ばらくてブログ――おうたのかいオブさんのおおばらブログ――

おうたのかい作曲・歌唱担当オブさんが、日々のあれこれをてきとうに綴る、まとまりもとりとめもないいかがわ日記

ブログでトグロ巻きR その14 「原発を動かさないと柏崎の将来はない」という論のふしぎ

2016-11-20 23:27:13 | ブログでトグロ巻きR
 米山新知事が実質的に原発再稼働反対を訴えて当選しましたが、県民の一部、とくに原発立地の柏崎市・刈羽村では、原発再稼働推進もしくは容認の党派が推薦した候補の得票が米山さんの得票を上回りました。また、本日投開票の柏崎市長選でも、原発再稼働容認の候補が当選しました。刈羽村に至っては、原発バリバリ推進派の現職が無投票で当選、という状況でした。原発は必要だ、と考える県民も相当数いらっしゃる、ということがわかります。

原発しか見えない人々の「思考停止」

 原発再稼働を主張する方々は、「原発を稼働させないと日本のエネルギーは成り立たない」とか、「低迷している柏崎経済を立て直すために、原発再稼働は絶対に必要だ」という理由を挙げておられます。わかりやすいですね。
 そういう方々は、「原発」に意識を絡め取られていて、別の方向もあるのでは、というふうには考えられなくなっているようです。道は「原発再稼働行き」一本のみ。よ〜く周りを見渡せば、その他の道だってある可能性があるのに、それが見えなくなっている。
 そもそも、今、日本では原発はほとんど稼働していません。というか、全機が停止していたときも、日本は別に電力不足にはなりませんでした。とりあえず、当面は原発がなくても大丈夫だったわけです。
 というと、「石油や石炭などの化石燃料をばんばん燃やす火力発電に頼るのは、地球温暖化対策に逆行するやり方だ。原発は発電時にCO2を排出しないのだから、活用すべきだ」などの反論が返ってきそうです。
 これって、完全に「思考停止」ですよね。
 そもそも、新潟県は、原発の電力の「恩恵」など、もともと一切受けていません。県内を流れる大中河川のダムによる水力発電や火力発電で新潟県の電力は賄われています。それは柏崎市・刈羽村も同様です。つまり、少なくとも新潟県や柏崎市・刈羽村は、電力調達については現状を保ちつつ、これからのエネルギーをどうするかをみんなでしっかり考える「余裕」がある、とも言えると思うのです。

柏崎・刈羽を廃炉ビジネスと自然エネルギーの拠点に

 私は、原発という危険きわまりない物件を受け入れ、長らく首都圏のために貢献して(させられて)きた柏崎市・刈羽村の人々に心から同情しますし、その人々が、原発を失うことで不幸な目に遭うなどということがあってはいけない、と思います。ですから、柏崎市・刈羽村に、原発に代わる、安全で持続的な産業を創出することが絶対に必要だと思います。
 となると、まず最初に思いつくのは、原発廃炉ビジネスです(これは多くの方々がすでに挙げていますね)。柏崎・刈羽を拠点に原発廃炉のための技術開発を、産・学・行政が共同で進める。世界中の原発は、当然ながら、古くなった順に廃炉させなければなりません。そのための技術開発を、柏崎・刈羽が担うのです。
 もう一つ、これは以前にもここで書いたような気がしますが、原発立地は危険きわまりない放射能を抱えていて、一般的な工業用地や住宅地などへの転送は不可能ですから、その立地をそのまま風力・潮力・波力・太陽光などの自然エネルギー発電の基地として使うのです(これもいろんな方々がすでに提案していますね)。これも何度も書きますが、環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也さんがおっしゃっているとおり、自然エネルギーはすでに成熟技術で、実際にヨーロッパではものすごい勢いで普及し、十分採算が合う、という状況になっています。
 というと、原発稼働にこだわる方々は、「そんな不安定な電気は実用的でなく非現実的だ」と一刀両断したりしますが、それは原発だって、普通に稼働しているときでも一年の半分は点検のために停止しているわけですから似たようなものです。そもそも、蓄電技術の進歩や、自然エネルギー電力でいったん水素を生産し、それを改めてエネルギーとして使用する、などのことで、「不安定性」は解消できます。
 今さらこんなことを言うのもアレですが、我々の生命を脅かす放射性物質を廃棄物としてどんどん生成し、数十万年も厳重に管理し続けなければならない原発のほうが、人間社会を維持するには明らかにヤバイでしょう。

今こそ原発からの離脱のチャンスだ

 ついでに言えば、フクイチ破局事故に見舞われた福島の農産物は、今でもすべて放射線検査が義務づけられるという現状です。原発は、農業をはじめとする新潟の産業をすべて台無しにするリスクなのです。事故がなければいい、というものではありません。自然エネルギーが仮に不安定なものだとしても、少なくとも原発の持つ「破滅性」は全くありません。
 新潟の、そして日本の美しい風土をこれからも保ちたい、と考えるのなら、事故ったら最後、地域の破滅をもたらし、事故らなくても安全な後始末の方法がない原発から、今こそ離脱しなければならないし、そのチャンスはまさに今だ、と思う、今日このごろの私なのです。

ばらだるまインフォメーション 特集座談会を行いました

2016-11-10 17:00:36 | Weblog

 久しぶりのブログ更新です。先月後半から今月前半は、仕事の作業を自宅で行うことが多く、なかなかブログ更新に至りませんでした。これからは、少なくとも1週間に1回の更新をめざし、ぼちぼちやっていきたいと思っております。

 さて、今回は、ばらだるまインフォメーションです。
 ばらだるま2号の製作は、極めてゆっくりしたペースで(編集人の仕事の都合等で、スピードアップが難しいのです(^_^;)作業をすすめております。
 先月末には、特集のための座談会を行いました。
 メンバーは、1号特集座談会と同じです。
  文化現場主宰・小川弘幸(「水と土の芸術祭」総合ディレクター)、
  写真家・村井勇(映画「阿賀に生きる」スチール担当)
  鉄ライター・野沢達雄(元・N潟N報「N報抄」執筆者)
  建築家・伊藤純一(新潟の建物設計の第一人者)
  編集人代表・オブナイ秀一
という顔ぶれで、例によって例のごとく、本筋がどこなのかもよくわからないトークを繰り広げております。

 その他の原稿も、さらに集まってまいりました。年末に向け、作業のスピードアップを何とか図りたいと思っております、読者の皆さまには、どうか広いお心で、ゆっくりお待ちいただければと思う今日このごろです。