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安倍政権、悪行の軌跡:辺野古新基地建設

2015-10-16 21:05:12 | 安倍政権、悪行の軌跡
 当ブログでは、安倍政権の過去のさまざまな横暴の記憶を風化させないようにということで、ときどきそれらをまとめ的に特集している。
 その一環として、今回は、沖縄の辺野古新基地建設問題をとりあげたい。
 普天間基地移設をめぐる問題は政府と沖縄側の激しい対立が続いているが、先日、沖縄の翁長知事は、とうとう埋め立て承認取り消しに踏み切った。政府の側もこれに対して不服を申し立て、沖縄側は法廷で争うとみられている。いよいよ基地問題は法廷闘争にまでもつれこむ勢いである。

 この辺野古新基地をめぐって、沖縄ではいまも熾烈な反対運動が起きている。
 運動は、座り込みや、カヌーで海上に漕ぎ出しての阻止行動など多岐にわたるが、それに対して、先月、沖縄の基地移設反対運動のテントが襲撃されるという事件もあった。20人ほどの集団が、「米軍がいなくなったら中国が攻めてくるぞ」などといいながら襲撃してきたという。この件は、事態をよくあらわしていると思う。本当に危険なのは、外にいる敵ではなく、こちら側にいる好戦的な人間だ。
 前回の記事で書いたが、かつての南ベトナムは、駐留している米軍が勝手に戦争を起こし、その戦争に敗れて国が消滅してしまった。
 歴史を見てみれば、中国が攻めてくるとかいうことよりも、むしろ、心配するべきなのはそういうことなのだ。「中国が攻めてくるぞ」などといいながら自分の国の同胞を襲撃するような者たちがいることこそが問題なのである。

 この基地問題に関しては、米側は本音では県外でもかまわないと考えているのに、むしろ日本側が辺野古に固執しているという疑念も根強くささやかれているわけだが、その真偽がどうであれ、政府の側が沖縄県民の声を聞くつもりがないことはあきらかである。それは、政府関係者の発言を聞いていればよくわかる。
 菅官房長官などは、沖縄が何をしようがあくまでも工事を進めるという姿勢を表明しているが、彼らのこのような姿勢は、いまにはじまったことではない。
 たとえば、2013年に、小池百合子元防衛相が「自分たちが戦っているのは、沖縄のメディアだ」という発言をしている。「戦っているのは沖縄のメディア」――これが彼らの認識である。
 沖縄が強く反対しているのは、左翼メディアが沖縄県民を洗脳しているから……そのように言い募ることで、自分たちを正当化しているのだ。こういう姿勢が、あの「文化芸術懇話会」での「マスコミを懲らしめる」発言にもつながっている。

 本土に住んでいる人間も、この基地問題をもっと切実な問題として考えるべきである。
 政府がいま沖縄に対してやってるようなことを許せば、自分の住んでいる町も、いつ同じような目にあうかわからない。このようなことがまかりとおれば、いつか、国が勝手にあたなの町に迷惑施設を建設して、「反対意見はいっさい聞きません」と言い出すかもわからないのだ。そうさせないためには、この辺野古新基地のようなことが既成事実化されるのを許してはならない。

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