最近、私の頭の中に消しゴムが ・・・!
『 私の頭の中の消しゴム 』 ・・・ ?
たしか、こんな邦題の韓国映画がありましたね。
そう、2004年の作品でした。(日本公開2005年)
韓流ブーム上げ潮のさなかに公開された作品でした。
チョン・ウソン ( 美男 ) とソン・イェジン ( 美女 ) による韓国映画界不朽の名作 !
『 若年性アルツハイマー 』 という重いテーマを扱った純愛映画でしたネ~。
・・・とまあ、映画のお話はこの辺で ・・・。
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ビロ君、リリーちゃん、サニー君ご免なさい。
最近君達の美しいS&Pの被毛が、君達との楽しかった記憶が私の頭の中から
次第に消えていってしまいそうなんです。
そんな不安が私の心の中をよぎるのです。
君達の顔も ・・・
その姿も ・・・
どうしたんでしょう ・・・
どんなに思いだそうとしても ・・・
ぼんやりと霧がかかったようにはっきりしないのです。 ・・・
私の頭の中で何かが起きているのでしょうか ?
少しずつ君達の記憶が消えていくようなのです。
あの被毛の手触りも、ぬくもりの記憶も・・・
私の頭の中の消しゴムが君達の記憶を消してしまおうとしているのでしょうか?
でも、何かおかしいのです !
何が始まるの ? ナニナニ、ナ~ニ ?
ちぃ君がビロ君に見えたり、もっ君がリリーちゃんやサニー君に見えたり ・・・
眼差しも鳴き声も仕草までもが君達と重なって見えるのです。
私の頭の中消しゴムが彼等の美しかったS&Pの被毛の色を少しずつ薄く薄く ・・・
毎日少しずつ少しずつ霧に包まれるようにぼんやりと限りなく白く白く ・・・
一体どうしてしまったのでしょう ・・・?
そして、ある日 ・・・
ちぃ君の瞳の向こう側にビロ君が、もっ君の瞳の向こう側にリリーちゃんやサニー君が
長い間待ちわびていたかのように嬉しそうに私を見つめていまた。
彼等は、白いミニチュア・シュナウザーとなって私のもとへやって来てくれたのでしょうか?
その姿を白い被毛のミニチュア・シュナウザーに変えて ・・・
「兄ちゃん ! もう、忘れてもいいよ ! 」とでも言ってくれているのでしょうか?
「『 虹の橋 』で待っているからね。僕達、ちぃ君やもっ君の瞳をかりて逢うことが出来るから ・・・」
「兄ちゃん ! 僕達は、もう、大丈夫 ! 『 雨降り地区 』で待っていなくていいんだ。
何故かって ?
それはね、僕達が兄ちゃんの頭の中の消しゴムさんにお願いしたんだ ・・・
僕達の悲しい記憶を消してもらうように ・・・
僕達も白いミニチュア・シュナウザーにして欲しいって! ・・・
そうしたらちぃ君ともっ君といっしょになれる。お兄ちゃんと一緒にいられる・・・。
だから、お兄ちゃん、今のちぃ君ともっ君だけを見つめていて ・・・
過去の僕達を( 悲しかった出来事を )思い出そうとしないで。
ちぃ君達の瞳の向こう側には僕達がいつもいるよ。」
彼等に対する『 もう二度と ・・・ 』という言葉を私の頭の中消しゴムは、今、少しずつ消そうとしています。
それは、私の頭の中の消しゴムが彼等の願いを聞き入れてくれたかのように・・・。
パパさんお帰りなさ~い !
ちぃ君ともっ君のお出迎えをうけ、
小さな体を小刻みに震わせ高ぶる気持ちを抑えながら
お腹の底から絞り出すような鳴き声を聞くとき
頬を伝わる温かい何かを感じることがあります。
そんな時はきっと、ちぃ君&もっ君の瞳の向こう側にビロ君、リリーちゃん、サニー君がいて
私の涙で一杯になった瞳には5頭の可愛い白いミニチュア・シュナウザーが映っているのかもしれません。
白いお顔に黒豆三つ! ( まっちゃ~さんへ・・・「 黒豆みっつ 」のフレーズが大好きなんです私 ・・・。 )
私は今、36年間の空白を一日一日新しい思い出で埋め戻しています。
連れ合いとともに新しい思い出を作りながら・・・
私の頭の中の消しゴムさんへ・・・
どうか、この思い出だけは消さないで下さい。
パパさんとママさんの思い出と、・・・
パパさんとママさんと5頭 ? の白いミニチュア・シュナウザーの思い出を・・・
これから紡いで行くであろうミニチュア・シュナウザーとの思い出を
どうかお願いだから ・・・
消さないで ・・・ 楽しい思い出を ・・・
君はとても大きい君ですネ ! お名前は ? 僕、もっ君です。
大切な家族、友をなくされた方々へ
一日も早く新しい家族、友と出会われることを願ってやみません。
あなた方が、家族、友を慈しみ愛おしむ生活から遠ざかることを彼等は決して望んでいないと思います。
楽しかった記憶が消えてしまって悲しい記憶だけにならないうちに・・・
いや、あなたの頭の中の消しゴムさんに
楽しかった家族や友との総ての記憶を消されてしまわないうちに・・・
by 36年の長きにわたり可愛かった彼等に背を向けてしまっていた
ちぃ君&もっ君のパパ