湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

三日月を飾る

2019-04-17 17:48:00 | ポエム
三日月の風景
 
いつも見ていたいから
 
自分でつくってしまった
 
手持ちの材料で黄色い三日月
 
 
私はどうやら
 
三日月の日に生まれたらしい
 
だからかな
 
三日月が好きで
 
いつも空を見上げてる
 
 
 
南西の方角に
 
飾ってみたら
 
いやに気持ちが落ち着いた
 
 
 
三日月効果
 
満月は強すぎて
 
か細い三日月の方が好き
 
 
 
 
 
 

その光景

2019-04-16 18:28:31 | ポエム
よく晴れた日は
時間がわからないものね
 
 
夕焼けは次第に濃ゆくなって
もうすぐ陽が落ちてゆく
 
 
だから
繋いだこの手は
いつ離したらいいのでしょう
 
 
迷子になるぐらい
たくさんたくさん一緒に歩いてきたのに
 
 
知らぬ間に
元の道に戻ってきたなんて
 
 
どこをどう歩いてきたのでしょうね
 
 
夕暮れの帰り道
 
 
陽が長くなってきたものだから
時間がわからなくて
 
 
けれど、もう
そろそろ行かなきゃいけないね
 
 
目で合図したいのだけど
こっちさえ見てくれなくて
 
 
それさえも
甘い思い出になるかもしれないね
 
 
何度も何度も
ためらいながら
 
 
ほら
夕陽が落ちる前に帰んなくちゃ
 
 
一本の雲が
驚くほど白く飛び出していく
 
 
空に指で辿りながら
ね、ほらって
 
 
また同じところで笑ったね
 
 
指し示す指は
未来に向いている
 
 
明日のお日様の登るほうに向いている
 
 
明日の明日には
きっと
また一歩
 
 
そして‥また一歩
 
 
四季をくぐり抜けて
青春の扉を開いてく
 
 
いくつになったとしても
その光景はわすれないものだよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

出会う意味

2019-04-15 23:07:35 | ポエム
その時々
出会いには役目があってね
 
出会ったら
いつかはサヨナラ
 
出会うことの意味
 
出会わされることの意味
 
 
階段を登ったら
見えてくる景色が変わるように
 
 
人も景色の1つとして
流れて消えていくのだと思う
 
 
役目を終えた時
また1つの出会いがあるように
 
 
手を伸ばすとき
手を引き揚げるとき
 
この手を
掴むのは誰?
 
その手を
握るのは誰?
 
ちゃんと用意されているもの
 
 
放すものがあれば
引き寄せられるものがあるんだと
 
 
 
運命はまわる
 
誠実に生きて行くため
 
 
 
運命は変わる
 
小さな幸せを拾い集めることから
 
 
 
君よ、キラキラ光る日をつかめ!
 
 
 
 
 

50回目のファーストキス(2004年アメリカ映画)

2019-04-15 14:50:06 | 日記
人は、記憶にとどめたいことも
忘れてしまいたいことも
同じように同居している
 
とどめたくなくても、留まりつづけたり
忘れたくても忘れられなかったり
 
頭を抱えて、涙することもあるだろう
 
それは、日常を健全に生きている証拠
 
 
何らかの事故や病気により
記憶に障害を持ってしまう人は
長時間、短時間を問わず、
自分が誰で、何をしてきたか、、。
 
わからなくなると言うのは恐怖だと思う。
 
しかし、それをも忘れて
リセットされていくのは
本人より、まわりの人間が辛く悲しいことにもなるだろう
 
 
50回目のファーストキス』は、
記憶が保っていられるのは一日だけ。
 
眠ってしまえば、
記憶をなくした日にもどってしまう、短期記憶障害のルーシィの物語。
 
 
さもすると、記憶障害の話は暗くなってしまいがちなのだけれど
この映画に出てくる、愛すべきキャラクター達とハワイのスカッとした青空が
それをかき消してくれる。
 
 
 
