GLOSSAレーベルから、ヴィヴァルディのCDが2つリリースされていたので聴いてみました。左のCDは、「12のトリオ・ソナタ集 Op.1」(GLOSSA GCD 921203(2CDs))(ヴァイオリン:エンリコ・ガッティ、アンサンブル・アウローラ)(録音:2006年10月)(サン・ミケーレ教会、イタリア)、右のCDは、、「ヴァイオリンと低音のための12のソナタ集 Op.2より」(GLOSSA GCD 921202)(ヴァイオリン:エンリコ・ガッティ、アンサンブル・アウローラ)(録音:2005年6月)(サン・ミケーレ教会、イタリア)、です。1993年と1998年の2度に渡って「アントニオ・ヴィヴァルディ賞」を受賞しているガッティの演奏です。
詳細は、良く分からない欧文の解説書に任せるとして、とにかく聞いてヴィヴァルディを再認識させるCDと思います。多くの方が、ヴィヴァルディ=“四季”としか認識されていないと思いますが、これは、多くの音楽学者が至る所で、《ヴィヴァルディは四季を聞けば十分》とか、《ヴィヴァルディの様式はどれも似たり寄ったりで、バッハには遠く及ばない》とか、色々悪評を流していたためのように思います(現在はどうかは分かりませんが...)。私も、昔、学生時代に、某著明なバロック学者が、良く知られた著書(まだ手元にありますが...)で同様の趣旨のことを記述をしたり、ラジオ番組で発言をしていたのを耳にしたことがあります。私も、このような内容に洗脳され、今まであまりヴィヴァルディのCDを繰り返して聞くことは少なかったのですが、特に「12のトリオ・ソナタ集 Op.1」の哀愁漂う、味わいのある響きには感動しました。思わず聞き直したくなり、繰り返して聞いてみました。膨大な彼の作品群の全てを把握するのは時間がかかるとは思いますが、この2つのCDはヴィヴァルディを再認識するきっかけとなり得るCDと思います。ヴィヴァルディについては、The Art of Bachさんの「素晴らしき古学の世界」というブログに詳しい素晴らしい記述がありますので、こちらも参照して下さい。