まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

第5回 年末、しまなみへ(その3)

2015-01-10 09:15:03 | 旅行記
前回の続きです。

開けて12月31日大晦日。
朝は4時半に起床、5時になるとNHKのニュースで本日の天気を確認する。昨日走っている時も携帯で何度も確認はしていたが、テレビも携帯も予報に変わりはなし「午後からは雨、本降りになりそう」とのこと。今日は今治からフェリーで大三島に渡りしまなみ海道を走り尾道へ、更にフェリーで常石に向かい鞆の浦を経由して福山。あとは時間が許す限り走り輪行は在来線のみで、奈良には除夜の鐘が鳴る頃に帰る予定だが、この予報では途中で切り上げになりそうかも。
6時過ぎにホテルをチェックアウト、外はまだ真っ暗、寒さは思ったほどではない。誰もいないアーケードを抜けて今治港にたどり着く。昨日も寄った宗方までの切符を購入して桟橋に出る。空には北斗七星や北極星がはっきり見える。午前の間は天気はもってくれそうだ。大島上島方面行きのフェリーは6時半に港を出発、去年もこの時間にこのフェリーに乗っているので、2年続けて明るい時間の今治の街を見ることなくのお別れとなってしまった。
海の上は風がきつくて寒いがデッキに出てデジカメを構える。空が少しづつ明るみを帯びてきて、瀬戸内の島々が朝焼けをバックに薄っすらと浮かび上がってきた。ああ、これも泣ける風景だ・・・自分(一人称)は奈良県人なので海には一層の思い入れがあるのです。






約1時間ほどで大三島宗方港に到着。今日は昨日走った道ではなく宮浦方面を目指して走る。この道は以前一度走ったことがある、アップダウンの多い道だ。途中にはドラマ『がんばっていきまっしょい』のロケ地である台海水浴場があるが、そこは前に訪れているので今回はスルー。あの艇庫はまだ残っているのだろうか・・・
9時前に多々良しまなみ公園に到着。まだ人影はまばらで店も開いていない。この公園には大橋をバックにして『サイクリストの聖地』のモニュメントがある。聖地ですか、何か言ったもん勝ちって感じがするんですけど。
多々羅大橋ではお約束の哭き龍、そして生口島へとたどり着く。この辺りも何度も走っている道、来ている所、それでも飽きないのがしまなみ海道の魅力なのだが今日は時間と天気との戦い。それにしても上空は雲ひとつない快晴っぷり。これでホンマに雨が降るんやろか?期待と不安が入り混じるがとりあえず今は思い入れもそこそこに、12時尾道を目標に先を急ぐ。


(多々羅哭き龍)

生口島大橋を渡ると最近では万○酵素でお馴染みの因島、更に因島大橋を渡って向島。すみません、各島のお話についてはまた日を改めて、と言うことで、12時には目標通り尾道にたどり着くことができた。まだ雨の心配はない。駅裏の駐輪場に自転車を置いて、しばし歩きで坂の街を楽しむことにする。
急な坂道と階段を上り千光寺公園へ、そこから文学の小径へと進む。大晦日なのに観光客は多い。千光寺から天寧寺裏を通って猫の細道へ。薄暗く少し不気味な雰囲気な道、ややっ、ニャンコさんが現れてくれました、が写真を撮ろうとしたらあっけなく逃げられてしまった。ああ~岩合さん・・・その後も山側の細い路地、階段、民家の中をあてもなく気の向くまま歩いていく。


(海が見えた、海が見える)

(蓮様、ごきげんよう)

尾道駅裏の駐輪場に戻り再び自転車旅に、向島に渡り常石行きのフェリーに乗って鞆の浦へ向かう予定。しかし案の定空は厚い雲に覆われてきた。携帯の雨雲レーダーで確認すると雨雲の範囲はもうそこまで迫ってきていた。時間は14時少し前。相棒の自転車と協議すること1分、今回の旅はここ尾道で断念することにした。
駅前に戻り自転車をたたむ。目の前の尾道水道を見ると名残惜しい気持ちが湧いてくる。尾道からはJRの在来線を福山~岡山~相生~姫路~尼崎と乗り継ぐ。どの駅でも5分以内の乗り継ぎ、尼崎からは奈良行きの直通快速で乗り換えなしで奈良まで帰ることができた。時間は20時を過ぎたところ、除夜の鐘には早すぎだが、さあ、家に帰ってゆっくり紅白歌合戦でも見るか。   まちみち

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