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DAZN観戦 2022年J2リーグ第27節 ツエーゲン金沢vsアルビレックス新潟

2022-07-19 18:33:49 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の金沢の記事はこちら(24節・徳島戦、0-1)
※前回の新潟の記事はこちら(23節・横浜FC戦、0-2)

<前節からの変更>

金沢=3人を変更し、左サイドバックが長峰→毛利・FWが林→丹羽。サイドハーフは大石→小野原に代えたうえで、前節左SHの嶋田が右へ移り小野原が左。ベンチには、鳥栖からレンタル移籍の孫大河が初めて入る。

新潟=2人を変更、センターバックの片割れが早川→田上・ボランチの片割れが星→島田。ベンチでは、アレクサンドレ・ゲデスが16節以来のメンバー入り。

スタメン

今季も夏の移籍期間を迎え、新潟は本間が海外へと旅立つ事が決定。
これまで度々移籍が噂されながらも、新潟の至宝としての立場を貫いてきた本間。
完全移籍という事で、双方にとってwin-winとなる送り出しが出来たでしょうか。

同時期に徳島の渡井も海外移籍が決定(こちらはレンタル)するなど、J2からの移籍でも誰も驚かない状況と化しているJリーグ。
上の方つまり日本代表という観点で見ると、海外クラブへの所属がまず選ばれる第一条件となりつつある現状だけに、夢を追うのならばチャンスがあれば即……といった感じでしょうか。

さて、前節首位に返り咲いた新潟。
前々節の千葉戦(1-2)などちょくちょく不覚を取るものの、それ以外では確実に勝ち点3を得る戦いで、負けないものの引き分けも膨らんでいる横浜FCの先を行き。
折り返して以降はボール支配とフィニッシュを両立させる事に成功している印象であり、格下相手にはその激烈な攻撃力で圧倒する試合運びを展開。
この日もまずは守備から入る金沢が相手という事で、同じような戦いを貫けるか注目されました。

試合が開始されると、やはり新潟が圧倒的にボールを支配する絵図となり。
金沢は2トップがボランチを切るという前線の守備の仕方を貫くも、何処かでボールを奪う姿勢を見せなければ攻撃機会は永遠に訪れないといった展開を強いられます。
それが訪れたのが前半7分で、敵陣右サイドで嶋田がパスカットに成功してショートカウンターのチャンス。
しかし中央の豊田へのパスがカットされてあっさり終わってしまい。
カウンター重視故に攻撃はアバウトな繋ぎになりがちですが、正確性もモノにしなければ得点チャンスはやって来ない。
以降も貫かれる新潟の縦横無尽なパスワークを見て、そんな感想を抱きました。

新潟は松田詠太郎の突破力を右サイドで活かすも、逆に彼の動きが流れを切る場面も点在し。
7分(前述の金沢の好機の後)に鈴木の落としを受けるも収められず、こぼれ球を拾いにいくも、シュートにいった堀米をセルフブロックするような形になってしまい。
直後の8分にはエリア内右を切り裂き奥からグラウンダーのクロスを入れる好機(GK白井が足でクロスをブロック)を作るなど、その存在が脅威なのは間違いない松田詠。
しかし23分には最終ラインからビルドアップする中で、藤原と被ってしまいボール奪取されるといった場面もあり、功罪両面が目立ってしまう事となった序盤戦。

試合の方は、相変わらず2列目のポジションチェンジを絡めながら新潟が圧倒的に攻撃権を支配。
スタートでは左SHに入っていた伊藤が、暫く経ってからほぼトップ下のようにプレー。
その後20分辺りでスタートの位置の戻ったかと思えば、以降高木とともに流動的にパスワークに絡むなど、ポジションを追うのに一苦労といったシーンが展開され続けました。

金沢は最終ライン中心に何とか跳ね返し続けるも、ひたすら専守に追われ。
29分の新潟、右サイドでパスを繋ぎ、一旦戻したのち再度右から藤原と松田詠の関係性で前進。
そして藤原のスルーパスに走り込んだ松田詠がエリア内右奥から低いクロス、鈴木がスルーしたボールがクリアされるも、ペナルティアークで拾った高がすかさずシュート。
必死の守備を崩すゴールを奪い、イマイチだった右サイドの関係性も見事に決まっての先制点となった新潟。

これだけ守勢を強いられれば決壊は時間の問題、といったような金沢。
尚もピンチは続き、33分には再び右サイドからの攻めでスルーパスを受けた松田詠がカットインからシュート。(GK白井セーブ)
38分にはロングフィードの跳ね返しから、ボールを持った伊藤がミドルシュート(GK白井キャッチ)と、GKを脅かし続ける新潟。
攻め上がる余裕の無い金沢、45分にようやく嶋田がミドルシュートを放って(枠外)シュートゼロの時間は終わりを告げ。
最後にフィニッシュを放ったものの、雰囲気を振り払えぬまま前半を終えました。

