あすかの会 兼題「游」 2024 令和6 2月23日 天皇誕生日
◎ 野木桃花主宰の句
春雪の散華のごとく墓域かな
春めくと北へ北へと周遊券
老松の根のさびさびと春しぐれ
春眠や少女はいつも夢に生く
◎ 野木主宰特選
旋回は別れの言葉鳥帰る さき子
◎ 武良竜彦特選
背に余るリュック揺らして磯遊び 礼 子
◎ 秀句 選の多かった順
春田道土にふれてはこゑをきく 市 子
胸を突くドラムの連打竜天に ひとみ
春昼や木箱の長き紐の垂れ ひとみ
物思う少女となりて卒業す さき子
三遊間破るヒットや風光る さき子
春立つも眠りの深きも数多 尚
本棚にうすき埃や春浅し 尚
芹とんとん「春の小川」を口遊む 悦 子
非日常とふ日常に慣れて春 さき子
下萌えて遊び心の力石 かづひろ
京言葉の叔母かたはらに桃の花 かづひろ
春浅し遊子味はふ佐久の里 みどり
土筆野や遊び足りない泥だんご 典 子
遊山とふ祖母の湯めぐり忘れ雪 市 子
春遅々と追肥それぞれ畑の菜 市 子
春泥の跳ね乾くまで遊びけり 尚
鳶の笛背中に聞いて磯遊 尚
春の野辺下ろしたてなるスニーカー 典 子
春一番阿吽の獅子の貌よぎる 典 子
一村を一色に染め花あんず みどり
鈍行を乗り継ぐ車窓麦青む みどり
春めくや幕府薬園うすき月 かづひろ
再来を雨戸に知らす春一番 玲 子
氷塊のまぐろ港にどか卸し 悦 子
雪合戦本気を出して遊びをり 市 子
起こされて光あらたや春の土 英 子
お手玉の遊び知らぬ子卒業す 英 子
あけぼのの水の匂へる桜花 英 子
春めくや樹々の風音水の音 ひとみ
ブレイキン目に降りてくる春の雪 礼 子
春立ちて少年の影橋渡る 都 子
残雪やしなの鉄道人まばら みどり
探梅やこれで終はりと赤ともす かづひろ
長靴の春泥を駆くカッパ淵 典 子
梅の香に心遊ばす里日和 玲 子
遊ぶ子に帰宅を急かす春疾風 玲 子
糸游の中にゆらゆらニ三人 玲 子
寒明や荒野の橋をまたひとつ 悦 子
乾鮭のうろこに鈍く銀の照り 悦 子
初蝶やぽかぽか日和まとひつつ 英 子
お遊戯はしないと男の子卒園す ひとみ
元旦の地震や涙の零れ落つ 都 子
吾子だけを目で追っている春の風 都 子
こがらしや手袋靴下新調す 都 子
土嚢から小さき梅のつぼみかな 礼 子
蜘蛛の糸気ままに浮いて茜空 礼 子
〇 参考 武良竜彦の句
戦禍なき明日を天皇誕生日
蠟梅やいのりのはじめの色かたち
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