ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2021年J1リーグ第16節 湘南ベルマーレvs川崎フロンターレ

2021-05-29 16:13:38 | サッカー視聴記(2021年J1)

<湘南スタメン> 3-3-2-2(3-1-4-2)
GK 谷
RCB 舘 CCB 石原広教 LCB 大野
RWB 畑 DH 田中聡 LWB 高橋
IH 池田 IH 山田
FW ウェリントン FW 町野
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 DH 谷口 DH 車屋 LSB 旗手
DH ジョアン・シミッチ
IH 田中碧 IH 脇坂
RWG 遠野 CF 小林 LWG 長谷川

川崎を止められるのは何処か。
16節はミッドウィーク開催で、前回の際(5月12日の前倒し20節)は下位の仙台相手に2-2の引き分け。
ミッドウィークで下位相手、というのが一つのキーセンテンスとなりそうな結果となり、そしてこの日も下位の湘南が相手。
過密日程でターンオーバーを強いられるのは当然で、まさにそのやり時と捉えられがち。
この日も例外では無く、ジェジエウやレアンドロ・ダミアン、三苫・家長をベンチに留めてのスタート(ベンチ外に登里)となった川崎。

試合が始まり、ホームの湘南はFWのウェリントンを起点にしたロングパスを主体にして攻勢。
合流当初はジョーカーとしての起用が主だったウェリントン、コンディションも大分改善されてきたようで、従来のような幅広いポストワークで活躍を見せます。

折りしも川崎はジェジエウの居ない最終ラインとなっており、無理にエアバトルで対抗するよりはある程度自由にやらせる事を選んでいたでしょうか。
湘南の攻撃を凌ぎつつ、マイボールの際はしっかり攻撃を繋いで相手ゴールを脅かす。
そんな王者らしい振る舞いを取っていたでしょうか。
前半13分に右サイドでロングパスを収めた遠野がミドルシュートを放った(枠外)のがファーストシュート。
18分には長谷川の落としを小林が繋いだのち、遠野の短いスルーパスに抜け出してシュート。(GK谷キャッチ)

それでも水曜開催の影響か、お互いフィニッシュシーンは少なめの序盤戦となり、23分に飲水タイムが挟まれます。

明けた後は湘南が攻撃権を握るも、シュートまでは辿り着けず。
3バックの最終ラインを変形させ、2CBの形でビルドアップするというスタイルが特徴の湘南。
しかしその一列前はCBの片割れ(左右CBのどちらか)と、アンカー(田中聡)の2人で、やや流動的なスタイル。
鳥栖のようなボックス型を取る4人を完全固定させる形とはまた別で、ここから攻撃を展開させようとするも、この日はパスの精度が今一つ。
好機を作るのはロングボールか、プレッシングによる敵陣でのボール奪取が主となっていました。(まあその方が効率良いのは確かですが)

そんな湘南の攻撃に対し受けに回っていた感があった川崎。
30分に自陣左サイド・ゴールライン際から攻撃を開始、シミッチを中心としたパスワークで湘南のプレスをいなし、右へ展開したのち遠野からクロス。
これを小林がヘディングシュートで締め、ゴール右へ外れたものの、ここから本領を発揮する事となります。
39分にはシミッチの右へのロングパスから、遠野・田中碧・脇坂が繋いだのち、田中碧がエリア内へドリブル。
ディフェンスに阻まれるも、こぼれ球を遠野がシュートを放ち(GK谷キャッチ)、湘南ゴールを脅かし。
シミッチからの長短交えたパスワークが冴え渡り、攻撃権を支配したものの、ゴールは奪う事は出来ず。
前半はスコアレスで折り返します。

共に交代無く後半のキックオフを迎え、湘南が前半同様、ウェリントンを使い好機を作る入り。
高橋の裏へのロングパスにウェリントンが走り込み、GKチョンソンリョンがエリアを飛び出してクリアしたのが開始1分。
3分にはコーナーキックから、クリアされたのち石原広のロビングをエリア左からウェリントンが折り返し。
町野が合わせにいくも撃てず、こぼれ球を池田がボレーシュート。(ゴール左へ外れる)
4分も浮き球でウェリントンを走らせ、彼が前へ落としたボールを町野が拾い、エリア内右からシュートを放つも枠外に。

川崎に対し何もさせないという時間帯を作り上げると、迎えた11分。
流れの悪さに3枚替えを準備していた川崎サイドを尻目にボールを繋ぎ、右サイドを畑・池田の2人で突破して(畑が)クロス。
クリアされたのち今度は左サイドから繋ぎ、エリア内に高橋が入り込んで中央のウェリントンへ送ると、ウェリントンはポストプレイで後方へ。
そして池田がシュートを放つと、ブロックでエリア内へこぼれたボールをさらに高橋がシュート。
GKチョンソンリョンが至近距離でセーブするも、さらに山田がヘディングで詰め、ネットを揺らしゴール。
しつこいぐらいの追撃でついに王者の守備網を破り、先制点をゲットした湘南。

準備されていた3人を投入した川崎。(脇坂・長谷川・遠野→橘田・三苫・家長)
レギュラークラスの家長・三苫をグラウンドに入れた事で、ペースを取り戻す川崎。
三苫は得意のドリブルを見せ付け、16分にはそれを湘南・田中聡が反則で止めてしまい警告を受ける事に。
その2分後の18分、小林のポストワークからボールを受けた三苫、左からエリア内へと向かうドリブルで好機を演出。(フィニッシュには持ち込めず)
多彩なパスワークに足りなかったもの(ドリブル)を強烈に植え付けていきます。

そしてこのタイミングでダミアンを投入。(シミッチと交代)
小林が右WG・家長がIH・田中碧がアンカーへとそれぞれシフトし、さらに圧力を掛ける体制に。
また同時に湘南サイドもカードを切り、畑・町野→岡本・石原直樹に交代。
さらに3人目として平岡を用意(山田と交代だったらしい)していましたが、あろう事か田中聡が小破してしまい取り消しに。
すぐに田中聡に代えて中村が投入されました。

その直後の21分、早速ダミアンの破壊力が炸裂。
敵陣エリア手前で何度もサイドを揺さぶり、左サイド手前から旗手のクロスが入ると、ヘディングシュートを放ったダミアン。
跳び出したGK谷を押しのけつつループでゴールにねじ込んだものの、VARチェックののち主審がOFRに入った結果、ダミアンの反則となりノーゴールに。

25分に飲水タイムが挟まれたのちも、攻撃権を独占していく川崎。
しかしリードされているのは相変わらずで、焦りも加わる第4クォーターともいえる時間帯。
30分には小林のエリア内右からのクロスがブロックされ、こぼれ球を家長が繋ぐも、シュートにいった旗手はミート出来ず。(その後三苫が拾い折り返すもシュートまで行けず)
続く31分には、ディフェンスラインでの繋ぎで湘南のプレスを受けてしまい、GKチョンソンリョンまで戻されてしまうシーンが。
川崎がこうしてボール保持中に押し込まれてしまうのは観ていて新鮮であり、相当敗戦へのプレッシャーを感じてしまっていたのでしょうか。

