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論語 ㉔  顔淵は徳行、子夏は文学に秀でてました。

2020年08月16日 | 論語
       博く学びて篤く志し
    
   顔淵(ガンエン)、仁を問う。
   子 日わく、
   己に克(カ)ちて礼に復(カエ)るを仁と為す。
   一日(イチジツ)己に克ちて礼に復れば、
   天下仁に帰(キ)す。
   仁を為すは己に由(ヨ)る。
   而(シコウ)して人に由(ヨ)らんや。
       (中略)
   顔淵日わく、回、不敏なりと雖(イエド)も、
   講(コ)う、斯(コ)の語を事(コト)とせん。

   現代語訳
       顔淵が仁について お尋ねした。
       先生は 答えられた。
       「私利私欲に打ち勝って、礼に立ち戻ることが仁である。
       わずか一日でも己に克って 礼に帰れば、
       人々も自ずから 仁になる。
       仁を行うのは自らの意志によるべきで、
       他人の助けを求めてはいけない。」
          (中略)
       顔淵は 言った。
       「自分は至らぬ者ではありますが、
       教えてくださったお言葉を一生かけて実行してまいります」


   子夏(シカ) 日わく
   博(ヒロ)く学びて 篤く志し、
   切に問いて 近く思う。
   仁 其の中(ウチ)に在(ア)り。

   現代語訳
       子夏が 言った。
       広く学習して、熱心に取り組み、心をこめて問いかけて、
       それを身近なこことして考えるならば、
       仁の徳は、求めなくても、自然にそこに存在し、
       獲得できることになる。

   参照
       子夏のこの言葉には、孔子の考えが集約されているように思います。
       博学、篤志、切問、近思。
       いくつになっても忘れたくない学ぶ姿勢ですね。
       真剣に学んでいると、仁も育まれていく。
       とても素敵なことですね。




   顔淵(顔回)は、⑫ ⑲ にも 出現しています。
   孔子より 30歳下です。
   徳行に秀でていて、孔子の後継者と目されてたそうです。
   地位や名誉を求めず、質素に暮らして
   ひたすら 孔子の教えを理解しようとしていました。

   同門の秀才 子貢は,顔回を
   「私は一を聞いて二を知る者 顔回は一を聞いて十を知る者」
           と、称賛していました。
   顔回は、残念ながら 41歳で早くに亡くなったそうです。

   子夏のことは、論語 ⑯⑳の時にも 出ていました。
   文学に秀でてて 他の弟子が理解できなかった時は、
       解説してあげてたそうです。 
   真面目で消極的な性格から、
     {過ぎたるは猶及ばざるがごとし}のモデルです。

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