あすか塾

「あすか俳句会」の楽しい俳句鑑賞・批評の合評・学習会
講師 武良竜彦

あすかの会 2月

2024-02-25 15:31:07 | あすかの会 2024 令和6

     あすかの会 兼題「游」 2024 令和6 2月23日 天皇誕生日

 

 野木桃花主宰の句

春雪の散華のごとく墓域かな    

春めくと北へ北へと周遊券     

老松の根のさびさびと春しぐれ   

春眠や少女はいつも夢に生く  

  

 

 野木主宰特選

旋回は別れの言葉鳥帰る        さき子

 

 武良竜彦特選

背に余るリュック揺らして磯遊び    礼 子

 

 秀句 選の多かった順

春田道土にふれてはこゑをきく     市 子

胸を突くドラムの連打竜天に      ひとみ

春昼や木箱の長き紐の垂れ       ひとみ

 

物思う少女となりて卒業す       さき子

三遊間破るヒットや風光る       さき子

春立つも眠りの深きも数多        尚

本棚にうすき埃や春浅し         尚

芹とんとん「春の小川」を口遊む    悦 子

 

非日常とふ日常に慣れて春       さき子

下萌えて遊び心の力石        かづひろ

京言葉の叔母かたはらに桃の花    かづひろ

春浅し遊子味はふ佐久の里       みどり

土筆野や遊び足りない泥だんご     典 子

遊山とふ祖母の湯めぐり忘れ雪     市 子

春遅々と追肥それぞれ畑の菜      市 子

 

春泥の跳ね乾くまで遊びけり       尚

鳶の笛背中に聞いて磯遊         尚

春の野辺下ろしたてなるスニーカー   典 子

春一番阿吽の獅子の貌よぎる      典 子

一村を一色に染め花あんず       みどり

鈍行を乗り継ぐ車窓麦青む       みどり

春めくや幕府薬園うすき月      かづひろ

再来を雨戸に知らす春一番       玲 子

氷塊のまぐろ港にどか卸し       悦 子

雪合戦本気を出して遊びをり      市 子

起こされて光あらたや春の土      英 子

お手玉の遊び知らぬ子卒業す      英 子

あけぼのの水の匂へる桜花       英 子

春めくや樹々の風音水の音       ひとみ

ブレイキン目に降りてくる春の雪    礼 子

春立ちて少年の影橋渡る        都 子

 

残雪やしなの鉄道人まばら       みどり

探梅やこれで終はりと赤ともす    かづひろ

長靴の春泥を駆くカッパ淵       典 子

梅の香に心遊ばす里日和        玲 子

遊ぶ子に帰宅を急かす春疾風      玲 子

糸游の中にゆらゆらニ三人       玲 子

寒明や荒野の橋をまたひとつ      悦 子

乾鮭のうろこに鈍く銀の照り      悦 子

初蝶やぽかぽか日和まとひつつ     英 子

お遊戯はしないと男の子卒園す     ひとみ

元旦の地震や涙の零れ落つ       都 子

吾子だけを目で追っている春の風    都 子

こがらしや手袋靴下新調す       都 子

土嚢から小さき梅のつぼみかな     礼 子

蜘蛛の糸気ままに浮いて茜空      礼 子  

 

〇 参考 武良竜彦の句

戦禍なき明日を天皇誕生日

蠟梅やいのりのはじめの色かたち    

 

 

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