32分に最後の交代枠を使い、小林→ジェジエウに交代。(家長が右WGに戻り、旗手がIH・車屋が左SBへシフト)
そのジェジエウ、直後(33分)には最後尾からドリブルで持ち上がるシーンを作ります。
これは好機に繋がらずも、何とか同点・逆転に向けての気勢を高めようとしているように映り。
その後は湘南・ウェリントンを抑え込む役どころに収まり、それを果たしていくジェジエウ。

そして37分、川崎らしい最終ラインでの繋ぎからでした。
ジェジエウから左へと展開し、田中碧が前進から右へロブを出し、右サイドで細かく繋いだのち旗手が中央へヒールパス。
これを山根がダイレクトでエリア内へ送ると、中央でダミアンがワントラップで浮かせた次の瞬間、得意のバイシクルシュートの体勢へ。
これが綺麗にミートされ、ゴール左へ突き刺さり。
ダミアンの個人技が最高の結果を齎し、同点に追い付いた川崎。

リードを失ってしまった湘南ですが、まだ同点で諦める道理は無く。
39分にはエリア手前で山田の左→右へのサイドチェンジを受けた岡本がクロスを上げると、ウェリントンがヘディングシュート。
GKチョンソンリョンがセーブして右CKとなり、キッカー池田はサインプレーを選択してグラウンダーでクロスを入れると、山田がダイレクトでシュートを放ちましたがゴール右へ外れ。
窮鼠猫を噛むかの如く、勝ち越しを狙いに行きます。

川崎サイドも40分、三苫のドリブルから家長がミドルシュートを放ったものの枠を捉えられず。
双方フィニッシュを放つ展開で、どちらに転ぶか全く判らず。

疲労もかなり濃くなってきたか、川崎・谷口が立て続けに反則を犯してしまい、フリーキックで好機を得る湘南。
42分の右サイドからのFK、キッカー中村のクロスをファーサイドでウェリントンが折り返すと、エリア手前中央で待ち構えていた池田がシュート体勢に。
しかしシュートは空振りに終わり、湘南サイドも疲労感漂うシーンとなりました。

アディショナルタイムに入り、最後に流れを得たのは川崎。
右サイドでの家長のキープから左へ展開し、三苫のパスをダミアンが2タッチでのポストプレイで家長に繋ぎ、受けた家長がシュート。
ブロックされこぼれたボールを三苫がさらにシュートしましたがオフサイドとなりモノに出来ず。
その後も三苫のドリブルからのスルーパスに家長が走り込み、エリア内左からシュートするもGK谷がセーブ。
そしてCKとなり、キッカー田中碧のクロスがGK谷のパンチングでクリアされた後、山根の右からのクロスをジェジエウがヘディングシュート。
しかしこれもGK谷がキャッチと、谷の壁を破る事が出来ずに終了を迎えてしまいました。
1-1のままタイムアップで引き分けとなり、依然として川崎の無敗は維持されたまま。

ACLに参加する川崎は6月2日を最後に中断へと入るという変則的な日程で、あと2試合この記録を保つ事が出来るか。
立ち塞がるのは鹿島と横浜FCで、止められないとなると、7月17日の1試合のみで再度五輪による中断に突入。
無敗を続け気分良く休む事となると、今季はもはや連覇に向かうのみとなりそうです。

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2021年J1リーグ第16節 北海道コンサドーレ札幌vsサガン鳥栖 in札幌ドーム

2021-05-27 16:31:04 | サッカー観戦記

ドームで観戦するのは1年半ぶりぐらいか……と思いつつ、その間にこのご時世にも拘らず浮気っぽい旅をしてしまった事を猛省。
そんな訳で、大通地下歩行空間にある「ISHIYA CAFE」で、腹ごしらえという名のお布施を行う事にした入り。

 

とは言っても、観戦を決めた同期としては「鳥栖の完成度の高いサッカーを生で観たかった」というものであり。
元来(昇格したての2012年頃)、全員の意思が統一されたプレー(とはいっても当時はショートカウンター偏重でしたが)で勝ち抜くのが売りである鳥栖というクラブ、その気概が蘇ったとあらば今季の躍進もある意味当然だったのでしょう。
経営危機を招いてしまったフェルナンド・トーレス獲得などの拡張路線は、やはり誤りだったという事を自ら証明するかの如き好調ぶり。
これにラフプレーが無くなれば純粋に応援したいと思う

自転車で市街地から向かい、定刻(17時30分に入場開始)ちょっと前に到着。
今回は前述の指向から「奮発してメインスタンドで観るぜ」と勇んで入場しましたが、その実態は単に「一般販売開始の時点でメインスタンドの席以外は売り切れだった」というオチ。
5千人という入場制限でしたが、席の配置は1つ飛ばしであり、もう少し離して欲しかったのが正直な所。
前回の東京・味の素スタジアムでは、1万人でしたが3つ飛ばしだった事を考えると……。

さて客席へ向かうと、既にイベントは始まっており。

テレビ中継のイベントみたいな事をやっていましたが、司会はスタジアムDJ・ゲストの女性はいずれも「コンサドールズ」のメンバーとの事。
臨場感あるトーク番組、といった感じで、この影響か某大森健作氏のコーナーは無し。去年からなのかは観ていないので不明
その時間帯に合わせて売店に行こうと思っていたので、肩透かしを食らった感じでした。

この日は「サッポロクラシックデー」
自分も大好きなビールですが、アルコールは販売停止中なため、あまりのタイミングの悪さに苦笑せざるを得なかったです。

売店に行き、赤黒オセロを買おうかどうかひたすら迷った末、何も買わず。
ではスタジアムグルメを堪能といっても、今回は事前に食事をしたのでこの場では食う気が起こらず。
結局帰宅後の家飲み用に購入したぐらい。

席に着き、掲げられている弾幕を見回してみます。

岡村に「攻めろ」と言っているような配置。
センターバックが簡単に攻めたらいかんだろ……と下衆なツッコミをしてみます。

キッチリ(彼の身長とほぼ同等の)2mの幅で作られたらしい、GK中野の弾幕。

大森氏の某コーナーの穴を埋めるべく、練習直前というタイミングでドーレくん+コンサドールズのパフォーマンスが。

 

今まではバックスタンドからだったので、正面から観たのは初めてかな。

その後両チームの練習が始まり。
ミッドウィーク開催かつ、両クラブともプレッシングが売りなので、まずはボールを持たない体幹運動を重視。
ただ札幌がメンバー全員で行っていたのに対し、鳥栖はレギュラー組のみで、サブ組は既に対面パスの練習に入っていたという違いがありました。

その練習の最中にスタメン発表。
札幌は他のチームよりどう考えてもタイミングが早い。(徳島もFC東京も、選手入場直前だったので)
まあインターネットでは、開始2時間前に知る事が出来るのですが。

