大陸旅遊倶楽部的日記

三国志・水滸伝・史記の旅と中国茶のほかモロモロ…

宝頂山石刻04

2020年11月29日 | 中国の旅

続いて六道輪廻図。
密教はインドからチベットと中国(漢民族)に伝わり発展した。
中国ではチベットに伝わった密教を蔵密、
漢民族に伝わった密教を漢密という。
ついでにいうと空海が日本に広めた密教は東密。

唐の武宗(840〜846年)が仏教を弾圧した為、
華北では密教がほとんど途絶え、信仰は地下に潜む。
唐末から宋にかけて中央の影響が薄い
四川盆地の大足一帯で漢密が発展したという。

大仏湾は当時の状態が完全に揃った漢密道場だそうだ。

へーーーーっ。

▼六道輪廻図

密教は曼陀羅(マンダラ)を使い教義を説くそうだ。
曼陀羅は「悟りを得た場所、道場」を意味する。

へーーーーっ。

六道輪廻図の中心に居る仏は大日如来らしい。
牛のような鼻をした輪廻図を咥えた鬼が
無常大鬼。

六道輪廻図は結構大きい。


宝頂山石刻03

2020年11月25日 | 中国の旅

大足の石刻は宝頂山、北山、石門山、南山、
石篆山(せきてんざん)の五つの山に分布し、
最も規模の大きいのが宝頂山。

宝頂山石刻は大足市街の北東約15キロ、
宝頂山にあり、石刻像は一万体以上。
中でも大仏湾は規模が最大で保存状態も良いという。
入場料を払って見学するのはこの大仏湾だ。
大仏湾は、谷を囲んだ全長500メートルのU字型の岸壁で
様々な石刻が広がる。
涅槃の大仏があるから大仏湾かな。

▼第30龕「牧牛図」

僧・趙智鳳(ちょうちほう)により南宋の淳熙年間から
淳祐年間(1174~1252年)まで、七十数年にわたり
造営された。

第30龕(がん)「牧牛図」は、30メートルの龕内に
10人の牛飼いと10頭の牛の日常描かれている。

▼第30龕「牧牛図」

牛が心で人が修行者を意味する仏教説話図らしい。

▼第30龕「牧牛図」全景

この辺はなんだかよく判らないけど、六道輪廻図に続く。


宝頂山石刻02

2020年11月24日 | 中国の旅

大門を抜けて橋を渡り、石刻博物館を過ぎ
やっと宝頂山の目印を見つけて進んだが…

宝頂山の入場口はまだ遥か彼方(笑)。
カートを利用することを想定している作りだ。

▼この道の先に宝頂山の入場ゲートが有る

入場券を見せてやっと宝頂山石刻入口。
観光客がまばらで良いなぁと思っていたが、
石刻には既に団体観光客がいた…。

この団体客、どこから来たんだろう。

▼「宝頂」と穿たれている下には「福」と「寿」

最初の仏像は目を閉じていた。

微笑む仏はふくよかで女性的。
見ていると癒される。


宝頂山石刻01

2020年11月23日 | 中国の旅

駐車場を抜けると瑞相橋(ずいしょうきょう)。

瑞相橋を渡って、牌坊を抜けると

大門の右側が宝頂山の旅行センターで
チケット売場が有る。

宝頂山の入場券は115元で当日限り。
宝頂山+北山石窟の入場券は140元で2日間有効…
と言っても、宝頂山、北山共に入場できるのは
一回だけど。
北山石刻の入場料は70元なので、
宝頂山と北山の連票を買った方がお得。

▼宝頂山+北山石窟の連票
有効期限が翌日の23:30…閉まってる時間じゃん。

門の扁額には「天下大足」と有る。
大足は「大いに足る」。
水がふんだんで作物がよく実る、と言うことらしい。

▼石柱は象が支えている


成都東駅〜大足南駅〜宝頂山石刻

2020年11月18日 | 中国の旅

翌11/20、7:42成都東発G8541次で大足南駅へ。
大足南までの所要時間1時間16分。
沿線の田園風景を楽しみにしていたものの
一面の濃霧で何も見えなかった。
こんな霧じゃ高速道路は通行止めだろう。
大足行きをバスでなくて高鉄にしてよかった。

大足南駅には定刻通り8:58に到着。
大足に着くころには霧もすっかり晴れていた。

大足南駅は大足市街からかなり離れているので
先ずは206路で大足市街へ。
9:04発、6元(約96円)。
1時間以上乗るので、日本の感覚では安く感じるが、
中国の路線バスで6元は高い。
さすがは世界遺産路線。
そう言えば麦積山行きも6元だったか…。

206路には買った布団を担ぐ人、生きた鶏が顔を出す
ズタ袋を持って乗り込んで来る人、
田舎らしく、昔懐かしい中国の風景が残っていた。

1時間10分で市中の大足印象に到着、
ここで宝頂山行きの205路に乗り換える。

205路で約30分、宝頂山景区駐車場下車。
駐車場を突っ切って、宝頂山の旅行センターへ。


峨眉山から成都へ

2020年11月17日 | 中国の旅

五顕崗から峨眉山バスセンター(峨眉山旅遊客運中心)
へは20分程だった。
售票処(切符売場)に入ると次の成都行きは10分後の13:00。
窓口で切符を買おうとすると自販機で買えと
促されてしまった。
パスポートじゃ買えない、と言おうとしたところに

成都行き居ないか!! とおじさんが入って来た。

成都便の客引きか? と思いながら、

はいっ!!成都行きます、と手を上げた。

切符持ってるか?

