久しぶりに北村薫さんの新刊を読みました。
「太宰治の辞書」です。(1,500円 新潮社)
デビュー作「空飛ぶ馬」、「スキップ」「ターン」「リセット」の長編三部作を楽しく読んだのは、
二十年くらい前になります。
今回は芥川龍之介の「舞踏会」から三島由紀夫、
フローベールの「ボヴァリー夫人」から太宰治の「女生徒」まで登場します。
こんなところで放送大学で習った「ボヴァリー夫人」に出合うとは思いませんでした。
文学の森に迷いこんだような、三編の連作ミステリーです。
読み終わるのが惜しい、と言ったらほめすぎかな。
ほのぼのとした装画は、デビュー作からずっと高野文子さんです。
写真は資料