ハワイのとある水族館の獣医のヘンリーは、ハワイに旅行する人達の
素敵な一夜を楽しませるために、
自らプレイボールと化している。
 
のちのちわかるのだか
セイウチの海洋探索のため
大海に出て行くのを夢としているヘンリーは、1人の相手を作らないと決めていた。
 
 
が、しかし
ふと入ったカフェで
ワッフルを家に見立て楽しんでいるキュートな彼女、ルーシィに一目惚れしてしまう。
 
声をかけ、話が盛り上がり
じゃ、明日もここで会おうと約束して別れた。
 
次の日、ルーシィは、ヘンリーのことは
すっかり忘れてしまっていた。
店の人から、ルーシィのことを聞かされ
これ以上、近づくことに釘を刺されてしまう。
 
 
ヘンリーは考えた
なんとしても、振り向かせたいと、、。
 
 
そこから毎日
ヘンリーは、ルーシィにアタックしていく。
 
うまく口説ける日、口説けない日。
しかし、ルーシィの記憶は一日
 
雨の日も風の日も
ルーシィを自分に恋させることに必死になった。
 
ある日、パーキングで警察から事情聴取を受けたルーシィは、自分の記憶がおかしいことに気がついてしまう。
 
急いで帰るルーシィ。
 
家では、ルーシィの記憶が途切れた日は
ルーシィのパパの誕生日だったせいで
ルーシィを傷つけまいと
パパと弟は、必死で毎日
誕生日のふりをしていた
 
何年も同じ新聞、同じビデオ
 
ルーシィにとっては、パパの誕生日にはちがいなかった。
 
それが本当のことを話さなきゃいけない日となってしまった。
 
ヘンリーは考えた
 
いつまでこんな日を続けてはいけないと。
 
ビデオレターをつくりルーシィに見せる。
毎日、ルーシィは、自分の記憶障害をひきおこした事故を嘆き悲しむ。
 
しかし、ヘンリーの熱意とユーモアで
毎日、ヘンリーに恋をする
 
 
ヘンリーにとっては20回目のキスであろうと、ルーシィにとっては
それがファーストキスとなるのだ
 
毎日がドキドキのファーストキス
 
やがて
ルーシィは、自分のせいで
ヘンリーが海洋探索の夢を諦めることを知った時、、、。
 
 
ヘンリーのために
別れを切り出し、みずから病院へ入ることを決心する、、、。
 
 
ヘンリーは、
泣きながら海洋探索へと出発するのだった。
 
 
人の記憶は曖昧で
記憶障害といえども
その中で
毎日毎日繰り返された愛の言葉
 
 
愛しい人の歌、声、顔は
記憶のどこか暗くて狭い場所に
ほんの少しづつ蓄積されていたのだろう
 
 
病院で描くルーシィの絵には
誰ともわからず、ヘンリーそのものが書かれていた。
 
 
ヘンリーは
寂しさを振り切るように
大海に漕ぎ出てみてもルーシィのことが忘れられない。
ふと、ルーシィは、
自分のことは忘れないでいてくれるのではないかと思い、舵を港に戻していった。
 
 
ルーシィの記憶障害は残念ながら
映画とて、治りはしない。
そんな奇跡はおこらない。
 
 
しかし、毎日毎日、
繰り返される積み重ねと言うのは
どれだけ人の心に沁みてくるものなのかと
映画を観てて思い知らされる。
 
 
むろん、相手を思う愛の深さにも
それがいえるだろう
 
 
とてもステキなラブストーリーだ
単なる2人だけの話ではなく
とりまく人もステキな話に仕上がっていて
見終わったあとには
『なるほど、こうなるのね〜』と
ハートがふっくらしそうな結末となっている。
 
 
 
ヘンリー役は、日本ではあまり馴染みはないが、本場アメリカでは、人気コメディアンで俳優のアダム・サンドラー
 
 
ルーシィ役は、あの『E.T』の末っ子の少女役だった、ドリュー・バリモア
 
とても、キュートな女優さんだ
毎回、驚きとときめきの表情は
同性が見ても、可愛らしさ満点!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

常滑焼との出会い

2019-04-13 23:30:00 | 日記
日本には各地の焼き物の里がある。
 
訪れた際は、出来るだけ
その産地に伝わる、これぞ、この焼き物!
と、言う風なものを残したくて
自分へのお土産には『お猪口』と決めている。
 
 
 
普段の生活食器や雑器
好んで求めることもある。
 
しかし、不思議なことに
常滑焼にまつわることが数回
 
その産地に行ったこともないのに
どう言うわけか家にあるのだ。
 
 
 
結婚したてのころ
大好きな叔母からシルクフラワーを頂いたことがある。
叔母からは、私の好みは聞かれなかったのに
そのシルクフラワーは、私の大好きなストックの花だった。
 
嬉しくて、どこに飾ろうと、、、。
いや、飾る前に花瓶でしょってことで
まだ、周辺の町にも慣れてないのに
とりあえず、花屋さんに飛び込んだ!
 