これから買います!

おじさんに手招きされて、自販機の前へ。

早く買え!もう直ぐ出るぞ!!

いや、外人だから自販機じゃ買えない!

と窓口の女性に向かってパスポートを掲げ
やっと切符を売ってもらえた。

峨眉山旅遊客運中心→新南門客運站は
46元 (736円/2018年は1元16円で計算)。

驚いたことに、私を急かしていたおじさんは
成都行きバスの運ちゃんだった。

▼成都行きバスの切符

ここからのバスは新南門バスターミナル行きで
新南門バスターミナルは錦江の南側に有る。
交通飯店の隣と言う方が分かりやすいかな。
最近錦江のことを南河というみたい…。

13:03、乗客3人を乗せたバスは
3分遅れで峨眉山バスセンター発車した。

乗客が3人でも時間が来ると発車するのか。
中国も変わったなぁ…。

と、感心していると、20分程走って停まった。
見れば城北バスターミナル(城北客運站)。
ここで峨眉山発成都行きは満席になった。

▼城北バスターミナル

城北バスターミナルを13:40に発車したバスは
一路新南門へ。
高速に乗って14:05青衣河を渡った。
青衣河は楽山大仏に向かって流れ込む
大渡河の支流だ。

何故、初めての地で青衣河と判ったのかと言えば
運転席の後ろに陣取ったおじいちゃんが
ずっと運ちゃんに話しかけ、あれはなんだ、
この川の名前はなんだと聞きまくっていたから。
気のいい運ちゃんはずっと観光案内しながら
運転していた(笑)。

▼青衣河

城北バスターミナルから新南門バスターミナルまでは
ノンストップで約2時間20分だった。
峨嵋山バスターミナルからだと待ち時間含めて3時間。
やっぱり高鉄の方が早くて便利だ。


五顕崗へ

2020年11月16日 | 中国の旅

清音閣に戻ってバス乗り場の有る
五顕崗(ごけんこう)方面へ。
途中、白蛇と青蛇が闘ったという
闘龍壩(とうりゅうは)があった。
…ただの河原だけど。

川劇の白蛇伝では、
白蛇が峨眉山を下る途中、青蛇に見初められ
青蛇は白蛇を我がものにせんと
戦いを挑んだがあえなく返り討ちにされて
その子分になった。

闘龍壩の先には良寛さんの碑が有る。

「娥眉山下橋」と刻まれた柱が浜に流れ着き
それを見た良寛さんが峨眉山と李白の詩に
思いを馳せて七言絶句を詠んだ。

そんなこともあって、日中友好で
良寛さんの碑が建っているらしい。

▼橋の欄干の猿

ものすごく愛嬌の有る石猿が欄干に乗っている橋を
石猿を眺めながら渡ると、
そこは金亀壩(きんきは)。

伝説によると、金亀壩ではその昔
金色の亀石が掘り出されたとか。

この辺りの売店では、猿除けの棒が売っている。
凶暴猿が出てきたらこれで撃退しろと言う(笑)。

ダム沿いを歩いていると、五顕崗方面から
一人旅らしい若者が歩いてきた。
ここ数年、一人旅の中国人も見かけるようになった。

…この先、どのくらいかかる?

この先の観光地点は清音閣周辺だ。
山道を一人で歩いてきて心細くなったのか、
それとも歩き疲れたのか(笑)。

次までだいたい20分位かな、
と時計を見ながら答えると、

まだそんなに有るのか…。

そんなやりとりを3人の一人旅らしき青年と
交わした後、五顕崗に到着。

五顕崗のバス停で
丁度停まっていたバスに乗り込む。
12:30発と言うことで10分待機。


磨崖石刻

2020年11月10日 | 中国の旅

清音閣の脇を黒龍江に沿って一線天方面へ
10分ほど行くと磨崖がある。

黒龍江は黒水の上流。
名前とは違って流れる水は少ない。
春夏は水量が増えるのかな?

磨崖には唐の太宗(李世民)や
清の康熙帝(こうきてい)の彫像が有る。

▼唐太宗

李世民は秦王の頃に成都に巡察に来た折
峨眉山で李氏の先祖という
老子(李耳)を祀ったらしい。

清の康熙帝は峨眉山の寺院を手厚く保護した。

▼康熙帝

磨崖から黒竜江の更に上流
洪椿橋方面に10分ほど歩いてみる。
凶暴なチベットモンキーを見に行こうと
思ったのだが、まだまだ遠そうな感じ。

そろそろお昼になろうかという時間なので
どうしようか考えていると、生ぬるい風が吹いてきた。
中国文学ではトラの出る前触れだ(笑)。
見上げると、雲の隙間にあった青空も
見えなくなり、雨でも降りそうな黒雲が湧いてきた。
凶暴猿はあきらめて下山、下山。
早く成都に戻り、伊勢丹に和幸のとんかつを
食べに行こう!!


