昔、NHK-FMでサウンドストリートという音楽番組があった。その番組が放送開始30周年を記念してインターネットでサイトを立ち上げた。空港ホテルで若い頃を思い出しながら聴いてみた。上記サイトのわざとらしいタイトル、「青春ラジカセ」とはNHKらしくコワイほどダサイが然程気にならない。それだけ年を取った。で、最初、坂本龍一と大島渚の対談に耳を傾けたら映画監督の平均年収の話題が面白かった。
大島渚曰く、大体のところ400万くらいで、しかも監督になるまでには長い下積みがある。一般企業に就職した大学の同期なら監督と同じ立場である管理職の年収の半分以下なのだ。夢が叶って映画監督になっても貧乏だ。しかも作品の興行成績が悪ければ全責任を負うことになる。生涯貧乏に耐えうる覚悟がなければ続けられない職業だ。今は先の見えない不況だから、好転するまでジーと耐えつつも、映画監督を参考にして、不況貧乏を能動的に考えることは一つの手かもしれない。