間もなく、ちぃ君が我が家に来てから2年の月日が過ぎようとしています。
8月5日まであと二十数日となりました。
この二年間と言う時の流れは、本当に光陰矢の如し ・・・
あっという間の歳月の流れでした。
私は、およそ四十年ほど前M・シュナのラビリンス( 迷宮 )に足を踏み入れ
この迷宮の住人となりましたが ・・・
不幸にも二年そこそこで先住犬との生活から遠ざからなくてはならないという経験をすると
自らも気付かぬうちにペットロスと言う奈落の底の住人になっておりました。
以来三十数年の長きに亘りM・シュナのラビリンス( 迷宮 )の住人であったにもかかわらず
すぐ隣りからM・シュナのラビリンス( 迷宮 )を眺めるという生活を日々過ごしておりました。
その間の私は、進学・就職・結婚と幸せな人並みの生活のなか
自分の暮らしに何かチョット物足りなさを感じながら
楽しそうなM・シュナのラビリンス( 迷宮 )の住人やM・シュナを眺めさせていただいておりました。
物足りなさを紛らわせるように他の趣味に足を踏み入れたり ・・・
何かを集めてみたり ・・・ 旅行をしてみたり ・・・ 美味しいものを食べ歩いてみたり ・・・
今にして思えば、随分時間をかけて目に見えぬ帰り道への道標を探していたようでございました。
その間にいろいろな失敗もいたしました ・・・ 。
その最たるものが先住犬(ビロ君、リリーちゃん)の血統書とドッグ・ショーで頂いたトロフィーの処分でした。
今から思えば何故あんな事をしてしまったのか ・・・
過ぎてしまったことは仕方がないけれど後悔先に立たずとはこのことでした。
亡くなった母の遺品整理と共に ・・・
ほどなく十数年になりますか ・・・
まさか今のような状況になるとは、想像もしておりませんでした。
しかし、母が残してくれたものがたった一つ処分を免れ思い出のアルバムの片隅で
密かにその日が訪れる事を待ちわびているようでした。
CASA VERDE SILVER SPURS 1970.01.27
この古い一枚のモノクロの写真です。
私が以前、生活を共にしていた ビロ君 の父親です。
ここに
命を司る神様のお計らいが一つ ・・・
実は、この写真が撮影された時ちぃ君&もっ君のブリーダーさんがこの場に立ち会われていたとか ・・・
ビロ君の父親の事を大変よくご存じでした。
この事実は、つい最近判明した事なのです。
私は、まさかこの写真が三十数年の空白の時を埋めてくれる手がかりとなるとは思ってもみませんでした。
この古い一枚の写真、私が過去にM・シュナのラビリンス( 迷宮 )の住人であった事を物語る唯一の証です。
私は、彼の息子そして孫と共に暮らしていました。
ビロ君( パパ )、リリーちゃん( ママ )、サニー君( 息子 )です。
M・シュナの迷宮への帰りの道標を探し遠回りしていたころ私が何をしていたのかと言うと
ちょこっと小学生時代からかじっていた模型作りをしてみたり ・・・
映画鑑賞してみたり、映画ポスター・パンフレット集めてみたり、DVDを手当たり次第購入してみたり ・・・
関西・関東方面に旅してみたり ・・・
お上りさんして東京のデパート巡りやブランド店巡りしてみたり ・・・
お仕事の関係でカメラ屋さんに入り浸ってみたり ・・・
SANDICASTのM・シュナウザーにビロ君の面影を重ねてみたり・・・
まぁ ~ 今になって考えてみると後のワン関連の近くをうろうろしていたみたいで ・・・
東京・横浜・伊豆方面から名古屋・京都・大阪・神戸・明石・姫路方面 ・・・
西は、もう少し足を延ばせば岡山・広島 ・・・ ちぃ君の故郷じゃん
あぁ ~ あのころもう少し西まで足を伸ばしてりゃ良かったぁ ~ ・・・ 。
岡山・広島ってどんなところだろう ・・・ ?
