらず。

何とかFKを得たものの、(キッカー三田の)クロスが跳ね返されたのち、新潟の個人技を見せ付けられる形で危機に。
クリアボールを高がワントラップで確保して右サイドでキープし、マークを集めてパスを送ると、その先でも新井が絶妙なトラップで吉野を股抜きで剥がし。
そしてサイドチェンジを受けた三戸がフリーとなっており、ドリブルで突き進んだ末に左ポケットからシュート。
惜しくもゴール右へ外れて4点目はなりませんでしたが、緊迫の展開を乗り越えた末の解放感に溢れたような攻撃。

さらに目安の時間(5分)が過ぎたのちも、最後の攻撃を敢行する新潟。
自陣からのスローインで、長倉が三戸とのパス交換で抜け出すという具合に、既に横浜FCサイドは前掛かりになっても阻む力は無く。
そしてラストパスを受けた長谷川がシュートするも、枠を捉えられずとなった所で試合終了の笛が鳴り響きました。

かくして今季8勝目を挙げ、藻掻く横浜FCを尻目に降格圏からはほぼ安全という位置を確保した感のある新潟。
後はこのスタイルを維持したうえで、オフでどう補強するかという算段を立てる時期でしょうか。

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DAZN観戦 2023~24AFCチャンピオンズリーグ グループH第1節 メルボルンシティFCvsヴァンフォーレ甲府

2023-09-24 15:04:50 | サッカー視聴記(2023年その他)

<両軍スタメン>

  • 甲府は前試合(35節・ヴェルディ戦、1-1)から全とっかえのスタメン。
  • 35節スタメン→ベンチメンバーも蓮川・三浦・宮崎・三平と4人のみ。
  • メルボルンのメンバーの表記はyahooスポーツナビに準拠。

甲府ベンチメンバー=GK山内 山本 蓮川 三浦 品田 三平 宮崎 ジェトゥリオ ピーター・ウタカ


ひょんな事から、J2からACLに参戦となった甲府。
しかし二足の草鞋を履くその戦いに挑む前に、編成面で慌ただしい整備を強いられた感があり。

何といっても須貝が(鹿島に)引き抜きに遭ったのが唐突の出来事で、彼の穴は松田の獲得で何とか埋め。
その見返りのように鹿島で干され気味だった中村の再加入があったり、GK河田の負傷離脱に伴い京都からGKウッドの獲得があったりと、緊急感の強かった夏の移籍市場となりました。

そうして迎えたグループリーグ、初戦はアウェイつまり海外への移動となり。
行先はオーストラリアでしたが、そこでも(日程的に都合のいい)直行便が無く25時間掛けての移動を強いられるというイレギュラーを体験する事に。
相手はメルボルン・シティFC(以下メルボルン)で、同じメルボルンの都市にメルボルン・ビクトリーFCが存在するという、日本でいう横浜や大阪のような立ち位置でしょうか。

クラブ初の海外遠征という事で、色めき立ったのは選手だけでは無く、サポーター一同も大勢集まり。
相手のメルボルンに見劣りしない程の声援を終始ピッチ内に届けていました。

その立ち上がり。
最終ラインからパスを繋ぐスタイルのメルボルンに対し、甲府は得意手であるハイプレスで主導権を握ります。
前半3分に、立て続けにセンターバックの神谷・井上が前に出てのパスカットを見せてそこからショートカウンター(いずれもシュートには繋がらず)に持っていったのがその始まりとなり。

メルボルンは5分に中盤3枚の関係性で巧く繋ぎ、アタッキングサードでウイングが持つ絵図に持っていき、そこからウガルコビッチのミドルシュート(枠外)で最初の矢を放ち。
ここからペースを掴むかと思われましたが、以降も甲府のプレッシングの前に思うようなビルドアップが出来ず。
7分にロングパスをカットした関口がすかさず裏へミドルパスを送り、足下で受けた松本孝がエリア手前からシュート。(レイスがブロック)
持ち込んだ左コーナーキックからは、キッカー佐藤のクロスをクリアにいったメルボルン、そのボールが逆方向へと飛んでポストを叩くというあわやという場面もあり。

メルボルンのビルドアップは、アルスランがボランチの位置に降りて典型的なボックス型を作る最終ラインから始められ。
対する甲府はセンターバックに果敢にプレッシャーをかけ、サイドで詰まらせるか、ボランチに出された所をこちらもボランチの佐藤・林田が前に出る形で奪いにいくスタイル。
完全ターンオーバーを強いられたメンバーながらも、逆にウタカやクリスティアーノが不在なため、そのフレッシュさを感じさせるプレッシャーにより良く効いていました。

