たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

シニアの生き方 <映画「マイ・インターン」を見て>

2018-09-30 | 健康に生きるとは

180930 シニアの生き方 <映画「マイ・インターン」を見て>

 

台風24号の猛威をニュースで見て、今日は事務所に出かけるとどんな事態に巻き込まれるかもしれないと懸念が先に立ち、自宅にとどまりました。午前中は雨は一滴も降らず風もなく、予報が外れて肩透かしをくった感じです。それでも庭の小道?に積み重ねていて葉っぱが暴風で散乱してはいけないと思い、土を掘って埋めました。それだけでひと汗かくことができました。

 

NHK囲碁トーナメントで清成九段と姜二段との対戦は、老練な清成氏が大石を序盤でとった時点で、これは勝敗が決まったかなと思いきや、初参加の若い姜氏が大逆転?。初めて聞く名前ですし、まだ二段ですが、すごい実力を発揮してくれました。これから注目する棋士の一人かもしれません。韓国籍だったと思いますが、ほんとに囲碁は韓国、中国の棋士が若くて強いですね。日本人棋士は相当差をつけられているようで、頑張ってほしいですね。

 

その後再びTVを見たらNHKで「いとの森の家」という映画を放映していました。先日放映された番組「『樹木希林』を生きる」では、彼女の一年を木寺ディレクターが一人、密着でビデオを回しながら、自分の家族のことを告白しながら、樹木希林さんの生の姿を赤裸々に映し出していました。その内容自体、樹木希林さんの最期まで生きる姿を紡ぎだしていて、いつか取り上げたいと思っています。

 

その木寺氏が最初に樹木希林さんと出会ったのが「いとの森の家」を彼がディレクター?を担当したことからだったそうで、それが放映されていたので、途中から見ました。

福岡の糸島市が舞台でした。それだけで古代ファンみたいな私には伊都国を思い出させてくれます。それはともかく樹木希林さんの演ずる老女(はなさんという名前でしたか)が命の大切さを樹々やさまざまな森の生き物を通して子供たちに伝えるのですね。森の中の一軒家に一人で住み、子供たちにそこを開放して、子供たちにはとても心やすらかに過ごせる場になっていました。そのとても穏やかで優しいはなさんは、なぜか死刑囚のいる刑務所を訪れ、彼らと交流し、彼らが作ったハンカチや木工作品を大事にしていて、子供にもあげるのです。

 

子供たちのおばあさんの一人がそのことを告げて、子供たちに怖い人としてはなさんに近づけないようにするのですね。子供たちにとって死刑囚と聞けばそんな酷い人と交流していること自体で怖い存在になったでしょう。さらにはなさんが死刑囚の遺骨を持ち帰ってきたのに出くわすと、余計近寄りがたくなっていきつつ、その優しさに引き寄せられる複雑な気持ちにさせられたのかもしれません。老女と子供たちの話はその後時を経て再び始まりますが、そこではなさんの過去と真相が明らかにされます。それはここでは触れないことにします。

 

さて本題のシニアの生き方ですが、樹木希林さんの生き方そのものがそうかな、とか、いとの森の家で演じたはなさんもそうかなと思ったりします。そう思いながらも、今日はつい先日見た録画の「マイ・インターン」を紹介したいと思います。

 

名優ロバート・デ・ニーロがベンというとても素敵なシニアを演じるのです。こんなシニアになれるといのですが・・・と思いながら見てしまいました。ベンは、40年あまり電話帳会社に勤め、長年連れ添った愛妻を亡くした後、家に閉じ困らずに、あれこれと趣味や旅行などに挑戦しますが、何か物足りないのです。そう社会に貢献するというか働くことが必要を思い立つのです。

 

ちょうどそのときシニア・インターン(見習い)を募集するチラシを発見、それに早速応募して、まったく未経験な仕事場で採用されるのです。そこはアン・ハサウェー演じるジュールズが若くて美しい起業家として、ネットを通じた女性服の販売を展開して、200人を超える企業にわずか9か月?で成し遂げた若さと意欲あふれる活気ある会社でした。

 

ベンのいでたちは、スーツとタイにアタッシュケースと昔風のビジネスマン姿(ま、私も一昔前まではそうでしたが)。ところが仕事場は20代の若い男女が自由な服装、まったく場違いな状況ですが、ベンは気にしません。マイペースを通します。

 

PCもまだまともに使えないのに(PCやスマホを仕事の中核としている会社であるにもかかわらず)、ベンは平気なのです。そこにはどのような見方、言い方をされても、自分というものに自負を抱き、それを貫こうとする内心の強い意志が感じられます。そしてその自負から来るのでしょうか、ベンはどんなときも笑顔を絶やさないのです。

 

そして選ばれた仕事は、シニアといえば苦手で、若い従業員の中で多様な仕事を瞬時に判断して決めていくのがモットーと思っている代表者のジュールズ個人のインターンでした。ジュールズは好き嫌いが激しく、それでも、ベンが秘書から受けたアドバイス、必ず瞬きすることというのをちゃんとやりこなしたせいか、ジュールズの気持ちが害しませんでした。でも、ジュールズからは仕事はメールで伝えるといわれたものの、まったくメールがなく、仕事もないまま、一日ぼっと座っているしかない状態になりました。

 

でもベンはへこたれることはありません。スタッフで困っていたら、なんでも助け舟をだします。それも笑顔で。自然とジュールズ以外のスタッフがベンのことを好きになっていくのでした。そこには長い年月艱難辛苦を乗り越えてきたシニアとしての経験と自分の選択に裏打ちされたものが次々と披露されてきます。

 

そんなベンがいつの間にか、ジュールズにとってとても大切な、唯一無二の会社運営、いや人生のお友達になるのです。その展開は映画を見て楽しんでいただければと思います。

 

高齢者や老人というよりは、シニアという言い方は幾分かいいですね。ベンはシニアのこれからの在り方の一つを提示してくれているようにも思えます。むろん映画の中だけかもしれませんが。楽しくさせてくれます。

 

今日はこれにておしまい。また明日。


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