旅魂

生活と旅の痕跡を残す。

四万温泉の旅

2010-02-20 08:48:38 | 日本
米国から帰国してゆっくりするのはやはり温泉が一番!
雪の露天風呂との思いが強かったが雪道のドライブの危険を避けて一度は訪れたいと思っていた四万温泉を訪れることにした。
それも行きあたりばったりの普通列車の旅を楽しんでみることにした。車窓から見える雪で真っ白に覆われた浅間山、知らぬ人は富士山と間違える様だった。
四万温泉までは吾妻線中の条駅から路線バスで約40分、山に囲まれ四万川沿いにある静かな温泉郷である。
泉質は食塩を含み、商店街にある飲泉所で飲んでみると甘塩辛い味がする。胃腸病によいとかの効能が書かれていた。


   






近代的なホテルの前の橋のたもとに砲台の様な形をした大衆浴場が有るのも温泉街の風情を感じる。大衆浴場はこの他に四万川沿いに幾つか有るそうだ。
川沿いに有るのはこの地区の温泉は川底から湧き出している為かと推測される。
宿泊した宿、老舗旅館「四万たむら」のエレベータも本来ならば地下1階、2階と書くところを川1階、2階と書いていた。
「四万たむら」には八つの浴場があり、それぞれの趣きが有った。まず目指したのはよく写真で見る滝の見える露天風呂。それはそれで良かったが大浴場も十分に癒される趣きがあった。宿泊した翌朝総ヒノキ造りの浴室「御夢想の湯」に入ったがゆったりとした気分になり至福の時を感じられた。

  


その湯上りに部屋に戻るとき野生の猿が2匹、廊下から見える屋根の上の陽だまりで仲良く毛つくろいをしている光景が見え、小さな旅の思い出を与えてくれた様な気がした。

四国の霊峰剣山

2009-07-23 21:10:10 | 日本

剣山山頂からジロウギュを望む

2009年7月18日、四国の霊峰剣山(標高1955m)へ。
つるぎ町より国道436号を走り見の越へ。
頂上での時間をできるだけ確保したくて見の越駅から西島駅までリフトを利用した。
西島駅から登頂を開始。今回は登山が旅の主目的ではなかったので十分な登山装備をしてきておらず、つえすら持っていなかったが、西島駅でリフトを降りると無料貸出の杖が置いてあったのでこれを借用した。
頂上までの登山道は歩きやすく、途中シコクフウロ(四国風露)やクガイソウ、アザミなどの花が見られた。
残念ながら剣山の花、キレンゲショウマはまだつぼみで時期尚早だった。
約1時間で頂上に到着。そこには熊笹の茂る中に木道が設けられた平原と空だけが広がる開放感あふれる景色があった。
周囲を見渡すと遠く四国の山々の嶺が幾重にも重なって見える。
また、近くは剣山につながる山々への道が稜線を這うように見え、素晴しい光景だ。
その稜線の道に引かれ、ジロウギュ(標高1929m)へ。
道の両側はまるでバリカンで刈った様に熊笹が綺麗な斜面を形成している。
花こそ咲いていないが数年前のスイスでトレッキングした時の雰囲気を感じた。
ジロウギュから西島駅への下山途中、百名水に選ばれた御神水をいただいた。冷たくてとても美味しい湧水であった。
リフトで見の越しまで下山して国道439号を下り東祖谷にある宿「いやしの温泉郷」へ。
自然に包まれた露天風呂にゆっくりと浸かり、剣山の景観を思い出しながら一日の疲れをいやした。
夜は近くに住む古き友人夫妻がホテルを訪れてくれ、楽しい夕食を共にした。





ジロウギュからの下山途中、剣山の山頂を望む




シコクフウロ

2009年4月30日安達太良山登山

2009-05-05 10:52:31 | 日本
4月30日朝5時に自宅を出発し、安達太良山奥岳登山口を目指す。
幸い休日で無い為高速道路はガラ空き状態で約3時間20分で到着できた。
駐車場で登山準備を行い、9時5分にロープウェイに乗り込み山頂駅を目指す。
天気は快晴、山頂駅に降り立っても風も無く最高の登山日和の兆候。
登山開始早々、林の中は残雪で路が見えず先行者の足跡を頼りに前進。
夏ならば石がゴロゴロした登山道も倒れた木の枝葉とその上に積もった雪のせいか平たんに感じる。
頂上までの道程の8割以上が残雪の上であったが、かえって楽に登れた様な気がする。
また、夏場とは異なりブッシュが倒れて低くなっている為か常に展望が開けて気持ちが良い。



