「高い」且つ「痛い」でもよく効く
1本6.5万円の注射「ヒュミラ」(アダリムマブ)
重度の乾癬、関節リウマチ、ベーチェット、潰瘍性大腸炎など
従来の治療では改善しなかった患者さんにとって
とてもありがたいお薬です。
この注射をされている患者さんは口を揃えたかのように
「痛い!」と言うのです。
注射が下手だからで痛いのではなく、痛いのには理由がありました。
「痛み」の原因があったのに
製薬会社の発表によると
クエン酸などの一部添加物が「痛み」の原因のようです。
その対策として
原因添加物を除去し、液量を半分にすることによって
従来製剤よりも痛くないタイプが開発され、出荷されると聞いたのは昨年末。
(実際に2016年10月 製造販売承認がおり、翌月には薬価基準収載済み。)
ところが(2017年)3月になっても新製剤の入荷がありません。
まだ「痛い」タイプのヒュミラが届くのです。
(この記事は3月に書かれました。)
ヒュミラ(ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤)(長い)としての薬の効き目に問題があるわけではない。
しかしながら、原因がわかっていて、わざわざ痛がる注射を回収しないのは
医療に携わる会社の姿勢として疑問があるように感じられる。
やはりお金の問題か?
大衆レストランでも、箸やスプーンを落としたら
拾って拭けば使えたとしても、新しいのと交換してくれます。
もっと高度な扱いが求められる薬でも、1本6万5千円ともなると
「まだ使えるよ」という話になるのであろうか?
ちなみにこの注射を打つ技術料は
診療報酬上、皮内、皮下および筋肉内注射 20点(200円)です。