少しでも予備知識があればなぁ ~ ・・・ などと思ってみたりして ・・・ 。
何の繋がりも無かったような点と点
その点と点の関係が線で結ばれ元のM・シュナのラビリンス( 迷宮 )へと繋がる道標となるべく
機が熟するのを待っていたようです ・・・ 。
話が大きく変わってしまうようですが『 阪神淡路の震災 』の年の事です。
この前の年まで毎年4月の結婚記念日に5年ほど続けて大阪・神戸に旅行に行っておりました。
それがあの震災で中止になり行けなくなった代わりにと記念の品を購入する事になりました。
それまで全く興味がなかったわけではなかったのですが ・・・
何せ高嶺の花のその記念の品は、二人で購入する初めての贅沢品でした。
舶来の腕時計 ・・・ ちょっと古い言い回しですね。
以前から機械ものに興味があった私
スイス製の腕時計がこんなにも高価なものとは思ってもいませんでした。
クォーツ全盛の時代にまたなんで機械式時計なんか ・・・
この一本の時計から白いミニチュア・シュナウザーと私達との出会いに向けて
時計の針のスピードは、加速度的に進んで行きます。
OMEGA 1894 1223 / 1894 Date : 1995.04.28
Calibres : No.269 Hand - Winding
Diameter : 30.0 mm
Vibrations/hour : 18,000
Power reserrve : 36 hours
Juwels : 17
18K Pink Gold Case Crocodile Strap With Pink Gold Buckle
時針、分針は、見た目にもすっきり優しいデザインのリーフハンド、6時位置にスモールセコンド
インデックスはローマンインデックス
ケース裏面は、サファイアケースバックのシースルータイプ
この時計がコツコツと着実に時を刻む様に
私達は無意識のうちにM・シュナのラビリンス( 迷宮 )へと道標を辿りはじめました。
そして、『 白への拘り 』 へと ・・・
いや、それは私だけか ・・・
スイス ウォッチメーカー
BLANCPAIN との出会い ・・・
その名も 『
白いパン 』 直訳するとこう訳されるそうです。
ちなみに、
モン・ブラン ( Mont Blanc ) とは、白い山を意味します。
ケーキの 『
モン・ブラン 』 頂が白くないものはその名を冠する資格はないのでは ・・・
ここに帰り道へまた一つの
『 白い 』道標 が ・・・ 。
拘り ・・・
機械式時計しか作らない、丸型ケースしか作らない、大量生産はしない ・・・
クォーツ時計は作らない ・・・ こんな拘りを持ったウォッチメーカーとの出会いでした。
『 拘り 』 ・・・ これぞ正しく煩悩が昇華された純粋な部分 ・・・ 。
『 執着 』 とは別の次元 。 ・・・ って、妙に言い訳じみておりますが ・・・ 。
BLANCPAIN Extra-Slim handwinding watch with small seconds-hand
Jan Jack Blanpain 1693-1993 JUBILIE No. 2 / 7
Calibres : Ref.7001 Hand - Winding
Diameter : 23.7 mm
Vibrations/hour : 21,600
Power reserrve : 44 hours
Juwels : 17
18K White Gold Case Crocodile Strap With White Gold Buckle
時針、分針は、OMEGA 1894 と同じくリーフハンド、6時位置にスモールセコンド
文字盤は、シルバーマット仕上 。
インデックスはローマンインデックス
両機ともそのデザインは実にシンプル
特に、
BLANCPAIN ( ブランパン ) は、シンプルなデザインのお手本 。
一切の無駄を削ぎ落としたその姿は、
機械式時計としてのスタンダードの美しさのみを追求したと言える逸品 。
正に何もたさない、何も引かない
隅々にまで計算し尽くされた単純美 。
この一本の機械式腕時計から拘りが始まり
『 白い拘り 』 へと ・・・
BLANC ( 白い ) に心のどこかが引っ掛かったまま
私
は、帰り道を ・・・
ママさん
は、
M・シュナのラビリンス ( 迷宮 )の入口 へと進みます。
ネット上での 『 犬の十戒 』 『 虹の橋 』 との出会い
この出会いによって何かが音をたてて崩れ去っていくようなものを感じました。
折しも、ホームセンターのペットコーナーでブリンドルのフレンチ・ブルドッグと出会い
私達の心が揺れ始めようとしていたころでした。
ごめんねビロ君、兄ちゃん間違っていたみたい ・・・
雨にぬれながら寂しい思いをしているんだね ・・・ 本当にごめんね 。
フレンチ・ブルドッグの事をネットサーフィンしながら調べている時
これもまた、
命を司る神様のお計らいの一つ なのでしょうね ・・・
ペットロスの
悪夢のような呪縛 からの解放
ついにその時が私の目前に迫ってまいりました。
そして、
ブリーダーさん と
ちぃ君 との出会いが ・・・
命を司る神様のお計らい によってなされようとしていました ・・・ 。
to be continued
by ちぃ君
& もっ君
のパパ