まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.1232 万葉歌碑巡り・・・稲美町、万葉の森編

2019-12-02 08:29:45 | 万葉
おはようございます。










今回は万葉歌碑巡り、夏の甲子園真っ只中の暑い中、明石市を巡っています。そう言えば明石市と言うと東播磨ちゃん、今ドラマに出てますねえ、『G線上のあなたと私』で理人君を好きな女の子役です、明石市長にはいじめられましたがこれからは女優さんとして頑張って行くことでしょう。さて、走りの方ですが、普通なら海とか橋とか港とか涼を求めて走りたいところですが、目的となる歌碑は普通の住宅地の中の普通の公園ばかり、地図サイトと勘と方向感覚を頼りにして何とか山陽電鉄東二見駅付近の歌碑までたどり着くことができました。さて、ここからは北へと進路を変えて稲美町へと向かうことにするのですがあまり馴染みのない町名です、さて、どんな町でしょうか。
山陽東二見駅から北へと進んでJR土山駅へ、駅前が明石市と加古川市の境界線となっている、ここから国道2号線、加古川バイパスを過ぎて途中の交差点を左へと曲がると稲美町へと入る。町並は途切れ穏やかな田園風景が広がる道を真っ直ぐ進んで行くと国安天満神社へとたどり着く、神社の入口には道路元標がありこの神社が稲美町の目印となっていたのかも。

「家にして 我れは恋ひなむ 印南野の 浅茅が上に 照りし月夜を」(作者不詳・巻7-1179)

「印南野」とは明石市、加古川市、高砂市・・・まあ簡単に言えば東播磨の事、世が世なら彼女はいなみのちゃんと呼ばれていたのかも・・・、そのはるか昔の地名の呼び名を町名としている稲美町とは結構歴史がある所なのでしょうか、先へと進んで行ってみましょう。
















と言うことで町の中心部へとやって来ました、中心部と言っても建物が多くあって車が多く走っているだけでそう決めつけてしまっただけですが。交差点を右へと曲がり緩やかな坂を上ると進行方向右手側に森が見えている、ここが稲美中央公園、森の中の道へと入って先へと進んで行くと目指すべく万葉の森へとたどり着く。真夏の暑さも忘れさせてくれる森の中の一時、園内を進んで行くと万葉植物に関する歌碑が並んでいるがその中にあったのが

「初春の令き月、気淑く風和み、梅は鏡の前の粉を披き、蘭は珮の後の香を薫らす・・・」

もう何度もニュースなどでも取り上げられたことのある「令和」の出典となった歌の碑がありました、元は他の歌碑と同じように小さなパネルだったのが、この出来事のおかげで大きな歌碑に出世したような感じです。

「後れ居て 我れはや恋ひむ 印南野の 秋萩見つつ 去なむ子故に」(阿倍大夫・巻9-1772)
「印南野の 赤ら柏は 時はあれど 君を我が思ふ 時はさねなし」(安宿王・巻20-4301)

園内を進んで行くと「印南野」の文字を含む歌が2つ、更にこの下に貼っている写真の中にも↓↓↓
















「名ぐはしき 印南の海の 沖つ波 千重に隠りぬ 大和島根は」(柿本人麿・巻3-303)

印南野はこの辺りの地名と言うよりも、大和の国から筑紫へと向かう船の中でちょうどこの辺りを通りかかった時に歌われたと言う感じです。

稲美中央公園、万葉の森


そんなわけで万葉歌碑を探して明石市から稲美町へと走って来ましたが、稲美町、万葉の森以外は何もなかった町でしたねえ~。でも今回もたくさんの歌碑を見つけることができました、ただ明石市では暑さで集中力が途切れてしまったために、または時間的に行くことができなかった場所もあってまだまだ見つけきれていない歌碑がたくさんあります。ここから姫路方面にかけてもたくさんの歌碑があるみたいなので、また機会を見つけて走ってみようと思っています、今回もご覧いただきましてどうもありがとうございました。          まちみち