命のカウントダウン(健康余命3605日)

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在宅医療と家族の負担

2022-11-04 01:01:51 | 在宅医療
奈良県中部の田原本町で一般的な内科開業医をしていると同時に、在宅医療に関してもある程度ですが頑張って来た自負あります。医者1人の診療所なので、頑張って来たと言ってもそれなりにです。内科なので、ドクターコトーみたいに、派手な手術するわけでは全くないですしね。

これまでに患者さんのご自宅で300人程度はお看取りして来ました。2/3位の方が がんの終末期の方で、残りの1/3程度の方が神経難病や老衰など「良性疾患」での在宅看取りでした。
がんの終末期のお看取りは数か月以内であることが殆どで、中には数日であったり数時間であったりもします。病院から家に帰って来られる時期が様々だからです。自宅に死を迎えるためにだけに帰って来られる方も、最近では少なくなくお見受けします。それも、ご本人の希望やご家族の希望もあっての事であったりするので、一概に良い悪いは言えないです。

逆に、良性疾患の方は、長ければ10年20年のお付き合いになる方もおられます。良性疾患の患者さんは、介護がいつまで続くのか全く分からないのが辛いですよね。がんなどの悪性疾患の介護では、本当にしんどい時期は1,2か月程度で終わることが多いです。

皆さん、人生の最後、どこで過ごしたいですか?アンケートを取ると、6割程度の方が、自宅で最期の時を過ごしたいと言われます。でも、実際に自宅で最期の時を過ごす方は1割強にしか過ぎません。


ライフステージ 【終末期】
住み慣れた場所で最期を迎えるという選択肢
●住み慣れた場所で最期まで穏やかに生きるために
  • 内閣府の調査によると、多くの人が住み慣れた場所で最期まで穏やかに生きたいと願っています。
  • しかし、実際には病院などで亡くなる人が8割を超えています。
  • 同じく内閣府の調査では、人生の最後に延命のみを目的とした治療を控え、自然の経過に任せた最期を迎えたいと望む人が増えています。
  • 自分にふさわしい生き方、最期の迎え方とは何か、そのために準備しておくべきことは何か、私たちは、考えていく必要があります。

■多くの人が望む、住み慣れた場所での穏やかな最期
「自宅で最期を迎えたいですか?」
それとも、
「病院などで最期を迎えたいですか?」
 内閣府が平成24年に行なった「高齢者の健康に関する意識調査」では、「万一、あなたが治る見込みがない病気になった場合、最期はどこで迎えたいですか」との質問に、54.6%の方が「自宅」と答えています。
 一方、「病院などの医療施設」と答えたのは、27.7%です。


■病院での最期が8割、自宅で最期を迎える人は1割だけ

 厚生労働省の人口動態調査によると、昭和20年代の終わりまでは、自宅で亡くなる人が8割を超えていました。病院などで亡くなる人は1割余りに過ぎませんでした。
 その後、医療技術の高度化、核家族化による家族介護力の低下などを理由に病院で亡くなる人の割合が年々増加しました。病院などで亡くなる人と自宅で亡くなる人の割合が逆転したのは昭和51年のことです。
 現在、病院などで亡くなる人は8割を超えています。意識調査では過半数の人が自宅での最期を希望していることと併せて勘案すると、心ならずも病院などで亡くなっている人が多いといえます。
■なぜ自宅で最期を迎える人が少ないのか
 厚生労働省が平成20年に行なった「終末期医療に関する調査」によると、高齢で日常生活が困難になり、さらに治る見込みのない状態になった場合、自宅以外で最期まで療養したい理由(複数回答)として、「家族の介護などの負担が大きいから」(85.5%)、「緊急時に家族へ迷惑をかけるかもしれないから」(53.3%)と回答した人が多くなっています。自分の意向よりも家族への配慮を優先する日本的な考え方によるものと思われます。
 また、家族の側では「自宅で最期を迎えることは本当にできるのか?」といった不安を抱えていること、「痛みなどで苦しんでいる時に、医学で対処できる何かがあるはずだ」という固定観念があること等から、病院などを最期の場所として考える傾向があるようです。入院していれば、24時間体制の看護・容体の変化に素早く対応が可能等、本人・家族ともに安心感が得られますので、最期の場所として病院を選ぶ、という選択肢も当然尊重されるものです。

自宅で最期を迎えたいと思う貴方!!、状況を整えてください。介護してくれる方を最低一名確保してください。そして、確保した人数によって(場合によってはゼロ名でも)それなりの覚悟をして下さい。多くの場合、配偶者に見捨てられたら哀れです。でも、覚悟によっては、独居での看取りも可能です。


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2 コメント

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Unknown (kikokikonoriko19888888)
2022-11-04 09:12:10
何回も読ましていただきました。
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Unknown (camper)
2022-11-04 22:55:26
花鳥風月さん、いつもいつも温かい声援ありがとうございます。
在宅医療、厚生労働省は推し進めたい一心でおいしい綺麗ごとばかり並べますが、実際に関わっている当事者は、24時間の介護で疲れ果て、その上、「善意の」周囲から「病院に入院させるのが当然だろう」「入院させないのは死んでも良いと思っているの?」などと言う「悪気の無い??」言葉を浴びせられたりします。本当に当事者は大変なのです。国民全体の意識変革が必要だと強く思っています!!!
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