苦戦するメルボルン、14分辺りから両WGのサイドを入れ替え、ヤコリシュが左・ロパーネが右に。
しかし依然としてサイドで詰まる状況を改善出来ず、17分に右サイドで詰まらせて敵陣深めでのスローインに持ち込んだ甲府。
そこからの繋ぎで逆サイドに持っていき、クロスでは無く細かいパスワークでの崩しを選択し、鳥海が左ポケットからシュートしましたが惜しくもサイドネット外側に。
22分にはパスミスを中盤で拾い、飯島がドリブルする所を倒してしまったウガルコビッチが反則・警告を受けるという具合に被害が広がっていきます。

後は決めるだけといった甲府ですが、24分には逆にメルボルンが深めでカットしてショートカウンターに。
左サイドからポケットを突き、アルスランが奥からシュートするもGKウッドがセーブと、油断大敵という警告となります。
ようやく手応えを掴んだメルボルンにより、ここから甲府もハイプレスに難儀する展開となり、GKウッドのフィードで逃げる状況が増え。
一進一退ななか、28分には関口の右からカットインを経てのミドルシュートがゴールを襲い。(GKヤングセーブ)

30分に再度WGを入れ替えたメルボルン、ヤコリシュ・ロパーネともにスタートの位置に戻り。
その直後にサキのパスカットから好機を作り、右ポケットでパスを受けたヤコリシュがシュートするもブロックを掠めてゴール左へと外れ。
ここからCKを2本続けるなど押し込み。
ようやく本領発揮といった流れでしたが、33分に武富のパスカットから好機を作った甲府(シュートには繋がらず)によりそれも途切れてしまいます。
直後にはプレスバックした飯島の反則気味のボール奪取によりショートカウンターとなり、鳥海のスルーパスに松本孝が抜け出して受ける絶好機に。
しかしエリア手前で放った松本孝のシュートはGKヤングがキャッチと、FWの決定力不足という形でターンオーバーのしっぺ返しを食う甲府。(15分にも松本孝がGKと一対一に持ち込むも、シュートはセーブされる)
37分に再び甲府の好機、鳥海が左ハーフレーンをドリブルする所をグッドに倒されて反則、エリアからすぐ手前の直接フリーキックというこれまでとは違った形が生まれます。
キッカーは佐藤で、もう片方キッカーの位置に居た小林が前方の飯島のポジショニングに指示を出す最中に蹴る事で意表を突き。
しかし放たれたシュートはゴールバー直撃と、後一歩でモノに出来ません。

その後は甲府がボールを握って攻撃し、それを防いだメルボルンがカウンターを仕掛ける(44分)という逆転現象に。
しかしともにシュートを放てず、スコアも入らないまま前半を終えます。

初の海外での試合で、予想以上の善戦を見せる甲府。
ハーフタイムに宮崎を投入(武富と交代)と勝負にいく采配で、スコアを動かし勝ち点3を得る事が出来る注目を浴びる事に。

メルボルンのキックオフで後半が始まると、その攻撃で後方からミドルパスを右へと送り、そこにマクラーレンが開いて関わる事で敵陣で攻撃を展開。
前半あまりボールに関われなかったCFのマクラーレン、変化を付ける事で試合展開を動かさんとしましたが、結局ここからはフィニッシュに繋がらず。
その後は一進一退ながら、やや甲府が優勢に見えるという前半とさほど変わらない状況に。

そしてフィニッシュに辿り着いたのも甲府で、6分関口の中盤右サイドでのパスカットから攻撃に入り。
敵陣で細かく繋ぎ、交代で入った宮崎が左ポケットで持つ展開に持ち込み、カットインシュートを放ったものの枠を捉えられず。

何とか試合を落ち着けたいメルボルン。
ビルドアップの安定化を図らんと、最終ラインは右サイドバックのタルボットが残る3枚の布陣へとシフト。
左SBのベヒッチが高めを取るという左肩上がりの状態を作り、一列前はアルスランとサキどちらが降りて来るかを流動的にするという3-2の形で、甲府のプレッシングをいなす体勢を作ります。
これでショートカウンターを受けるという形は減りましたが、敵陣に運んでも、甲府の機動力は素早いリトリートにも表れるためそこからの崩しは果たせず。
ここら辺は前半からクロスに頼らず、あくまでポケットへの進入を狙うチームらしく、そのアイデアが防がれると戻して作り直すしか無くなり。

