7月に入りました。びっくりするほど早く梅雨が明けて、猛暑が続いています。熱中症も心配ですが、新型コロナ感染症(COVID-19)もジワリと増加しています。
全国の新規感染者数は大型連休明けに一時増加したあと、5月中旬以降、減少傾向が続いていましたが、前の週と比べた1週間の新規感染者数は先週から増加傾向で、6月29日まででは前の週の1.17倍となっています。
東京都では6月30日までの新規感染者数が前の週と比べて1.40倍になるなど、人口の多い首都圏や東海、関西、そして九州などで増加傾向となっています。
また、島根県では出雲市の事業所で大規模なクラスターが発生するなど、6月28日には一日当たりで過去最多となる305人の感染が確認されました。
関西でも、増加傾向が続いています。
昨日は、和歌山県が多くて、滋賀、奈良を上回っていました。ちょっと珍しいですが、島根県の様に局地的な流行拡大なのかもしれません。しばらく注目しましょう。
でも、関西全域でみると、全体の感染者数の1/2が大阪、その1/2が兵庫、その1/2が京都、その1/2が滋賀、奈良ここまではいつもの比率です。奈良県中部の我が坂根医院でも、6月下旬になり、これまで週に1人程度まで減少していた新規陽性者が週3,4人まで増加してきています。
この、増加の原因は、オミクロン株の中での変異種BA5への置き代わりが一因とも言われています。(東京で25%、大阪では8.6% その他、島根県などでもBA5への置き代わりが進んでいる様です)比較的小さな変異なので、小さな増加で済んでいる様に思えます。デルタ株からオミクロン株に置き代わった時の様に、感染性の高い大きな変異が再びあれば、再度大きな波が(第7波)が来るのではないかと予想されます。
感染者の年齢は、以前に比べると確実に低下しています。高齢者の割合が減少し、20代、10代、そして10歳未満の新規陽性者が増加しています。これはウィルスの特性もあるのでしょうが、ワクチンの効果も大きいと思われます。しかし、ワクチンの効果は、時間の経過とともに低下していきます。
イギリスの保健当局のデータでは、たとえばファイザーのワクチンを2回接種し3回目にファイザーかモデルナのワクチンを接種した場合、新型コロナウイルスの発症を防ぐ効果は3回目の接種から2週間後から4週間後では70%程度ありますが、3か月ほど後には50%程度、4か月ほど後には30%程度に下がるということです。
一方、感染して症状が悪化し入院に至るのを防ぐ効果は、3回目の接種から半年以上たっても70%あるとされています。
昨日私は、田原本町の中央体育館で新型コロナの集団接種に携わってきました。猛暑の中、主に高齢者が4回目のワクチン接種に100人強来られました。
ワクチンを打っても罹ることはありますが、重症化は防ぐことが出来ます。
可能であれば、ワクチン接種お願いします。
政府には、副作用の少ないノバ・バックス社のワクチンを4回目接種に使用することを早く認めていただきたいです。