まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.1551 近鉄奈良線2060年問題

2021-04-18 20:47:32 | 鉄道
よろしくお願いします。







「奈良県と奈良市、近畿日本鉄道は25日、近鉄奈良線が横断する世界遺産「平城宮跡」の周辺の渋滞対策で、近鉄奈良線の線路移設を盛り込んだ「踏切改良計画」を策定し、国土交通省に提出した。昨年7月に県の移設案をもとに協議入りした3者は、近鉄奈良線の高架化、地下化を含めた移設で合意。総事業費はおよそ2000億円を想定し、2041年度に着工、60年度の完成を見込む。」

・・・だとさ、着工が2041年、完成が2060年、またえらい未来な話やなあ~、多分もう生きてないだろうなあ。
そんなわけでかねてより懸念されていた近鉄奈良線の近鉄奈良~大和西大寺間の改良計画が発表されました。どうなんだろうねえ、この案?いやまあ別にいいんですけど気が長すぎないか~、何かいかにも荒井知事が言いそうな感じの話なんだけど・・・。大和西大寺駅・・・昔から「西大寺」で馴染んでたからこの駅名にはイマイチ馴染めない、八木とか上本町もそう・・・はついこないだ駅舎がリニューアルされてエキナカやロータリーが整備された、それがもういきなり高架化の話、今の駅は20年しか使わないと言うことか、何かなあ~。その高架となった西大寺駅から上の地図にあるように奈良線は急カーブで大宮通へと入ってそこからは地下を通って奈良駅まで至る、要は平城宮跡域は避けると言うことです。

















踏切改良計画については確かに長年懸念されていたことでした。近鉄奈良駅から西大寺駅までは、地上へ出るとまず新大宮駅前の踏切、次に奈良市役所前の踏切、その次が平城宮跡を南北に貫くみやと通りの踏切、そして二条町の踏切、そのどれもが結構開かずの踏切、ただどの道も幹線ではないのでまあ今のままでもいいんではない、と言った感じ。特急や快速急行などが頻繁に通る路線でしかもこの先にあるのは終点駅の奈良駅、電車は必ず折り返してくるので遮断機が閉まってしまう頻度も高くなってしまう。そして西大寺駅の真横にある踏切、奈良線と京都線が分岐する所にあり一旦閉まってしまうとなかなか開いてくれない、道は幹線道路ではないがバスが通る道とはT字になっているため、遮断機が下りてしまうとそのバス通りの道までが渋滞してしまう、西大寺駅前を通るこの道がもう狭くてしゃ~ないんだよなあ。まあそれを思うと高架化もありと言いたくなるがそれでも実現が40年後ですからね~、今すぐ何とかしてくれとは行かないのが何とも奈良らしいと言うか・・・。











平城宮跡を貫くように走る近鉄奈良線の風景はもうお馴染みもお馴染みと言った感じだが、これも懸念材料とされているとのこと。世界遺産に登録された場所を鉄道が走ることによって歴史的な景観が損なわれる、勝手なこと言っちゃあいかんよ~、元々は鉄道を敷く時にこの場所が歴史的な所だと言うことをちゃんと調べないのが悪いのに。つい数十年前まではここで田んぼを耕している風景の写真もあったくらい、文化財も何もあったもんじゃない扱いを受けていた場所だった、それが現在では世界遺産となって鉄道が邪魔になったなんて、エゴもいいところな話だわ。まあ近鉄電車が平城宮跡を走り抜ける風景はここでももう何度もお伝えしたことがあるし、もう当たり前にある風景だから今更そんなこと言っても、って気になってしまうんだよなあ。朱雀門と近鉄電車と言えばこのシーン↓↓↓



『鹿男あをによし』は奈良の魅力を最大限に引き出してくれたドラマでした、クライマックスのこのシーンも電車がここを通るからこそ、と言った感じだが、その光景も記憶もみんな地下に埋められてしまうことになるんやな。先の踏切問題と合わせていい機会だと思って路線移設に踏み切ったんだろうね、まあそれでもまだ40年後の話なんだろうけど。














西大寺~奈良間には3駅ができる予定、まずは朱雀大路駅(仮)、大宮通りの朱雀門の向かいの所が更地になったのはこのためだったのかな、でも高架になった西大寺駅から平城宮跡の端っこを通って大宮通りまでうまい具合に地下に入ることができるんやろうか。そのまま大宮通りを真っ直ぐ進んで新大宮駅、ここは既存の新大宮駅からは結構距離がある場所・・・多分佐保川を渡って奈良コンベンションセンター辺りに駅ができそう、まあ今の場所は結構治安悪そうな所ですからね。そしてもう一駅、写真下5枚目からは古い写真が並んでいますが、ここは昔近鉄奈良線が地上を走っていた時にあった油坂駅界隈、今度はここの地下に油坂駅(仮)ができる予定です。でも本当に大丈夫なんかね~?用地買収にはお金もかかるし時間もかかる、更に地下を掘るとなるとまたいろいろと出てくるんじゃないかな、もしそうなると工事も止まってしまうだろうし、本当に実現するんでしょうか、このプロジェクト・・・。2060年と言うことだからまあ多分自分(一人称)も生きてないと思うし、別にどうなろうがもうしばらくはこのままだと思うので悠然と構えておくこととしましょう、まあ奈良のことだから計画が頓挫することも大いに考えられることですが。今回もご覧いただきましてどうもありがとうございました。           まちみち