最近聴いた、ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ集のCDです。左のCDが「ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ集」(harmonia mundi:HMA 1951712)(ヴィオラ・ダ・ガンバ:ファン・マヌエル・クインターナ、チェンバロ:セリーヌ・フリッシュ)(録音:2000年2月)、右のCDが「ヴィオラ・ダ・ガンバとハープシコードのためのソナタ集」(NAXOS:8.570210)(ヴィオラ・ダ・ガンバ:ミッコ・ペルコラ、ハープシコード:アーポ・ハッキネン)(録音:2006年10月15~17日、フィンランド、聖ペテロ教会)です。両者の演奏は明らかに印象が異なります。特に演奏時間を見て分かるように、左のCDの演奏の方がかなり早く、おそらくαレーベルで活躍している若手チェンバリストのセリーヌ・フリッシュの勢いでしょうか、シャープで闊達な印象です。私個人としては、右のNAXOSのCDの、ゆったりとした、しっとりとした、のんびりした、ガンバらしい雰囲気がこの曲には合っているのではと思います。
GLOSSAレーベルの、「無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ組曲」(GLOSSA GCD P30405)(演奏:パオロ・パンドルフォ)(録音:2000年10月)を聴いてみました。CDジャケットの現代アート風の、木のような、花のような絵も素敵です。無伴奏チェロ組曲を、ヴィオラ・ダ・ガンバで演奏したCDです。ヴィオラ・ダ・ガンバについては、面白いサイト《ビオラダガンバ製作日記》を見つけましたので、是非読んでみて下さい。無伴奏チェロ組曲というと、演奏家が自らの音楽生命を賭けて気合を入れて演奏するイメージが強いのですが、このCDは、静寂な空間に、何とも言えない柔らかい音色が爽やかに流れていて、いわゆる通奏低音的な肩の力が抜けた演奏です。堤さんのチェロ組曲も聴きやすいのですが、この演奏は本当に心温まる雰囲気がして、癒される感じです。