引っ越して、数ヶ月。
この間、息子以外とは誰とも話をしない日があったりして、メンタル的に低空飛行をさまよったこともありますが、今はそこからはすっかり抜けました。
テニスを始めて、仕事を始めて、挨拶を交わせる知り合いもできて、自分の生活の形が落ち着いてくると、自分の心も落ち着きます。そうなると、改めて、冷静に過去の暮らしと今の暮らしを比較できます。
うん、断然、今の方がいい。あれだけ住み慣れた場所と仕事、友人たちとの別れがつらかったのに、今の方がいいんです。何がって言われると困るんですけどね。メリット、デメリットをあげると同じくらいありますが、全体として、私の気分がいいんです。
やっぱり、流れだったのかな。自分にとって、この引っ越しは、私の人生において、次のステージ?へのキッカケのようなものだったのかもしれません。
前置きが長くなりましたが、今日は息子のことを書きたかったのでした。
我が家の中で、この引っ越しをすんなり受け入れたのも、実際に来てみていち早く、新しい幼稚園や生活に馴染んだのも、息子でした。変化に強い男です。
私が、東京時代の友達に会いたいとかグチを漏らすと、
「だったら、ぼくのともだちのママと仲良くなればいいじゃん」
前の家の方が買い物が便利だったのにと不満げに言うと、
「でも、このおうちは、ベッドもあるし、キッチンにはカウンターもあるよ」
と、まあ、心理カウンセラーのように、新しい暮らしの中で、プラスの面に目を向けなさい、と促してくれるわけです。
そんな彼に、私は、一つだけ心配なことがありました。
私が仕事の日には、息子を幼稚園の延長保育に預けることになりますが、私の就業時間の関係上、彼はお預かりの部屋で毎回最後の1人になってしまうのです。
小規模かつ転勤族の多い園なので、働いているお母さんも、かなり少数派。
試しで預けた際に、最後から二番目になったことがありましたが、一番最後のお友だちに「さようなら」を言う時の私の何とも言えない思いがありました。
ひとりぼっちでかわいそう
うちの息子より遅いお迎えでありがたい(助かった)
そして、ああ、自分の仕事が始まったら、私は毎回こんな思いをするのか、息子もひとりぼっちにさせてしまうんだ、と少々ブルーになりました。
いざ出勤日初日。
ドキドキしながら迎えに行くと案の定、息子はひとりぼっち。先生とマンツーマンで遊んでいます。
少しご機嫌斜めな様子の息子。家までの道すがら、
「どうして、もっと早くお迎えきてくれないの」
と、私の耳元にヒソヒソ声。
うーん。ハッキリ言って、この時は心が折れそうでした。毎回こんな気持ちのままで仕事続けられないかも、と。
ただ、私が仕事を諦めたら、それで万事OKではないな、という感触だけは強くありました。それで、自分の思いを改めて、観察、点検してみることに。
最後のひとりぼっちはかわいそう。
息子にガマンさせて申し訳ない。
この二つの思いの中に、きっと、私の思い込みがある。その思い込みを外せば、思い込みの向こう側に行けば、何かが変わるかもしれない。
最後のひとりぼっちは、本当にかわいそう?
→おもちゃを一人占めできるし、優しい先生は100%の関心を向けてマンツーマンで遊んでくれるメリットも。
息子に申し訳ない、って本当にそう?
→友だちとは長く遊べるし母親以外の信頼できる大人との関係もじっくり育めて、息子にはむしろいい面の方が多いかも。
こんな風に、自分の思い込みを溶かして、違う思考を取り入れてみたら、気持ちがずいぶん楽になりました。
うん、そうだ。大丈夫かもしれない。
次の勤務日に、さほど気を張り詰めないで、息子を迎えに行きました。その日は、もう一人女の子が残っていました。お試しの時に残っていた子です。不思議なもので、その子を見ても、私の気持ちは、「かわいそう」とはなりません。
息子は、少し名残惜しそうに、靴を履いてお預りの部屋から出てきました。そして、開口一番、これです。
「あのさ、おかあさん、おねがいがあるんだけど」
なに?
