【今次新潟市長選についての感想⑦ 補遺(日本共産党を支持できない理由)】
◆さて、今次新潟市長選は、共産党が告示ギリギリで候補を擁立したことで無投票を免れました。そのこと自体には、これまでこの一連の投稿で書いたとおり敬意を表します。
◆しかし私は、共産党の党員が市長になることにはどうしても賛成できません。それは、共産党が、本当の意味で人権を尊重する政党とは全く思えないからです(それでも、今回は中原市政への反対票として鈴木さんに一票を投じましたが)。
◆私は、教育労働運動を通じて部落解放同盟の皆さんとかかわるようになり、部落差別の現実について学ぶ機会を得ました。部落人民のたゆまぬ努力で、部落差別解消推進法も成立しました。そういう部落人民の悲しみや苦しみ・努力を全否定し、「もう部落差別はない・差別があったとしてもその原因は解放同盟の運動だ」などと言いつのり、今なおある「鳥取ループ」などによるWeb上を中心としたえげつない差別にお墨付きを与えているのが日本共産党です。また、学校現場や同和教育講演会の会場等でも、同和教育・部落差別を正面から否定する言辞を唱え妨害するのを、私は目の当たりにしています。もし部落差別を否定する日本共産党員が市長になったら、市の人権・同和教育や差別解消のための施策は明らかに後退することでしょう。
◆実際、「鳥取ループ=示現舎」やネトウヨ連中の部落差別の理屈は、共産党の部落差別否定とほぼ同じ。こと部落差別否定については、日本共産党はネトウヨ連中と全く同じなのです。
◆しかし、今の政治状況下、日本共産党の示す政策・主張の多くはほぼ私の考えと合致します。かつての共産党は、狭山冤罪事件や成田(三里塚)闘争でも明らかなように、党のドグマや指導性に乗らない市民運動を無視・敵視・攻撃するというひどい政党でしたが、今は共産党も昔と比べて本当に柔軟になった、とは思います。だから、今こそ、部落解放運動に対して冷酷で非道な対応を改め、真に民主的で、あらゆる人権を尊重した政党となってもらいたい。そうなったとき初めて、心から信頼できる共闘の相手となれる、と私は思っているのです。(終わり)