逆にその間隙を突くように甲府は13分、佐藤の自陣でのカットから鳥海・宮崎の2人で素早く前へ運び、エリア内から鳥海のシュートが放たれますがGKヤングがセーブ。
直後にウタカを投入(松本孝と交代)と、ここでストライカーのクオリティに託す姿勢とをります。

しかしメルボルンも、15分過ぎ辺りで再度WGの位置を交換。
移ったヤコリシュと、高めに上がるベヒッチとの関係性から、以降左サイド中心にボールを握る体勢に。
18分には長らく繰り広げられたパスワークから、一瞬の隙を突いてベヒッチが左ポケットへスルーパス。
そこに走り込んだマクラーレンがシュートしますが、GKウッドがキャッチ。
続く19分には相手のトランジションの隙を突き、スルーパス一本で走り込んだマクラーレンがシュートという好機に持ち込みましたが、これも神谷のブロックに阻まれ。

守勢を強いられるようになってきた甲府、20分に再びベンチが動き三平を投入。(飯島と交代)
レギュラー陣を増やす事で攻撃のクオリティを保ちにいきます。
その機動性が懸念材料のウタカも、21分には相手最終ラインのミスを突いてボール奪取(しかしすぐに奪い返される)と、プレッシングサッカーへの順応を見せ。

23分にメルボルンが再びアタッキングサードに持ち込んでのパスワーク、今度は右へとサイドを移したのちのポケットへのスルーパスに、SBのタルボットが走り込み。
クリアされてCKに持ち込み、キッカー・サキのクロスがクリアされた後もボールを繋いだものの、三平が奪った事で甲府のカウンターに。
素早く敵陣右サイドに持ち込み、ここから中央へのパスワークでの崩しを選択した末に、ウタカがシュートを放ちましたがレイスのブロックに阻まれます。

その後もメルボルンがボールを握るも、甲府の守備陣の前に難儀する展開。
次第にこれまで殆ど使わなかったワイドからのクロスへと傾倒していくも、打開策とはなりません。
ようやくメルボルンベンチが動いたのが29分で、ロパーネ→アントニスへと交代します。
当初はロパーネの位置の右WGを務めたアントニスでしたが、のちに(38分辺り?)またもWGの位置を入れ替える事に。
これに対し甲府も、サイドハーフの位置を入れ替える事で対抗し、鳥海が左・宮崎が右に。

その後は甲府がペースを取り戻し、敵陣での展開が続きます。
しかしその最中の33分に、佐藤が足を攣らせてしまう事態が発生し。
倒れずにプレーを続けた佐藤、その間に交代の準備をする甲府ベンチ。
尚も攻める事を選択した甲府ですが、36分に鳥海が奪われてメルボルンのカウンターチャンスとなり、アントニスが右ポケットへ進入してからのパスでサキからクロスが上がり。
そしてファーサイドでマクラーレンがバイシクル気味に合わせましたが、ジャストミート出来ず浮いたボールをGKウッドにキャッチされ。

何とかメルボルンの攻撃を凌ぎ、交代までこぎつけたものの、その際に井上までも足を攣らせてしまったようであり。
すかさず投入する手はずだったジェトゥリオをキャンセル、蓮川に代えた事で尚も待たされる佐藤の交代。
ようやく果たされたのは40分の事となりました。(井上・佐藤→蓮川・品田)

トラブルがあったものの、以降攻撃権を握る甲府。
43分にベヒッチのコントロールミスを突き、奪って前進する宮崎がベヒッチに後ろから引っ張られた事で反則・ベヒッチに警告。
44分・45分と立て続けにウタカがエリア内からシュートを放つ好機となりましたが、いずれもブロックに阻まれ。

以降も、ボールを握って何とか好機を作らんとするメルボルンの思惑を退ける甲府。
アディショナルタイムに2枚目のカードを使ったメルボルン(タルボット→スープライアン)でしたが、結局交代は2人のみに終わり。
流れを変えるべくの選手も手段も少なかったのでしょうか。(ちなみに元浦和のナバウトが所属も、故障により離脱中)

結局甲府も最後までゴールを奪う事が出来ず。
ATに再度ウタカにシュートチャンスが訪れ、左から小林のマイナスのクロスに合わせたものの、再びレイスがブロック。
この際腕に当たったとしてVARチェックが挟まれるも、直ぐにノーファールの判定が下され実りませんでした。

初陣は引き分けに終わりましたが、初の勝ち点(1)を得るという具合に手応えは上々であり。
今後もタイ(ブリーラム・ユナイテッドFC)・中国(浙江職業足球倶楽部)への遠征が控えますが、リーグ戦とも兼ね合うなか何とか乗り越えて欲しいものです。

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