「これからは、ぼくが一番最後になるようにむかえに来てくれないかなぁ」
はぁ?だって、この前は、遅いって言ってたよね。
「だって、最後だと、おもちゃをぜーんぶ一人で使えるんだよ。積み木で、ドミノをやりたかったのに…。できなかったよ、もう」
あ、はい。
いったい、息子に何が起きたのか。
私の意識が少し変わって、息子の意識も変わった。私には、そうとしか思えませんでした。
その日から、私は、違う苦労をすることになります。職場から早く帰るのではなく、早く帰りすぎない苦労を。もちろん、時々は早めに帰ってみたりする苦労も(苦笑)。
こんな風に、困ったことも、面倒なこともあるんですが、でも、なんだか、毎日楽しいのです。
息子の、覚えたての漢字。「くう」と読みたい
この間、息子以外とは誰とも話をしない日があったりして、メンタル的に低空飛行をさまよったこともありますが、今はそこからはすっかり抜けました。
テニスを始めて、仕事を始めて、挨拶を交わせる知り合いもできて、自分の生活の形が落ち着いてくると、自分の心も落ち着きます。そうなると、改めて、冷静に過去の暮らしと今の暮らしを比較できます。
うん、断然、今の方がいい。あれだけ住み慣れた場所と仕事、友人たちとの別れがつらかったのに、今の方がいいんです。何がって言われると困るんですけどね。メリット、デメリットをあげると同じくらいありますが、全体として、私の気分がいいんです。
やっぱり、流れだったのかな。自分にとって、この引っ越しは、私の人生において、次のステージ?へのキッカケのようなものだったのかもしれません。
前置きが長くなりましたが、今日は息子のことを書きたかったのでした。
我が家の中で、この引っ越しをすんなり受け入れたのも、実際に来てみていち早く、新しい幼稚園や生活に馴染んだのも、息子でした。変化に強い男です。
私が、東京時代の友達に会いたいとかグチを漏らすと、
「だったら、ぼくのともだちのママと仲良くなればいいじゃん」
前の家の方が買い物が便利だったのにと不満げに言うと、
「でも、このおうちは、ベッドもあるし、キッチンにはカウンターもあるよ」
と、まあ、心理カウンセラーのように、新しい暮らしの中で、プラスの面に目を向けなさい、と促してくれるわけです。
そんな彼に、私は、一つだけ心配なことがありました。
私が仕事の日には、息子を幼稚園の延長保育に預けることになりますが、私の就業時間の関係上、彼はお預かりの部屋で毎回最後の1人になってしまうのです。
小規模かつ転勤族の多い園なので、働いているお母さんも、かなり少数派。
試しで預けた際に、最後から二番目になったことがありましたが、一番最後のお友だちに「さようなら」を言う時の私の何とも言えない思いがありました。
ひとりぼっちでかわいそう
うちの息子より遅いお迎えでありがたい(助かった)
そして、ああ、自分の仕事が始まったら、私は毎回こんな思いをするのか、息子もひとりぼっちにさせてしまうんだ、と少々ブルーになりました。
いざ出勤日初日。
ドキドキしながら迎えに行くと案の定、息子はひとりぼっち。先生とマンツーマンで遊んでいます。
少しご機嫌斜めな様子の息子。家までの道すがら、
「どうして、もっと早くお迎えきてくれないの」
と、私の耳元にヒソヒソ声。
うーん。ハッキリ言って、この時は心が折れそうでした。毎回こんな気持ちのままで仕事続けられないかも、と。
ただ、私が仕事を諦めたら、それで万事OKではないな、という感触だけは強くありました。それで、自分の思いを改めて、観察、点検してみることに。
最後のひとりぼっちはかわいそう。
息子にガマンさせて申し訳ない。
この二つの思いの中に、きっと、私の思い込みがある。その思い込みを外せば、思い込みの向こう側に行けば、何かが変わるかもしれない。
最後のひとりぼっちは、本当にかわいそう?
→おもちゃを一人占めできるし、優しい先生は100%の関心を向けてマンツーマンで遊んでくれるメリットも。
息子に申し訳ない、って本当にそう?
→友だちとは長く遊べるし母親以外の信頼できる大人との関係もじっくり育めて、息子にはむしろいい面の方が多いかも。
こんな風に、自分の思い込みを溶かして、違う思考を取り入れてみたら、気持ちがずいぶん楽になりました。
うん、そうだ。大丈夫かもしれない。
次の勤務日に、さほど気を張り詰めないで、息子を迎えに行きました。その日は、もう一人女の子が残っていました。お試しの時に残っていた子です。不思議なもので、その子を見ても、私の気持ちは、「かわいそう」とはなりません。
息子は、少し名残惜しそうに、靴を履いてお預りの部屋から出てきました。そして、開口一番、これです。
「あのさ、おかあさん、おねがいがあるんだけど」
なに?
「これからは、ぼくが一番最後になるようにむかえに来てくれないかなぁ」
はぁ?だって、この前は、遅いって言ってたよね。
「だって、最後だと、おもちゃをぜーんぶ一人で使えるんだよ。積み木で、ドミノをやりたかったのに…。できなかったよ、もう」
あ、はい。
いったい、息子に何が起きたのか。
私の意識が少し変わって、息子の意識も変わった。私には、そうとしか思えませんでした。
その日から、私は、違う苦労をすることになります。職場から早く帰るのではなく、早く帰りすぎない苦労を。もちろん、時々は早めに帰ってみたりする苦労も(苦笑)。
こんな風に、困ったことも、面倒なこともあるんですが、でも、なんだか、毎日楽しいのです。
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