ばらくてブログ――おうたのかいオブさんのおおばらブログ――

おうたのかい作曲・歌唱担当オブさんが、日々のあれこれをてきとうに綴る、まとまりもとりとめもないいかがわ日記

ブログでトグロ巻き番外 投票行動は事件とは切り離して冷静に。

2022-07-09 12:09:34 | Weblog
◆ついったで「#投票は香典じゃない」というハッシュタグが流布しています。確かにあんな事件が起きて「射殺された安倍元首相がかわいそうだから、今回は自民党に投票しよう」という人が一定程度いらっしゃるのは確かなようです。
◆しかし、政策の吟味なく「お気の毒だからせめて票でも」という気分で投票すると、お気の毒でかわいそうな状況になるのは自分、ということにもなりかねません。事件への思いと投票行動とは切り離して考えましょう。
◆今回の参院選は、これまでの安倍・菅政権が長らく続けてきた政策を、改めてどう評価するか、という観点が必要と思います。具体的には、
・いわゆる「アベノミクス」と呼ばれる大企業・金持ち優遇経済政策によって経済格差拡大と貧困層が増大したことをどう評価するか。
・「異次元緩和」の金融政策による悪い円安とスタグフレーションで庶民生活が圧迫されていることをどう考えるか。
・国民の言論の自由を制限させかねない秘密保護法強行制定や戦争の危険を増大させ、アメリカの都合に合わせることだけを考えた安保法制の強行改悪をどう考えるか。
・森友加計学園問題、桜を見る会問題に代表されるお友だち・身内優遇の違法・脱法・有権者買収行為をどう考えるか。また、それに伴う公文書改竄や改竄に関わらされた末端職員の自殺をどう考えるか。
・西日本豪雨で甚大な被害が出ている中、政権の仲間内で平然と懇親会をやっていた態度をどう考えるか。
・「アベノマスク」配布などの場当たり的な政策の数々をどう考えるか。
・経済状況粉飾のためにGDP算出方法を都合よく変更したことをどう考えるか。
・国民生活が停滞している中で2度の消費税増税したことをどう評価するか。
・「外交の安倍」と称しながら、北方領土は実質的にロシアに献上し、北朝鮮との拉致交渉は入口にも立てず、重要な隣国である中国・韓国との関係を悪化させたことをどう考えるか。また、ロシアのウクライナ侵略に乗じて、今でさえ国際的に上位な防衛費を、国民生活を横に置いてさらに倍増させるという岸田政権の方針をどう考えるか。
・経済的に割の合わない原発に固執し、すでに技術的成熟している自然エネルギー・蓄電技術を取り入れない態度をどう考えるか。
などが挙げられるかと思います。
◆ともあれ、少なくとも私は、自分の生活をベースに、自給率向上を中心とした食料主権確立と農業者の生活保障、地域主権の確立、多様性が保障された共生社会の実現、社会的経済的格差の是正、戦争に至らないための外交と友好的な国際関係の再構築という観点から投票したいと考えます。

ブログでトグロ巻き26 安倍元総理銃撃事件を許さない

2022-07-08 16:15:32 | ブログでトグロ巻きR
◆あるFBFが「選挙中に元首相が銃撃されるなんてどこの国の話だよ」という記事をアップしていました。政情不安な某国々ならまだしも、平和なはずの日本で、という気持ちは全くよくわかります。
◆しかし、幕末から戦中まではもちろん、民主主義国となったはずの戦後でも、実は暗殺・テロが頻発しています。下山事件、三鷹事件、浅沼稲次郎刺殺事件、三菱重工ビル爆破事件、三木武夫首相襲撃事件などはもうだいぶ古い事件になりましたが、1987年の朝日新聞阪神支局銃撃事件(赤報隊事件。未解決)、1990年の長崎市長銃撃事件、2002年の石井弘毅・民主党代議士刺殺事件、06年の加藤紘一・自民党代議士宅放火事件、07年の長崎市長射殺事件などは比較的最近のことです。政治テロではありませんが、01年には秋葉原通り魔事件、08年には池田小襲撃事件、16年には津久井やまゆり園事件といった無差別殺傷事件も起こっています。
◆こう見ると、実は日本社会にも、テロや暗殺事件に繋がる何かが水面下にうごめいている、と言えるのかもしれません。
◆03年には、北朝鮮との国交交渉担当だった田中均・外務省審議官の自宅に「爆弾を仕掛けた」との脅迫電話・不審物発見の際、当時の石原慎太郎都知事が「そんなのは当たり前だ」とテロ行為を容認する発言をしています。政治的に対立する気にくわない人物は、テロで死んだってかまわない、という趣旨の発言で看過できませんが、この発言の後も石原氏は取り立てて厳しい批判を受けることもなく、その政治家人生を全うしました。また、赤報隊事件については、一部の(と思いたい)「ネトウヨ」的人々が「朝日はやられて当然」といった言説を未だに振りまいていたりもします。
◆こういう事例や、今次安倍元首相銃撃事件の報を見聞きするにつけ、実は日本社会の底流には、左右を問わず、政治的に気にくわない人物や問題はテロで手っ取り早く消し去ってしまえばいい、と考える人が(わずかとは思いますが)いるのではないか、という恐怖を抱きます。
◆しかし、民主主義が確立されておらず政治的に未熟だった戦前社会ならいざ知らず、「殺し合いを避けるための知恵」とも言える民主主義を真っ向から否定する暗殺・テロ行為は、繰り返しになりますが左右を問わず絶対に許してはなりません。安倍元総理はその在任中、お友だち仲間うち優遇の違法・脱法行為の数々、国会での虚偽答弁の数々、安倍氏の意を受けた官僚による公文書改竄とそれをやらされた末端職員の自殺、安保法制改悪をはじめとする国会・野党・国民軽視の数々の悪法成立、「アベノミクス」と称するお金持ち肥大化・格差拡大の経済制策など、首相としては失格でした。しかし、だから「殺してもいい」ということには絶対になりません。逆です。しっかり生きてもらい、その行為を検証し責任を追及し、必要なら刑事罰・民事罰を与え、その責任を取らせることこそが必要なのです。
◆最後に繰り返します。どんなに悪辣な人物であっても、絶対に殺してはならない。どんな理由があっても、テロは絶対に許されない。