あれ(最後の観戦)から2年も経った……という事を実感させる、選手紹介時のカラーリングの変化。

 

新星アタッカーの2人。
特別指定時代から観て来た金子も、すっかり得点源の一人にまで成長と、遠く離れた所に行ってしまった感があり。(何様だよ)
裏抜け能力は鈴木(武蔵)に勝るとも劣らない小柏、故障の多さはそのプレースタイル故仕方無いのかと思いつつ、(得点という結果で)もっと報われて欲しい存在。

岡村はJ2が育てた。(何)
ここまでスタメンは2試合のみでこの日もベンチ止まりですが、キムミンテが退場渦に呑まれている現在、きっとチャンスはあるさ。

コンサドーレ25周年、と釘打たれた今季。
試合前のイベントも盛り上がり……たい所ですが、制限下ではやれる事は限られ。

OBである高木貴弘氏のインタビュー。
2007年・2011年のJ1昇格時にピンポイントで在籍していた選手で、現在はアカデミーでGKコーチとの事。
失礼ながらここで初めて知りましたが、OBの事をもっと知識に入れるのも面白いかも。カフェ経営している岡田佑樹氏とか

その後「サッポロクラシックデー」にちなんだVTRが。

札幌のエンブレムも、25周年を記念した特別なデザインに。
……しかし何処と無く、新潟のに似ているのは気のせいか。
そういや新潟もサッポロビールをスポンサーに……いやこれ以上は止めましょう。

気を取り直して、この日のスタメン。
前節(清水戦・2-0)ではアンデルソン・ロペスの故障、キムミンテの一発退場と、様々な犠牲を払ってしまった札幌。
1トップにはジェイが入り、菅が2試合ぶりのスタメンと、入れ替え自体は大人しく。
一方の鳥栖も中野嘉大→小屋松のみという動きで、しかも中野嘉が札幌からレンタル中という事情。

 

お馴染みである(と思われる)、ギャラクシーを絡めた暗転演出からの選手入場。
シャッターを押しまくるぞ、と意気込んでいたものの、スタンディングのため視界を確保できず終わってしまいました。

 

選手整列・写真撮影を経て散っていく中、ピッチサイドに現れたミハイロ・ペトロヴィッチ監督。(以下ミシャ)

椅子と杖が用意されているなど痛々しさを感じさせられますが(オフには骨折もしてしまったそうな)、気丈にこの日も指揮を奮います。

キックオフも目前となり、こちらから近い位置を取るのは金子小屋松。
自分が最も鳥栖で注目している選手であり、活躍を期待したものの、この日は相手の対策に嵌る事となりました。

前半が始まり、ロングボールの蹴り合いを経て、ボールキープしていく鳥栖。
しかし前半4分に札幌のプレッシングが嵌り金子がカット、彼からパスを受けた小柏がシュートを放つもGK朴一圭(パクイルギュ)がキャッチ。
直後の5分に鳥栖もやり返し、山下のディフェンスから、小屋松が前進してエリア手前右からシュートするも枠外に。

以降は11分に樋口がシュート(ブロック)、直後に松岡がミドルシュート(枠外)、16分に仙頭がシュート(ブロック)と鳥栖のフィニッシュシーンが目立ち。
しかしGK菅野を脅かすボールは撃てず、一方の札幌は12分に小柏の右→左へのサイドチェンジを受けた菅が、カットインからシュートを放つもGK朴がセーブ。
21分には福森縦パス→ジェイポストプレイ→深井スルーパスというダイレクトプレイを経て、小柏が裏へ抜け出しGKと一対一になる絶好機。
GK朴が跳び出した所を、左を抜くシュートを放った小柏ですが、外れてしまいモノに出来ず。
ゴールを脅かすという要素で札幌が上回りつつ、飲水タイムへ。

リボンナポリン。

ブレイク中に更なる手を打ったらしき札幌。
ディフェンスの際は田中駿が上がり目の位置を取り、反対にいる福森が中央に絞り。
まるで宮澤・福森の2CBという感じの守備陣形で、どうやら小屋松をケアすべくの方針を取ったようでした。
以降札幌が攻撃権を支配し、鳥栖は思うようにパスを繋げず、ロングボールを蹴っていく展開に。

反面、イレギュラーな布陣が仇となったか、攻撃では福森がキラーパスを供給する局面は減り。
思うようにミシャ式の基本形が取れず、右サイドで金子を走らせてのクロス攻撃がメインとなりました。

しかし適応を見せたか、前半終了間際は福森が左サイドで高目に位置取るお馴染みの形へ修正。
45分にその左から前進したのち菅のクロスが上がると、ファーサイドで金子の折り返しから小柏がシュートしましたが、枠を捉えられず。
アディショナルタイムにも、ジェイが競り合ってこぼれたボールを小柏が拾いエリア内を急襲しますが、ディフェンスに遭い得点出来ず。
積極性を見せた小柏の動きが目立ったものの、前半はスコアレスで終了となりました。

ハーフタイムに突入し、バックスタンド側でダンスをするコンサドールズを尻目に、メイン側に現れたドーレくん。
その隣には……リボンちゃん。(リボンナポリンのキャラクター)

イラストとは違い、口を開けていないのが何ともシュールですな。(昔のイラストでは開けていませんでしたが)

 

次第に場馴れしてきたのか、ダンスに合わせるリボンちゃん。

のちにコンサドールズがこちら側に合流してきました。
ドーレくんがジャンプした瞬間の絵図。

そしてダンスが終わり、ツーショット。

サブ組が練習しているなか、やっぱり鳥栖・田代の特徴的な頭部が目立つな……なんて事を考えている内に、あっという間にハーフタイムが過ぎ去り。
(そういや他会場の途中経過が無かった気がした)

そして後半が始まり、前半良い流れだった札幌が早くも交代カードに手を付けます。
ただし90分持たないジェイに代わって青木と、妥当な交代でしたが。(小柏がFWにシフト)

後半も、田中駿が小屋松をケアする体勢を取る札幌。
しかし鳥栖も慣れを示し、主に逆の右サイドを中心にしてパスワーク。
良い流れを作り、前半はゼロであったコーナーキックを得てチャンス。
8分の右CK、キッカー仙頭のクロスをファーサイドで松岡がボレーシュート、しかしブロックに阻まれます。

9分に札幌も、深井のスルーパスを小柏が受けエリア内に入る(ディフェンスに阻まれ撃てず)など応戦し、互角の様相に。
そして先にネットを揺らしたのは札幌でした。
13分宮澤の左→右へのサイドチェンジのパスを田中がダイレクトで前方へ送り、受けた金子がエリア内へドリブルしてマイナスのクロスを入れると、中央で菅がシュート。
豪快にゴールに突き刺し、ドーム内もゴールの演出で盛り上がり。
しかし審判のVARチェックを経て、検証が挟まれる事に。
鳥栖サイドはその間に選手交代(山下→林)を行うなど、完全にゴール後のような流れとなっていましたが、結果はノーゴールに。
田中のパスがオフサイドだったという事で、札幌にとっては残念無念。