そして始まった後半間もない1分の新潟の攻撃、細かいパスワークから再び右サイド奥を取る松田詠。
そしてエリア内へ流れるかどうかという所で金沢・庄司の脚が掛かり倒れると、主審の笛が鳴り反則・PKの判定となります。
映像ではエリアの僅か外という感じでしたが、慌てて距離を詰めにいって足を出した庄司が迂闊といえば迂闊であり。
これで得たPK、キッカーの鈴木が落ち着いて右へと蹴り込みGK白井の逆を突いてゴール。
いきなり点差が広がっての幕開けとなった後半戦。

出鼻を挫かれた金沢は、以降ボールを持たされる展開となり、カウンターは望み薄という攻撃を強いられます。
必然的に前掛かりにならねばならない状況ですが、新潟ボールの際にはやはり崩され続けた残像があるのか、2トップは相変わらずボランチをチェックする形を取り前からはいけず。
チグハグな状況ながらも何とか主体的に攻撃を試みますが、成果は散発的に毛利からのクロスが上がるのみと苦しさが滲み出ます。

しかし新潟はペースを握り続けた負の要素か、15分に最終ラインからのパスワークが乱れ、豊田に奪われる失態を演じてしまい。(その後丹羽がミドルシュート・枠外)
相手に弱みが見られたことで、ようやく覚悟を決めた金沢は前線からプレッシングを掛け始めます。
直後の18分に運動量を担保すべく3枚替えを敢行し(1人CBも交えましたが)、豊田・丹羽・廣井→林・杉浦恭平・孫へと交代。

ペースが落ちる新潟を尻目に、ボールポゼッションを高めて反撃体制を作る金沢。
押し込んだ結果サイド奥からのクロスも増えて攻撃の期待値は上がったものの、クロス精度を欠いたり中の人数が揃わないうちに上げたりと、別の問題も表れてフィニッシュには中々繋がりません。
反対に23分の新潟、伊藤の中央突破から再び松田詠にエリア内右を取られる危機を招き、横パスを伊藤がスルーした奥で高木がシュート。(金沢・松田陸がブロック)
少ない好機を生かすという面でも上回っているような新潟。

その新潟が最初に交代カードを切ったのが30分で、高木→小見へと交代。
松田詠と対局の左にも突破力ある選手を置くなど、本間の穴を微塵も感じさせずに振る舞います。
投入直後の31分、その期待通りに左サイドのドリブルからカットイン、そのままミドルシュートを放った小見。(GK白井キャッチ)

再び強まった新潟の攻勢の前に、積極性を失っていく金沢。
何とかムードを盛り上げんと、34分に2枚替えを敢行し交代枠を使いきり。(嶋田・小野原→大石・須藤)
しかしその後自身のパスミスから新潟に好機を与えてしまうと、無残な結果を生む事となり。
37分にズレた金沢のパスを高がダイレクトでミドルパスを出し、受けた小見がエリア内左を突いて横パス。
鈴木がキッチリゴール左へとシュートを突き刺し。
相手のミスを逃さないダメ押しの3点目を奪った新潟、直後に鈴木と松田詠はお役御免となります。(アレクサンドレ・ゲデスとシマブク・カズヨシを投入)

3点差を付けられた金沢。
力の差はあれど、柳下正明監督の因縁という要素もあり、これまでの戦績で新潟と好勝負を演じていたのが嘘のような状況に追い込まれ。
それでも残り時間、ただ茫然と過ごす訳にはいかず。

40分、最終ラインで繋いだのち右サイドで松田陸がエリア内へミドルパス、走り込んだ大石の落としを受けた林がシュート。
ゴールネットが揺れたものの、右サイドネット外側で惜しくもゴールならず。
42分にも右サイドでスローインから攻め、藤村のスルーパスに走り込んだ大石がマイナスのクロス、ニアで林が合わせるも枠を捉えられず。

しかし新潟は44分、ゲデスの中盤でのポストワークから長らくパスを繋ぐ、ポゼッションにより時計を進める立ち回り。
激しくボールを動かした末に、最後は伊藤のスルーパスに小見が走り込んでシュートまで繋げます。(GK白井セーブ)
何とか糸口を掴まんとする金沢と、無失点で終えたい新潟とのせめぎ合いの様相となり。

そして突入したアディショナルタイム、新潟の舞行龍ジェームズのミスから金沢に決定機。
コントロールミスを敵陣深めで拾った林がそのままエリア内に進入、シュートを放ちましたがGK小島のセーブに阻まれ。
3点差が付いて以降、シュートを量産した林でしたが、結局新潟ゴールを破る事は出来ませんでした。

そのまま試合終了の時を迎え、所々ミスはあったものの快勝といって差し支えない結果となった新潟。
過去2年は後半の失速が顕著だっただけに、昇格チャンスを逃すまじという意気込みは相当なものな現在の戦いぶり。
3度目の正直で、歓喜の時を迎える事が出来るでしょうか。

コメント
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