190408 選択と挑戦 <貿易自由化に挑む農水産業の現場>と<調達電力、CO2ゼロ条件>を読みながら
そろそろ花言葉も底を突く感じになりました。むろんまだ始まったばかりですから、客観的には無尽蔵といもいえる花であり、花言葉ですから、そんなはずはありません。でも気持ちは一週間で一杯一杯でしょうか。花自体は1年でも何年でも種類はわが国はもちろん世界中から届けられているので大丈夫ですね。でも写真撮影自体、後で見るとがっかりするので、そろそろ終わりにしようかと思っています。
ともかく今日は春リンドウです。<竜胆(リンドウ)の花言葉>によりますと、<・悲しんでいるあなたを愛する・正義・誠実>と不思議な組み合わせです。
だいたい、この花言葉はリンドウで秋の花ですから、春リンドウとは違いますね。まあ、私のブログでは同じようなものとご勘弁ください。この最初の<悲しんでいるあなたを愛する>が言い得て妙です。といいたいところですが、誰が愛するということでしょう。そんな愚問を投げかけるくらい、花言葉に関心がないことの証でしょうか。でも、悲しみ人がいて、そんな心持ちにある人を愛するというのは、心に響くものがあります。
喜怒哀楽という人間の基本的な感情の中で、悲しんでいる様子へのシンパシーはたいていの人が感じる心持ちでしょうか。当たり前であっても、その悲しみを真に受け止めることができるかとなると別でしょうか。慈愛とか根本的なことかもしれません。そんなことをふと思ってしまいながら、改めて春リンドウを見ても、野に咲いている姿でないためか、今ひとつわかりません。いや、人間の勝手な解釈だといわれるとそうかなと思ってしまいます。
さて、先週金曜日の毎日記事2本を取り上げたいと思います。一つは<LookWESTけいざい貿易自由化に挑む農水産業の現場…輸出先で和牛調理の講習会、香り特長のユズを欧州売り込み>です。
今朝の日経ニュースでしたか、アメリカの農家が反トランプの気持ちを露わにしていました。多くの農家が廃業に追い込まれているようです。アメリカファーストと聞こえはいいのですが、欧州や中国との貿易戦争などで、農産物輸出が激減しているようです。大規模農業だからうまくいくとは限らないわけですね。規模の経済も世界的な貿易取引条件を前提にして成り立つものでしょう。
翻ってわが国の農業は、機械化・集約化といってもたかがしれています。規模の経済・効率化という点ではとても米豪などにはかないませんね。TPPなどで貿易自由化で他国から競争力のある農産物が大量に入ってくると、恐れおののいていたのでは、前途は真っ暗ですね。
わが国の農業における特殊性は個性として生かしてもらいたいと思うのです。小規模零細錯圃であったり中山間地という地形であったり、不利な条件も生かす意欲と気概があれば、成り立ちうるのではと思うのです。
その点、この記事では<挑む農業>がいろいろと取り上げられています。驚きました。13年から18年にかけて、2倍から10倍に輸出額を伸ばしてきた農産物が結構あるのですね。
リンゴ、日本酒、緑茶はいずれも2倍以上、桃、米、牛肉は3~4倍ですか。イチゴは10倍ですね。安価な農産物が大量に輸入されると、農家は廃業に追い込まれるといった不安ばかりが渦巻いていますが(その不安に対処する政策が必要です)、それに立ち向かっている農家も各地で生まれていますね。
たとえば和牛の調理法は生産・流通そして消費の一連のシステムで成立していますね。では海外では通用しないか、それにチャレンジしています。
<国内指折りのブランド牛、近江牛を生産・販売する澤井牧場(滋賀県竜王町、澤井隆男社長)が昨年12月にベトナムで開いた、和牛の加工・調理法の講習会。日本人の講師が肉をさばいたり、ローストビーフやすき焼きなどを作ってみせたりすると、参加した現地の精肉業者らは目を見張った。>
たしかに欧米で食べる肉は分厚く大きいですが、フランス料理は別にして、たいていは味付けなり肉の食感なり今ひとつのように感じます(安いのを食べているからでしょうかね)。
こういった挑戦がさまざまな農産物で試される時代でしょうか。
その他ユズ、搾乳などの工夫が紹介されています。
ところで、こういったチャレンジは農業の世界にとどまらず、一次産業全体で対応することが期待されているでしょう。
そのようなチャレンジ精神も大事ですが、他方で、全産業が取り組む必要がある温暖化対策については、農業分野、少し遅れていないか心配です。
同じ日の毎日記事<トレンド調達電力、CO2ゼロ条件 オムロン・パナ、投資家にアピール>では、<企業に再生可能エネルギー由来の電力を調達する動きが広がる中、オムロンは調達先を決める入札で「二酸化炭素(CO2)排出量ゼロ」を条件にする取り組みを始めた。>と、オムロンやソニー、花王、パナソニックの取り組みが紹介されています。
企業はさまざまな選択をしながら企業活動を行っていますが、その選択の中で、常にCO2ゼロ基準を意識することが求められているのが昨今の実情ではないでしょうか(パリ協定離脱した米国でも実際の企業活動ではその傾向は主流ではないでしょうか)。
<環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)を重視する投資手法>は、企業の将来を考えたとき、一筋の方向性となっているように思うのです。その点、農業分野で挑戦を試みる取り組みをされている人たち、企業も、その意識なくして効率化や高品質化を目指しても世界市場では戦えない恐れがありますね。むろん意識していると思いますが、農水省も制度的対応が求められているように思うのです。
そんなことを思いながら、春リンドウの花を見ながら、関係のないこの記事を思い出したのです。
地球という生命体が温暖化で悲しんでいる、その地球を愛するのであれば、真剣に取り組んでもらいたいと、取って付けたような切り口となりました。
今日はこれにておしまい。また明日。