その後札幌は19分、駒井のドリブルシュートがブロックされたのちCK攻勢の流れとなるも、そこからシュートは生まれず。
一方の鳥栖は右サイドで反則を受けてのフリーキック攻勢に。
特に24分は、林が奥深くまで進入してからカットイン、エリアに入るかどうかという所で菅に倒されるという一歩間違えればPKだったシーン。
しかしこのFK攻勢(左サイドも含めれば3本)もシュートには結び付かず。

28分に遅めの飲水タイムが取られ、明ける際に札幌は2枚替え。(福森・駒井→荒野、ルーカス・フェルナンデス)
高嶺が福森の位置(左CB)に回り、ルーカスが右ウイングバックに入った事で金子がシャドーへ回ります。

31分の札幌のCK、キッカーはルーカスでニアサイドにクロスを入れるもこぼれ、金子がミドルシュートを放つも小柏に当たってしまいオフサイドに。
その後はベンチワークも交錯。
33分に鳥栖が小屋松・中野伸哉→大畑・相良と2枚替えを敢行すれば、35分に札幌も菅→ドウグラス・オリヴェイラに交代。(青木が左WBにシフト)

終盤の局面となり、前半同様に札幌が押し気味の展開に。
37分には金子のパスを受けた小柏がシュートを放つも、ブロックに阻まれ。
金子→小柏のホットラインは終始健在でしたが、ゴールは生まれる事は無く。

40分に鳥栖が本田→ドゥンガへと交代した後は、完全にロングボール主体の攻めへと切り替わり。
ドゥンガの高さを活かさんとするも、主導権は札幌に握られっぱなしでATを迎える事に。(43分に札幌は深井→岡村に交代、田中駿がボランチにシフト)

鳥栖サイドがファールも目立ち始めるなど疲労感も漂うなか、最後までクロス攻勢を見せた札幌。
VAR確認もあり6分となったATでしたが、最後まで得点が生まれる事は無く、試合終了の笛が鳴り響き。
0-0の引き分けに終わり、札幌は今季3度目、鳥栖は4度目となったスコアレスドロー。

札幌にとっては、ロペスの不在が響いた、という月並みな嘆きがこの日はピタリと当て嵌まったような試合だったでしょうか。
良い抜け出しで何度も決定機を作った小柏でしたが、最後の場面で外してしまったのが高くついた格好に。(この辺は前年のドウグラスと被るか)

一方の鳥栖は、左サイドの突破がままならず機能不全となった時間帯が長かったこの日。
各クラブの対策も徹底して来ているとしたら、2巡目はこのままだとキツくなりそう。
もう一段階の発展が欲しい所ですが、その手段は何になるでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第15節 ギラヴァンツ北九州vs大宮アルディージャ

2021-05-25 19:01:44 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の北九州の記事はこちら(13節・長崎戦、0-1)
※前回の大宮の記事はこちら(9節・磐田戦、2-3)

今節注目である、底辺(勝ち点11)同士の「6ポイントマッチ」。
ちなみにリーグ戦と同日に被っている天皇杯1回戦の影響で、そちらを優先するクラブ(秋田vs山口・相模原vs愛媛)は日程をずらす事となり、もう一つの直接対決(相模原と愛媛)は次の週へと順延しているためこの日行われず。

ホームで未だ勝利が無いという今季の北九州、得失点差の影響で現在最下位。
前線からのプレッシングが主体の守備ながら、中々安定せずに網を破られ失点を重ねてしまっているというここまでの印象。
それ以上に得点力不足を重く見ているのか、それとも前年のFW4人衆(ディサロ燦シルヴァーノはじめ町野・鈴木・池元)が一気に居なくなったのが尾を引いているのか、中々前線のメンバーが一定せず。
そしてこの日、富山が大宮からのレンタル選手という事で出場出来ず、1トップ(4-2-3-1)の位置には新人の狩土名が初スタメン。
(井澤の退場による出場停止も絡み)前節からメンバーを6人入れ替えたうえ、ボランチに永野を置き高橋を本来の右サイドハーフで起用、と微調整も行いこの試合に臨みました。

キックオフを迎え、開始早々から大宮がホームチームを脅かしていく展開に。
前半1分右サイドのスローインからFWのネルミン・ハスキッチに繋がり、ハスキッチが強引にエリア内に切り込み、中央へこぼれた所を渡部が走り込んでミドルシュート。
ブロックに当たってゴールバーを直撃し、跳ね返りを大山が詰めてシュートしたもののGK吉丸がキャッチ。
直後の3分、ハスキッチが今度はハイボールに合わせようとした所、北九州・村松が競らずに倒れ込んで反則を受けた形に。
この中央やや右からのフリーキック、キッカー大山が直接シュート、無回転でゴール左を襲いますがGK吉丸がセーブ。

いきなり連撃を浴びる形となった北九州、これでは持ち味であるビルドアップからの攻撃を繰り出せず。
基本である3-1-6の形を中々取れずに時間が経過していきます。
逆に大宮は右サイドでスローインとなる事数多で、右サイドバック・馬渡の距離の長いスローインから、ハスキッチが受けて攻撃を始めるシーンが目立ちます。

やっと北九州がいつもの流れに入ったのが17分で、ここでは後ろ4人(村松・岡村・針谷・永野)が「丁の字形」を取るのを重視したという感じで、頂点の針谷のロングパスで右SB・生駒を走らせる攻撃。(繋がらず)
これで落ち着いた……とはいかず、20分にも大宮の好機。
左サイドで黒川のドリブルから小野→ハスキッチと経由し、小島のサイドチェンジで右に主導権を移し、馬渡の技ありのカットイン(ボールを浮かせつつエリア内に切り込む)を経て大山がクロス。
ファーサイドで小野がヘディングシュートを放ちますが、北九州・生駒に頭でブロックされゴールならず。

中々リズムを掴めない北九州でしたが、その直後に先制点が舞い込みます。
右サイド中盤からのFK、高橋がクロスを入れると、中央で合わせにいった狩土名の手前で大宮・ハスキッチがクリアに入り。
しかしハスキッチの頭に当たったボールがゴールに吸い込まれ、オウンゴールとなってしまいます。
押し気味に進めていた大宮でしたが、先にゴールを奪ったのは北九州というねじれ現象を生み、同時に飲水タイムへ入ります。

これで流れが変わったか、明けた後は一転北九州の攻勢。
26分、前川のエリア内左へのスルーパスに走り込んだのは期待の狩土名で、左足でシュートしますが威力無くGK笠原がキャッチ。
直後の27分には右サイドでパスを繋いだのち、長野の縦パスを中央で受け、左へ展開というポストワークを見せた狩土名。(その後永田のクロスがクリアされる)
しかしその直後には、左からの新垣のクロスに合わせにいったものの、大宮・櫛引が競らなかった事で着地に失敗し痛むシーンが見られた狩土名。
幸い大事には至らずと、この時間帯は良い流れを作っていた狩土名ですが、以降はあまり目立たず。
ボールを受けても収められないシーンが散見するなど、1トップとしての課題も残ったような感じでした。

