湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

冷たい雨の日の誕生日

2019-11-22 23:53:00 | コラム
今日は一日中雨だった

亡き母の誕生日だった

生きていれば89歳

朝、コーヒーをお供えして
夜、茶碗蒸しをお供えした

誕生日にはいつも
茶碗蒸しをつくってあげていたから

誕生日も今年で最後ね
そう、今年で最後ねと
繰り返していた日々は
まだ、元気だった証拠の日々


最後の最後は
痴呆症の症状から
三日三晩起き続け
挙句に寝込んでしまったために
最後の誕生日の茶碗蒸しも食べられないほどだった

もし、いつものように
ニッコリ笑って
これで最後だねと言いながら
茶碗蒸しを食べていたら
本当に最後の茶碗蒸しとなって
私も心残りがなかったものを

体はそこにあっても
食べることができない誕生日だったなんて。

2年前の誕生日の日から
天国へのカウントダウンは始まっていたことを知る由もなかった


最後の茶碗蒸しが食べられなくて
心残りで
あれから、毎年、お供えしてる。
これは、母のためではなく
私自身が納得したいだけなのものかもしれない。



亡くなった人の歳は数えるもんじゃないと言うけれど
お化けくらいの年がめぐっても
多分、私は数え続けると思う

茶碗蒸しを添えながら、、、。


あなたが居たから
私が生まれた

あなたも、その親がいたから
生まれてきた

その繋がりは誰もが特別で
当たり前なんかじゃない

奇跡と奇跡の繋がりだよね。


この世の全てだと言ってもいいよね。












コメント (2)
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