『花瓶が欲しいのですが
なるべく背の高いものをさがしてます』と
かなり年季のはいったオバさんに
訴えるように言ったことをいまだにおぼえる。
 
オバさんは
『さぁ、どれがいいんやろうね』って
花屋の奥に飾ってある花瓶に目をやった
 
私は、数個並べてあったのを一つ一つ遠目に見るようにして、一番脇に立っていたものを指差した。
 
『あれ下さい』値段も聞かずに言っていた。
 
オバさんは、けげんな顔をして
『あれでいいの? もう何年?何十年かな?
置きっ放しにしてあるんやつだけど、これでいいのね』
 
こっくりうなづいて、受け取った。
 
あのストックを入れられると思うと、より嬉しかった。
思った通りのものが手に入った。
お金を払う際、値段を聞いて『えっ!』
 
安すぎるのだった。
有難いけれど、それでいいのかと尋ねたら
もう随分と置いたままのものだから
値段が裏についてあるまでいいからと
その裏を見ると、値段と一緒に『常滑焼』と
書いたシールがあった。
 
オバさんは、
『品物は古いけど悪くないものだよ、正真正銘の常滑焼だよ、ちょっと珍しいかもしれない』と言ってくれた。
 
独身時代から友達と和歌山のあちこちの雑貨屋さんや、荒物屋さんで焼き物を見に回っていたけれど、茶器の急須以外の常滑焼をみたのが
この花瓶が初めてだった。
 
 
それが常滑焼との初めての出会いと言っていい。
 
 
2度目の常滑焼との出会いは、関東の外れ
茨城県の笠間だった。
その頃、生活も落ち着いてきて
少し、アロマなどと興味が出てきた時だった。
 
陶器のお皿部分に
水を入れ、精油を垂らし、温めると
匂いが広がって良い気分になる。
 
新しい作家さん達が集まるこの笠間なら
きっと見つかるはずだと色んな店を回っていたが
なかなか思うようなものが見つからなかった。
 
今のようにパソコンで品物を頼める時代ではないころのこと。
 
 
あと、一軒まわってなければ諦めようと入った店で、見つけたのは、『茶香炉』だった。
いわば、お茶の葉っぱを乗せて、下から温めると言う和のアロマ。
茶香炉の存在は知っていても初めてみるものだった。
 
『これ下さい!』
思わず興奮して叫んでいたように思う。
 
雰囲気、色、形、用途、、、。
これでいい。ほくそ笑む私。
値段は書いてあったので納得のお値段。
やったーと小躍りしたいくらいだった。
 
そこの店の主人と思われる方が出てきて
 
『本当にこれでいいの?笠間焼じゃないよ、それは、こちらも、珍しいからすこしだけ仕入れたから、そんなに個数は置いてないのだけど
常滑焼だよ』
 
『えー、笠間焼じゃないのですか?
常滑焼なんですか。けどいいです、これで』
 
 
何故か
私を待っていてくれたかのように
うちの子になってくれた常滑焼の2
 
 
私の嗜好が合うのか、呼んでしまうのか
わからないけれど
もう、何十年と手元にある。
 
 
茶香炉には
『雅』と言う字がくり抜いてある。
 
中村雅俊さんのマサでもあるし
みやびやかな『雅』でもある
 
この茶香炉は
茶葉をお皿に乗せて
下から温めると
すこーし香ばしく
優しくほのかに漂ってくる香り
 
ゆったりと、ホッコリと、
ちょっぴり、まさに、優雅な気分
 
 
思い出す不思議な常滑焼との出会い。