近き者説べば、遠き者来る
仲弓(チュウキュウ)、
季氏(キシ)の宰(サイ)と為りて政(マツリゴト)を問う。
子 日(ノタマ)わく、
有司(ユウシ)を先にし、小過(ショウカ)を赦(ユル)し、
賢才(ケンサイ)を 挙げよ。
日(イ)わく、
焉(イズク)んぞ 賢才を知りて之(コレ)を挙げん。
日(ノタマ)わく
爾(ナンジ)の 知る所を挙げよ。
爾の知らざる所(トコロ)、人其れ諸(コレ)を捨てんや。
現代語訳
仲弓が魯の重臣 季氏の領地の代官となり、
その 治め方を尋ねた。
先生は おっしゃった。
「部下となる役人を適材適所に配置するとよい。
役人を 選ぶにあたっては、
小さな過失を許す 広い心を持って、
優れた才能のある者を用いよ」と。
「どうしたら優れた人物を選んで採用することが
できますか」と 仲弓が尋ねると、
先生は おっしゃった。
「お前の知る人々を選んで用いればよい。
(このように賢人を用いる志があることを世の人びとが知れば)
お前の知らない 人たちについても、
他の人たちが推薦するようになるだろう」と。
葉公(ショウコウ)、政(マツリゴト)を問う。
子 日(ノタマ)わく、
近き者を説(ヨロコ)べば、遠き者来(キタ)る。
現代語訳
葉公(楚の国の葉県の長官)が政治について 尋ねると、
先生は 答えられた。
「領内の者が喜べば、領外の者も
自ら喜んで やってくるようになります。」
参照
政治に関わる者は、
人物を見極める目を 持っていなくてはなりません。
自分が すべてを行うのではなく、
適材適所に人を置き、充分に働いてもらう。
それを統括するのが、上に立つ者の役目です。
仲弓は よき人材を
自分の知る範囲から 探そうとしました。
よき 政治をすれば、
よき人材は 自然に集まってくるのですね。
政治だけではなく、
私たちの身近な生活でも こうありたいと思います。
※ はるかが サラっと 調べたことです
仲弓も孔門十哲の一人で、徳行に秀でてたそうです。
ただ・・・生没は 不明です。
ブログの論語⑥ まだら牛の子・・・で仲弓は登場しました。
身分の低い家の出身でしたが、学を好み 度量も大きかったようです。
きっと・・・努力したのでしょうね~。
孔子は{才徳兼備}と仲弓を 絶賛したそうです。
※{才徳兼備}・・・調べました。
すぐれた才能と知恵があり、その上に仁徳を備えてることです。