今日、2022年11月13日は田原本町中央体育館で新型コロナワクチン(オミクロンBA-4,5対応)の接種に従事してきました。
会場に行って言われたのですが、「居残りと救急対応お願いします」
チョットビビりました。
今月5日、愛知県愛西市の集団接種会場で40代女性が接種後まもなく急に容態が悪くなり、死亡されて話題になっている最中ですから!
先ず、アナフィラキシーショックの第一選択薬:ボスミン=アドレナリンが使える状態で置いてあるかどうか確認しました。愛西市の会場で、ボスミンを使用しようとして、看護師に静脈注射を指示したが、静脈が確保できなかったので使用しなかったという弁明が伝わっております。
これ、多くの医療関係者の頭にクエスチョンマークが出ていると思います。
ボスミン=アドレナリンは静脈注射でも使いますが、救急の場合は大腿外側に筋注と言うのが常識です。静脈確保は必要ありません。
それに、こんな救急の処置を、看護師に指示したと言うのは、どうにも聞き苦しく感じてしまいます。
ボスミン=アドレナリンは、使える状態で置いてありました。
こんなブースで問診を取っていたら・・・
「すみません、先生。40代女性が少し気分が悪いと言われています。」
よりによって40代女性って・・・・・愛西市と同じやんか!!
かなーり ビビッて救急対応のテントに行きました。
顔色の悪い女性が横になっておられました。
血圧、体温、脈拍など、バイタルサインは軽度の頻脈だけでした。一安心です。でも、顔色は悪いです。
眼瞼結膜が軽度貧血様で白っぽかったので、「貧血と言われたことはないですか?」と聞いたのですが、この9月に人間ドックを受診したが、何の異常も言われなかったとの事でした。重症感はなかったので、少し休んでいただいて、気分が改善したら帰宅していただくことにしました。問題なく帰路につかれたという報告を後でいただいて、相当ホッとしました。
病院勤務当直の時に、夜中でも、ボスミンの請求があると
廊下をせいいぱいのスピードで持って走った事を思い出しました。