40分過ぎから、ビハインドの大宮のペースへ移り変わり。
最終ラインでのビルドアップから、サイドに繋いだのち前進という攻撃を展開。
この日は右SHに大山・左SHに小野と、一見すると4ボランチかと思えるようなメンバーでしたが、それ故三門が左右に動き回り攻撃を引き出すシーンが目立ちました。

45分に右からの馬渡のクロスで、小野が叩き付けるボレーシュート→ファーサイドで黒川ヘディングシュート(枠外)というシーンを作り、前半もアディショナルタイムを迎え。
前半も最後の大宮の攻撃、左サイドで渡部のスルーパスに小野が走り込み、グラウンダーのクロスをGKとDFの間に入れ。
クリアにいった北九州・村松ですが、ゴール方向にスライディングという形で触った結果オウンゴールになってしまいます。
同点に追い付いた大宮、双方オウンゴールで1-1というやや珍しい展開で、前半を終える事となりました。

ハーフタイムで、北九州は狩土名→佐藤亮へと交代。
全体的には今一つという印象だった狩土名、ベンチもそう見ていたのでしょうか。

後半立ち上がりも大宮の攻勢。
反撃を仕掛けたい北九州がボールを繋ぎにいく所を逆にカウンターというシーンで4分に好機を得て、黒川がドリブルからスペースに短いスルーパスを出すと、逆からハスキッチが走り込み。
そしてシュートを放つも、ブロックに当たりコーナーキックへ。
その左CKでキッカー大山の中央へのクロスを、山越が走り込んでヘディングシュートを放つも、ゴールバーを直撃と惜しい所で決めきれません。

大宮の勝利への執念を感じさせる攻勢でしたが、逆に後半8分。
今度は北九州のカウンターで、クリアボールを佐藤亮が受けにいき、跳ね返りを高橋がダイレクトでスルーパス。
佐藤亮が抜け出して受けると、前に出ていたGK笠原が足を取られ戻れずにいる所を遠目からシュート。
笠原が必死で戻るも止められず、ゴールへと転がるボール。
ミスも絡みましたが、クリアされた後も味方のパスを信じて裏へと抜け出した佐藤亮の動きが光っての勝ち越し点といえたでしょう。

隙を突かれた格好で勝ち越しを許してしまった大宮。
直後の10分には相手クリアを大山がブロックし、拾ったハスキッチがエリア内からシュート(ゴール左へ外れる)と際どいシーン。
しかしこちらの好機は枠に阻まれるなどでモノに出来ず、逆に相手の少ない好機でミスも絡み失点を重ねてしまうという悪循環。
折れてしまっても仕方が無いという展開に、ベンチも締め直すべく14分に動き、イバを投入します。(ハスキッチと交代)

しかしここから流れを掴んだのは北九州の方で、ショートパスでのビルドアップが上手くいくようになり、そこから17分にCKを獲得。
そしてその左CKで、キッカー針谷のニアサイドへのクロスを、生駒が合わせヘディングシュート。
逆サイドへと突き刺して貴重な追加点となったゴールは、生駒自身の初ゴールともなりました。

その直後に生駒→本村に交代と、非情ともとれるベンチワークを見せ、勝利への執念を前面に押し出した小林伸二監督。
以降も攻勢は続き、19分には針谷の縦パスをエリア内で受けた前川がシュート。(ブロック→GK笠原抑える)
大宮も流れを変えようと、21分に2枚替えを敢行(渡部・小野→河面・柴山)するものの、反撃に出る事が出来ないまま後半の飲水タイムを迎えます。

明けた後、27分からやっと流れを掴み出す大宮。
主に左サイドでの柴山の突破力が脅威となり、それにより最後方からのビルドアップによる攻撃も繋がり出します。
34分には左での河面・小島の繋ぎから、ボールを受けた柴山がドリブルでエリア内左を急襲。
シュートにいくもブロックされ、拾った小島のクロスがファーサイドの馬渡に収まり、シュートした馬渡ですがボールはまたもゴールバーを直撃。
良い流れを作っても、とことんバーに嫌われてしまうこの日の大宮。
37分には馬渡がロングスロー。
前半から良い距離を出していた馬渡のスローインですが、追い込まれた展開でなりふり構わずという姿勢に。
そこから小島のシュートが生まれる(GK吉丸キャッチ)など好機を生みましたが、やはりと言うべきかゴールを奪う事は出来ません。

北九州は36分、永野→西村へと交代。
北九州守備陣が不足している高さを補うような采配でしたが、西村は攻撃面で目立つ事となります。
38分、大宮のGKへのバックパスをカットした西村、ディフェンスに遭うもCKに。
その左CK、キッカー高橋のクロスを中央で西村がヘディングシュート、ゴール右へと向かった所を前川が詰めてネットを揺らします。
4点目かと思われましたが、前川がオフサイドを取られ無効に。
守勢を強いられている中でも、大宮ゴールを脅かす一撃を見せるというこの日の北九州らしいシーンとなりました。

その後、大宮は突如としてイバがフィニッシュ狙いに傾倒。
41分のミドルシュート(ゴール右へ外れる)を皮切りに、43分には大澤(大山と交代で出場・41分)のスルーパスを受けてエリア内左からシュート(GK吉丸キャッチ)、44分には馬渡のクロスからヘディングシュート(枠外)と暴れ回り。
ジョーカーの役割を果たさんという気概は感じられましたが、結果は出ず。

AT突入後は万策尽きたか、北九州がボールを握る展開に持ち込まれる大宮。
それもコーナーで時間稼ぎ……という訳でも無く、2点差なのもありあくまでゴールを狙う姿勢を取った北九州。
最後はFKから、またも西村がヘディングシュートを放ったもののGK笠原がセーブと、どちらがビハインドのチームかという錯覚を齎すようなシーンも作られ。
結局3-1のままタイムアップとなり、15節にしてやっとホームで勝利を得る事が出来た北九州、ボトムズ集団から半歩抜け出して息継ぎ。

一方これで10戦未勝利となった大宮。
火曜日付けで岩瀬健監督の解任が発表される(同時に西脇徹也フットボール本部長も)事となり、ここから建て直しを図る体制へ。

リーグ全体で見ると、今季は5クラブが新任監督でスタートしましたが、そのうち3クラブが早くも監督交代。
愛媛・和泉成徳氏は辞任、長崎・吉田孝行氏はコーチへの降格、そして岩瀬氏は解任と三種三様。
趣深い結果なものの、やはり降格枠4つのヘビーなシーズンでの新任監督は多大なリスクが伴うという事を示す結果となったでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第15節 ツエーゲン金沢vsザスパクサツ群馬

2021-05-24 18:15:56 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の金沢の記事はこちら(8節・新潟戦、0-1)
※前回の群馬の記事はこちら(5節・北九州戦、0-2)

