クリストファー・ロイド著 野中香方子訳「137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史」
という本を読んでいる。これがとても興味深く、おもしろい。
【理系と文系が出会った初めての歴史書。42のテーマで語る137億年。生命はどこから来たか。文明はなぜ生まれ、滅びるのかーー
歴史を点ではなく、つながりで考える。西洋が中心ではない。アジア、南アメリカ、少数民族、イスラム、等々多元的な視点で理解する。地球的な規模で人類の文明も相対化する。豊富なイラストと写真で旅するように歴史を感じる。科学と歴史、その接点を考える。 】
25cm×18.5cmのやや大判、506ページで厚さ3.5cn。
かなりボリュームがあるが、ハードカバーでないし紙質もやや粗め。そこがいいと思う。
ボリュームの割に軽くて持ちやすい。柔らかくてページが繰りやすい。
分厚い教科書のような本だ。
イラストや写真もたくさん使っているが、字が多い。
一見難しそうだが、文章はそれほど難しくない。かなり読み応えのある読み物だ。
読み始めると「!」「ほお~」「なるほど」「へえ~」「そうか~!」が次々と。
天文学、生物、政治・・・というような分野で分かれてないのもいい。
こんな面白い教科書だったら、中学高校の生物・地理・世界史(日本史)の勉強も楽しかったかも。
(テスト無し、覚えなくてもいいという前提で・・・)
137億年前(最新のデータでは138億年とも)にどのようにして宇宙ができ、136億年前に天の川銀河が、46億年前に太陽(太陽系)がそして地球がどのようにして生まれ、生命(単細胞生物~)がいつどのように生まれたか。
地球環境はどのように変化してきたのか。
それぞれの生命(種)はそれぞれの時代でどのようにくらし、どのように進化し、なぜ絶滅したのか。
学校で習ったことはすっかり忘れてるけど、
人類の歴史を振り返るのは面白いし、そこから学ぶことがたくさんある。
そして、現代社会について考え、人類の未来を思ってしまう。
人類もまた、地球上に住む「種」のひとつでしかない。
そして、一度絶滅しかけて千~数千人にまでなった。
生き残った人類は、どのように文明を作りどのように生きてきたのか・・・・・・。
今まだ、175ページ。5500年前~3500年前のあたり(ミノア文明 紀元前3300年~1700年頃)だが、地球の歴史からするとほんの極々最近の話になる。
地球誕生から現在までを24時間とすると、23時59分59秒。つまりのこりたったの1秒のあたりなのだ。
現生人類ホモ・サピエンスが誕生してから、このモノサシでいうとたった3秒。
戦後、現代文明ができてからはほんの0.001秒。
現代の人類は、地球が長い長い気の遠くなるほど長い年月をかけて(23時間59分59秒)作り貯えてきた自然(化石燃料など)を、あっという間に使い果たし、何億年もの間、互いに共生してきた自然界の関係を壊し、環境を壊し、多くの種を絶滅へと追い込んでいる。
残念なことに、人間のやることなすこと全てが生態系へ大きな影響を及ぼし続けている。
人間も生きていかなければならない。でも、その生き方が問題なのだろう。
人類も又絶滅への道を進んでいる(人類も永遠ではない)が、その速度を速めているのは人類自身であることを自覚した方がいいと思う。
文明の中で快適便利に暮らしている私だが、人類の未来、地球のことを考えると、少なくとも、絶滅へのスピードを速めるようなことだけはしたくない。できるかぎり・・・。
というようなことを、思ったりして・・・。
これに映像があるといいなあと思ったら、テレビ東京で日曜6時半から番組が放送されてるらしいです。
また、ゆるゆる読んでいきます。
星5つ
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