山々の雪景色を楽しみながら足取りも軽く10時40分ころ頂上に到着。


青く澄み渡った空、その下には雪化粧の山々が望める360度のパノラマ。
風も無く快い気持ちでただ呆然と眺めつくした。
昼食後沼の平まで、そこには雪と土の色が織りなすグラデーションで飾られた火口が雄大に広がっていた。
ここからくろがね小屋経由で下山したいところであるが、登山前に残雪の状況が解らなかったので安全のためロープウェイ往復のチケットを購入していたので登って来た道を引き返して下山した。
下山後岳温泉のホテルの露天風呂から先程上ってきた
安達太良山を眺めながら疲れを癒す一時も感慨深いものがあった。


蔵の街・真壁町のひな祭り

2008-02-15 12:18:55 | 日本
蔵の街真壁(茨城県桜川市真壁町)は筑波山と加波山の裾野に広がる町です。
城下町として栄え市街地には歴史をしのばせる古い民家が数多く残っております。



また、重要有形文化財に指定された蔵や白壁の建物も多く見られ「蔵の街」として町のPRが行われています。
商店街は碁盤の目になっています。
ここで今年は2月4日から3月3日までの期間で雛祭りが開催されていました。
ひな祭りはこの商店街の171件の家に保存されていたお雛様を展示して行われています。
各家の玄関やショーウインドウなどに工夫をこらして飾られており、ただお雛様を見るだけでなく
その家の雰囲気も何と無く感じられる気がしました。




なかには何回かひな祭りを繰り返している間に蔵を探したら昨年は展示していなかった新たなおひな様が見つかったと言う
お店もあり、この街の歴史を感じさせられる一幕もありました。
古いものは江戸時代のものからあり、形や大きさもさまざまで昔をしのびほのぼのとした気分に浸れました。
創作雛でだっこちゃん人形の様なお雛さまを桃の木の枝に飾っている洋服やさんがありました。それを買うと桃の花のつぼみが付いた枝をサービスしてくれたり。真壁は石の街でもあり、石の彫刻で作られたお雛さまやふくろう、犬などのかわいらし置物も展示販売されております。
造り酒屋さんでは利き酒をしたり、そばやうどんの出店で食事をしたり、名物らしきすいとんを食べたりしながらゆったりとした
時を過ごせました。未だ寒い冬の天候ですが、「寒いときに真壁を訪れた人を暖かく迎えたい」という気持ちが伝わるひな祭りでした。

2007年8月 会津駒ケ岳

2007-08-10 13:47:05 | 日本
2007年8月7日、会津駒ケ岳に登頂。
8月6日午後6時30分に自宅を出発し、途中食料の買出しや夕食をとりながら夜道をドライブ。
午後11時30分、予め調べておいた24時間トイレを使用できる駐車場南会津「道の駅たじま」に到着。
道の駅の駐車場には夜を明かす長距離トラックや同じ目的らしき車が約20台位いた。
翌朝5時に出発して滝沢登山口の取付点に6時に到着。すでに多くの車が駐車しており一段下の駐車場に車を止めて朝食をとり、出発準備を整える。
6時30分、登山届けを記載して出発。階段を上り比較的急な傾斜を登り続ける。
山道はブナの林で覆われて風が無く蒸し風呂の様に暑い。早々に大汗をかき水分の補給を余儀なくされた。時折林が切り開けた所にたどり着くと風が吹いているわけでもないが全身に涼しさを感じた。
出発から1時間30分位で水場に到着。岩から湧き出る水は氷で冷やした様に冷たく美味しかった。
さらに約1時間30分位上ると緑の草原の様な山肌が見えてきて、その頂上に駒の小屋が見える。
ちょっとしたスイスアルプスでみた光景に似ている。
午前9時30分大池に到着し、しばし休憩。池の周辺には小さなピンク色のハクサンコザクラの群生が見られた。10時に大池を出発して駒ケ岳山頂→中門岳を目指す。コバイソウの群生やチングルマ、ハクサンコザクラ等を見ながら木道を歩き続ける。残念ながら周囲は霧と雲で遠く望めるはずの山々が見えない。
視界が狭く駒ケ岳の雄大さを感じ取れなかったのが残念だった。
視界が悪いので中門岳の指標まで行って大池へ折り返す。大池に12時ころ到着し、昼食をとる。
ここからの下山であるが、水場までの下山は割と楽に進んだがそれからが大変だった。
下り道ではあるが行けども行けどもたどり着かない長い道のり。ブナ林の蒸し風呂の中で疲労が増すばかり。足は重くなり辛い下山であった。霧で視界が狭かったせいもあるが6月の中国九寨溝の印象がまだ強く、会津駒ケ岳の本当の良さを感じ取れなかった感じがする。