今季も3分の1を消化。
序盤は勢いが良かったものの、現在は12位まで落ち込んでしまっている金沢。
最近5試合で3連敗を含んでの未勝利(2分3敗)もさる事ながら、内容的にも前回観た際の「シュート数が非常に少なく、耐える時間帯が長い」というものを引きずってしまっており。
リードを奪っても後半にそれを失い、逆に先制されるとパワー不足が露呈するという内容が続いているここ5試合。
果たしてこの状況から抜け出し、再度上位に肉薄できるかどうか。

カンフル剤としてか、12節・水戸戦の逆転負け以降、庄司→廣井・大橋→本塚とベストメンバーを弄り。
この日は大橋をスタメンに復帰させており、2試合のリフレッシュ効果は表れるでしょうか。

試合序盤、前半4分の群馬の攻撃で中山の縦パスを大前がトラップした際、主審に当たりこぼれた所を奪われ。
当然ドロップボールとなり、フリーキックにも似た位置で審判からボールを受けた大前。
この攻撃はフィニッシュに繋がらずも、直後の5分には平尾の左からのクロスがクリアされると、拾った加藤が中央へ向かうドリブルからカットイン。
エリア内へパスを出した所に、内田が走り込んでシュート。
ブロックされ、直後のスローインでは岩上がロングスローのフェイントから繋いで右サイドから岩上のクロス、クリアされたボールを平尾がミドルシュートを放つも枠外に。
この日も立ち上がりは群馬の攻勢で、いつもと変わらぬ展開を強いられそうな予感が浮かんでしまう金沢。

しかし群馬の攻勢が続く所に、10分にカウンター攻撃。
右サイドで縦パスを受けた嶋田が中央へロングパス、収めた瀬沼が右へと流れ、エリア内右へ進入しシュート。(ブロック)
以降群馬からペースを剥がして逆に攻勢に入るという、文字通りのカウンターとなったシーンでした。

その後の時間帯は右サイドでのボール奪取からの攻撃が目立った金沢。
逆に言えば、群馬は左サイドからの攻撃が今一つという所で、20分過ぎからは逆の右サイドから好機を作る場面が目立ち。
そんな流れで飲水タイムへとたどり着きます。(23分)

明けた直後は群馬が左右双方から一度ずつ攻撃を仕掛けるも不発で、直後の26分に金沢の逆襲。
素早く前線にボールを送る攻撃でエリア内に繋ぐも、クリアされ左コーナーキックに。
しかしここから、キッカー藤村の中央へのクロスを廣井がドンピシャで跳んで合わせ、ヘディングシュートをゴールへ突き刺し。
セットプレーで先制した金沢。

尚も30分に、相手のクリアボールを拾った藤村がロビング、エリア内右で収めた瀬沼がシュートを放った(ブロック)金沢。
しかし以降は群馬が反撃に出ます。
ビハインドとなった事で、右サイドからの攻撃を重視する姿勢へと移り変わり。
パスを繋いだのちの岩上(この日は右サイドバックでのスタメン)の長いパスを主に好機を作っていきます。
人に付くのが基調の金沢ディフェンスは、この岩上のパスで翻弄されるも、何とか最後の所でやらせず。
群馬は良い流れを作るも、フィニッシュシーンは殆ど見られず。
ポゼッションスタイルのチームの典型に陥りつつ、前半を終える事となります。

後半の前に、リードしている金沢が大胆な2枚替えを敢行、渡邊・大谷→片倉・ホドルフォへと交代。
群馬の跳梁を許している事を重く見たのか、左サイドの選手を一気に取り替える采配を見せた柳下正明監督。(試合後のコメントで「ザルだった」とまで言っていたのが印象的でしたが)

この荒療治が奏功したのか、後半が始まると群馬の勢いは萎み。
ハーフタイムに奥野僚佑監督が「右サイドの攻撃を続けていこう」とコメントしていた(放送席での情報)通り、群馬は右の意識を相手に止められた格好となりました。

それでも最終ラインから繋ぐ群馬に対し、金沢は果敢なプレッシングが目立った立ち上がり。
そこでパスミスを誘発させタッチに出させると、さらにCKを獲得。
これが後半7分の事で、以降金沢が「攻撃機会を掴む→CKを取得」という流れが4度連続するという具合に押し込み続けます。
10分には群馬のスローインでしたが、岩上が投げ入れをミスしてホドルフォが拾うという信じられないシーンが生まれる(そこからホドルフォがクロスもブロック→CKに)など、群馬は全く反撃の糸口を掴めない状況に。

14分に何とか群馬が攻撃機会を得るも、結果はそこからのカウンターでまたも金沢が攻撃。
ホドルフォが左サイドをドリブルし、彼から受けた丹羽がエリア内左へ進入しシュートを放つも枠外に。
さらに19分には群馬のパスミスを丹羽が拾い、左サイドでホドルフォがクロスを上げ、クリアボールを拾った大橋がエリア内へスルーパス。
丹羽が左で受け、さらにマイナスのクロスを中央へ送るも繋がらずと、群馬のミスが目立ちつつある展開に。

直後に群馬ベンチが動く(平尾→久保田に交代)ものの流れは変わらず。
23分には右ハーフレーン・エリアからやや手前でのフリーキック、ホドルフォが直接シュート、ゴール右上を襲いますがGK松原がファインセーブで防ぎます。
直後の24分には左サイドでホドルフォがボール奪取し、拾った瀬沼からのスルーパスに走り込んでクロス。
クリアされてここからCKが2本続くなど攻勢は止まず(2本目で丹羽折り返し→大橋シュート・ブロック)、この時点で後半だけでCKは7本となった金沢。
群馬の反撃ムードが沸かないまま迎えた後半の飲水タイム。(25分)

今季は嫌でも熱くなりそうな残留争いですが、現時点での最低の勝ち点は11。
このクラブは5つもあるという混戦ぶりで、そのうちの1クラブが群馬。(後は愛媛・相模原・大宮・北九州)
今節には他の4クラブがいずれも直接対決を行う「6ポイントマッチ」が2試合組まれており、それを尻目に勝ち点を得たいという状況です。

しかしこの日の相手の金沢同様、群馬も5戦未勝利という状況。(1分4敗)
浮上の芽を掴み抜け出したい所ですが、相手の攻撃の圧を受けるとどうしようも無い、という内容が顕著。
前節・磐田戦(0-1)のように、個の力では敵わないのが明らかな相手も依然として数多いという苦しい編成を強いられる中、何処まで組織力でカバーする事が出来るか。
後方からパスを繋ぐ攻撃が主体、というのもそのうちの一つですが、それでも中々得点チャンスに繋げられないのがもどかしい。
この日は繋ぎの時点で失敗し相手の火力を受けるシーンが目立つなど、やや根幹が揺らいでいるような感じですが、それでも残留に向けて屈する事は許されない。

飲水タイム明けで、群馬は2枚替えを敢行(高木・内田→北川・金城ジャスティン俊樹)し建て直し。
てっきりジャスティンがそのままボランチに入るかと思われましたが、取った手段は岩上をボランチに上げて、ジャスティンを右SBに入れるというものでした。
この日の前半はボール配給を巧みに行っていた岩上が、中盤の底へ移った事で反撃の狼煙を上げます。
左右へとボールを散らせる体制が整い、ようやく両サイドから攻撃を敢行出来るようになり、金沢を押し込み始めます。
33分には左サイドでのパスワークに右サイドハーフの田中が加わり、前進を果たしたのち加藤からクロス。
クリアボールを大前が落とし、岩上がミドルシュートを放つも枠を捉えられず。

しかし逆に金沢のカウンターとプレスにも脅かされ。
32分は嶋田のパスカットから瀬沼がドリブルで持ち上がり、エリア内に入ったのち戻し、ホドルフォがミドルシュート。(瀬沼に当たって枠外)
34分にはGKにまで詰めにいった金沢、左サイドで片倉が奪った所をジャスティンに倒され反則・FKに。
このFKから二次攻撃で繋ぎ、嶋田の縦パスがこぼれた所を松田がシュート。(枠外)
金沢の攻撃に悩まされましたが、反撃の1点を奪うべく攻勢を掛けなければいけない状況。

36分には左サイドから久保田がクロス、クリアされたボールを岩上が拾い、再びミドルシュートを放ちましたが惜しくもゴール左へ外れ。
セカンドボールから有効打を放つなど押し込んでいく群馬ですが、依然として得点は奪えずに時計の針も進んでいきます。

金沢が試合を閉めるべく交代カードを切っていく(41分に大橋・本塚、アディショナルタイムに瀬沼→杉浦恭平)なか、群馬は42分に得たかなり遠目からのFKを、大前が直接シュート。(ゴール上を襲うもGK後藤セーブ)
その後のCKで大前がお役御免となり(白石と交代・43分)、1-0のまま迎えたAT。
金沢サイドがホドルフォがコーナーでのキープの際、相手に当てて外に出すのをミスしたり。
また丹羽のエリア内でのシュートが、DFに当たり枠外となるもゴールキックと判定されるなど、群馬に運が向いてきたというようなシーンが頻発。

そして4分台に突入し、右サイドからのスローインで岩上がロングスローを入れる体勢に。
ニアサイドに入ったボールを田中がフリックすると、中央で白石がヘディングシュート。
ゴール右へと突き刺さり、セットプレーから土壇場で同点に追い付いた群馬。
そしてキックオフしたのち試合終了となり、1-1で引き分け。

ともに6試合ぶりの勝利はお預けとなり、(大宮が負けたため)何とか底辺からは脱した群馬。
先日にはクラブからファンへのメッセージが発表されるなど、再度J3へと転落してしまうのは避けたいという気持ちが窺えますが、その思いが報われる日は訪れるでしょうか。

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第14節 FC町田ゼルビアvsアルビレックス新潟

2021-05-21 16:26:10 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の町田の記事はこちら(7節・京都戦、0-1)
※前回の新潟の記事はこちら(8節・金沢戦、1-0)

未だ無敗を続けている首位・新潟。
スペイン人である監督のアルベルト・プッチ・オルトネダ氏の下、J2の無敵艦隊の如き存在と化していましたが、前節(松本戦)は初の無得点でスコアレスドロー。
その試合を含め、今季の3引き分けの相手を見ると、松本の他は相模原(2-2)・栃木(2-2)。
いずれも球際の激しさに特徴あるチームであり、そしてこの日の相手は町田。
まるで図ったように……という事は無いでしょうが、大きな壁として立ちはだかる事となりました。

町田の本拠地である町田GIONスタジアム、晴れてこの日から、改修を行っていたバックスタンド席を解放。
文字通りの「新たなスタート」となり、町田サイドが勢いづくのに一役買っていたのでしょうか。

試合が始まり、開始直後に攻め込み右サイドからスローインを得た町田。
投げ入れた奥山がリターンを受けて右サイド奥からグラウンダーでクロスを入れ、ニアサイドで受けた吉尾からさらにマイナスのクロス。
これがエリア外へ流れるも、後方から走り込んだ三鬼が果敢にミドルシュート。
強烈なグラウンダーのボールがゴール右へと突き刺さり、開始1分という電光石火の先制点を生み出しました。

早々に得点を許してしまった新潟。
反撃を試みようと、いつものようにボールポゼッションに趣を置いた攻撃を敢行。
しかし町田のプレッシングが強烈で中々ボールを前に運べず、持ち味を発揮できません。
こうなると頼みはオートマティックな形であり、「最終ラインから左サイドへ渡し、堀米から本間に繋げるも、戻したのち舞行龍ジェームズが右サイドへロングパス」という繋ぎを見せたのが前半6分。
これと同様の形を14分にも見せ、「マニュアルをなぞる事で落ち着きを取り戻す」という感がありました。

それもそのはずで、新潟サイドをさらに慌てさせる追加点が入ったのが11分。
今度は左からのスローインでしたが中央→右へと展開され、再び吉尾から今度は高いクロス。
中央に落ちる所を太田が足で合わせると、またも新潟ゴールが揺れて2点目。
シュートブロックした舞行龍によってコースが変わるという不運もあり、まさかの2点ビハインドという状況に陥ります。

その後16分に舞行龍が町田・中島との競り合いで反則・FKを与えてしまうという一幕があったものの(FKは平戸が直接シュートも壁に当たる)、上記の通りマニュアルをなぞった効果か、以降は新潟がボールを支配。
「丁の字型」の最終ラインでボールを動かしつつ、スルーパスや本間のドリブルを絡めて好機を演出していきます。
しかし肝心のシュートには中々辿り着けず。

飲水タイムが挟まれたのが24分で、尚も主導権を握る新潟ですが、町田のプレッシングは依然激しく27分にはパスミスでボールを奪われるシーンが。(ここは町田サイドもシュートには行けず)
またショートパス主体の新潟に対するアンチテーゼなのか、町田がボールを握っての攻撃では選手間の距離を長く取り、グラウンダーで長いパスを繋いでいきます。
34分には水本の中央→右への長いパスから、受けた吉尾が長谷川アーリアジャスールとワンツーで前進、右サイド奥で繋いだのち中央→左サイドへ。
ここからボールを持った太田がカットインを見せるも新潟・島田に奪われ、おまけに島田を倒してしまい反則・警告を受ける事に。
攻撃の際も激しいデュエルを厭わないという姿勢を見せましたが、太田はその後の43分、新潟・藤原をアフターで倒してしまい再び反則。
警告相当(+2枚目で退場)になっても可笑しくない場面でしたが、ここは何とか命拾い。

新潟はボールを握るも、依然としてシュートは放つ事無く時計は進み。
いつものように左サイドでポジションチェンジを頻繁に行い、相手を揺さぶらんとしますが、中々決定機を生み出せません。
逆に町田は39分、サイドチェンジも絡めて揺さぶったのち、中央から長谷川アーリアのミドルシュートが放たれますがゴール上へと外れてしまいました。

44分の新潟、千葉の右サイドへのロングパスが繋がったのち、高木が奥へ進入してクロス。
そして中央で鈴木がボレーシュートを放つも、GK福井がダイブしてキャッチ。
ようやく初のフィニッシュに持ち込みましたが、依然として差は2点のまま。
その後町田の攻撃の最中、ポストプレイをする中島を舞行龍が倒してしまい、アドバンテージが取られて攻撃終了したのち警告を受ける破目に。
町田は太田、新潟は舞行龍と、繰り返し反則が目立つ事となった前半。
2-0から動く事無く、前半終了の笛が鳴り響きました。

結局前半はシュート1本に終わった新潟。
前節もポゼッションで大きく上回りながら、シュートは全体で6本という少なさでした。
しかしこの日は追い掛ける立場となったのが効いたか、後半立ち上がりは目の色を変えたようにシュートを撃ちまくる事となります。

後半3分、左サイドで堀米がグラウンダーでクロスを入れると中央で谷口が合わせシュート。
ブロックされて左コーナーキックを得ると、キッカー高木のニアへのクロスを舞行龍がフリックのようにヘディングシュートするも、GK福井のセーブに阻まれます。
6分には敵陣で島田がパスカットに成功すると、本間のエリア内左へのスルーパスに走り込んだ堀米からグラウンダーのクロスが入り、中央で本間が合わせシュート。
しかしこれもGK福井が足で止め、ビッグセーブ連発の前に得点を奪えません。

町田ベンチは、立て続けにシュートを浴びる事を重く見たのか、7分に早くも2枚替え。
中島・太田→ドゥドゥ・岡田へと交代し、フレッシュさを与えます。
または太田が警告を受けていた事への考慮もあったでしょうか、ところがその思惑とは裏腹に、11分にドゥドゥが新潟・島田に反則を犯し(綺麗に足を刈ってしまった)警告を貰う破目となります。

前半とは違い、本間がハッキリと中央の位置でプレーしていた新潟。(トップ下だった高木が入れ替わりで左サイドハーフへ)
立ち上がりの攻勢は落ち着きを見せるも、辛抱強く攻撃を重ねていきようやく実ったのが17分。
最終ラインでの繋ぎから、本間が右へ流れボールを受けたのち中央へ縦パス、これを谷口がポストプレイで繋いで好機。
受けた高木はシュートにいくも島田と被ってしまった事でパスへと切り替え、エリア内右で受けた藤原のクロスがブロックされ、こぼれ球をエリア内左で拾ったのは堀米。
角度のキツい場所から果敢に撃つと、ニアサイド上部を打ち破る強烈なシュートとなりゴールに突き刺さり。
1点を返した新潟、試合の行方は全く判らなくなりました。

一方の町田、中島というターゲットが退いてからも、ロングボールを配給する事は止めず。
主に左右のサイドハーフ狙いのボールで組み立て、奥深くからクロスを上げる攻撃を第一とします。
そこからCK攻勢を得たのが20分で、2本目にはクリアボールを高江がミドルシュートを放ちますが、エリア内でブロックされ3本目のCKへ。
その3本目、キッカー平戸のクロスが直接ゴールに入るも、その前にエリア内で新潟選手が倒れた事で反則となり3点目はなりません。
また22分には、中盤でスルーパスに反応しようとしたドゥドゥが、舞行龍と激突し倒れてしまい舞行龍の反則に。
これも場合によっては警告が出ても可笑しくない場面でしたが、先程の太田への配慮を考慮してかカードは出ず。
デュエルの激しさで荒れ模様の試合だったので、退場者を出す事で更なる混沌を巻き起こすのを避けたジャッジとなったでしょうか。

直後に飲水タイムが挟まれると、両サイドともに選手交代。
町田は吉尾→酒井へと交代し、三鬼が左SB→右SHへシフトし酒井が左SB。
新潟は島田・鈴木→星・三戸と2枚替え。
ボランチが一枚退いた事でどうなるかと思われましたが、どうやら4-1-4-1という布陣だった模様。
ボランチは高一人となりましたが、これで守備時は高が降りての5バックに。
攻撃時はというと、最終ラインは3枚では無くセンターバックのみの2枚となり、その前に高。
そしてインサイドハーフの星・高木が降りてきてボールを受ける、という基本形をとるビルドアップ。

しかし効果は思った程出ず、逆に好機を作れなくなる新潟。
35分頃から再度形を変え、高が最終ラインに降りて後ろ3枚での基本形に戻し、高木が疑似的なボランチのようになり。
これで流れを復活させ、36分には長いパスワークから本間スルーパス→星左からクロスという形を作るもシュートは撃てず。

直後に町田、高江が足を攣らせるという事態が発生します。
一旦ピッチから出され、すぐに復帰するも、ベンチは交代の準備。
その要員が鄭大世(チョンテセ)という事で、傍らから観て戸惑いましたが、新潟の長いパス回しでの攻撃を何とか凌いだのち41分に交代となります。
やはり高江→鄭は変わらずで、長谷川アーリアがボランチに。
しかしそれだけに止まらず、3-4-2-1のフォーメーションに変形し5バックのシステムによる逃げ切り体勢へ。
酒井がCBへと回り、三鬼が左サイドへと戻る(左ウイングバック)事で穴熊を作ります。

新潟は圧倒的にボールを支配するも、町田の堅い守りの前に、シュートは38分に高木がエリア内左から放った(GK福井セーブ)のみ。
町田の交代策以降は全く放つ事が出来なくなります。
そして鄭というターゲットが出来た事で、クリアボールを収める事で時間を使う事も出来るようになった町田。

44分に新潟も最後の交代枠を使い、藤原→矢村に交代。
前線の選手が過剰に投入され、また常時町田陣内で密集するので布陣も確認し辛かったですが、三戸が右WB・堀米が左WBの3-4-2-1に見えました。(シャドーに本間と矢村?)
敵陣でボールを繋ぎまくるも打開する事は出来ず。
アデイショナルタイムには舞行龍が前線に上がり、パワープレイに賭ける姿勢を取ったものの、やはり1点が遠く。

そして試合終了を迎え、町田選手はピッチ上で歓喜の輪を作るなど、優勝したかのような喜びぶりを見せる事に。
新潟という無敵艦隊に初の敗戦を味合わせたのは紛れもない事実であり、それに辿り着くまでの苦難を考えれば納得のシーンであったでしょう。
スタメンの段階でいつもとはSB(奥山・三鬼)の位置を逆にするなど、新潟対策を試合前から考えに考えたのが報われた格好となった町田。
これで上位3クラブ(新潟・琉球・京都)は大混戦となりましたが、町田も6位に浮上と、その輪に加わるのが不可能では無い位置にまで辿り着き。
丁度リーグ3分の1の地点は、上位陣がどう推移していくのかの分岐点となりそうです。

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