清音閣

2020年11月09日 | 中国の旅

接王亭の右側の階段を上がり
橋を渡ると清音閣。

清音閣前では輿屋さんが寛いでいた。
歩き疲れたら、輿屋さんを雇って移動できる。

清音閣は牛心嶺の麓、黒水と白水の合流点に有り
晋代の有名な学者、左思が
糸竹を言わず山水に清音あり
と謳った事から、清音閣という名がついた。


双橋清音

2020年11月08日 | 中国の旅

白龍洞前の山道を降って行くと、
黒水と白水の合流する「双橋清音」に到る。
双橋は黒水と白水を跨ぐ二つの橋、
清音は水の流れる音をさす。

階段を下りて橋を渡ると接王亭。
接王亭に向かって左側が双橋清音、
右側に行った奥が清音閣。

▼接王亭

黒水と白水が合流し
清らかな流れとなって山を下っていく。
透き通った青い水は九寨溝のよう。

▼双橋の間に有る牛心亭から見る川の流れ

▼双橋清音 中央左寄りの亭が牛心亭


白龍洞

2020年11月07日 | 中国の旅

入山料(2日間有効)   160元
雷洞坪バス往復     90元
金頂ロープウェイ往復  120元
万年寺バス往復     40元
万年寺ロープウェイ上り 65元

峨眉山の諸経費は締めて475元。
これ以外に各寺の入場料10元程度必要。
…楽に観光しようとするとそれなりに
かかる(笑)。

▼峨眉山の入場券
赤枠部分に名前とパスポートNo.が記載されている。

万年寺参道の階段を下り、
更にその先を下って白龍寺方面へ。
階段の途中にアーチ型のゲートが現れる。

ゲートをくぐって振り返ると脇に
大峨楼という石碑が建っていた。
峨は山が険しく高い様子らしい。
夏に行った武夷山にもこんな雰囲気の
ところがあったっけ。

山はやっぱり上りの方がいい景色が見られる。

泰山然り、武夷山も然り、中国の山道は
石段で整備されている。

途中ある売店も、昔から有る風情で趣がある。

程なく白龍洞(白龍寺)に到着。

伝説では、白龍洞は
白蛇伝の白娘子が修行した処
ということになっている。

白龍寺は前後二殿からなる。
前殿は正殿で「西方三聖」という仏像を
安置しているので三聖殿という。

後殿は大雄宝殿で、華厳三聖、薬師仏、
観音、地蔵を祭っている。

寺の後ろにはかつて、
上、下白龍洞があったが
現在は落石等で入口が埋まっているそうだ。


万年寺

2020年11月02日 | 中国の旅

ロープウェイを下りて少し行くと、道沿いに売店
向かって右に上り階段、左に下り階段が現れる。

右側、階段を登ると万年寺らしい。

万年寺山門まではかなり長い階段を登る。
…ロープウェイで楽して来たから元気だけど。

▼万年寺山門

▼万年寺山門の扁額

山門を入って階段を上がると弥勒宝殿。

万年寺は峨眉山八大寺院の一つで
漢代の薬草採りの蒲公が仏を拝んでいた処が
その始まりと伝えられている。
寺の創建は東晋の隆安五年(401)で当時の名は
普賢寺といったそうだ。
唐代は白水寺、宋代は白水普賢寺と
修復される毎に改称されて、
明代には神宗賜額の「聖寿万年寺」から
万年寺になった。

▼弥勒宝殿

元は七重の殿宇がある広大な伽藍群だったが
興廃を繰り返し、1946年の大火で明代の無梁磚殿を
残して焼失。
現存の二重の殿宇は1954年に再建されたもので、
山門、弥勒宝殿、観音殿、般若堂、毘盧殿、無梁磚殿、
峨峨宝殿、大雄宝殿、鐘鼓楼、行願殿がある。

▼弥勒宝殿内の弥勒さま

▼無梁磚殿の参道には象が並んでる

1946年の大火で焼け残った無梁磚殿。

▼無梁磚殿

無梁磚殿内には、普賢菩薩像が安置されている。
高さ7.4m。宋代の事、四川の官吏が峨眉山に
普賢菩薩が姿を現していると何度も上奏した為
信仰厚かった皇帝が、白象に乗った普賢菩薩像を
鋳造するよう命じたそうだ。

▼無梁磚殿内の普賢菩薩


万年寺へ

2020年11月01日 | 中国の旅

翌朝、峨眉山大酒店の対面、景区路二段を挟んだ
南側にある峨眉山旅游客運中心(バスセンター)から
峨眉山中腹の万年寺バスターミナルへ。

▼峨眉山旅游客運中心

バスセンターからは雷洞坪、万年寺行きの観光バス
及び他都市への長距離バスが発着している。

昨日買った峨眉山の入山チケットを出して
万年寺往復(中山段往返)のバスチケットを追加。
バスセンター→万年寺/五顕崗→バスセンターと
峨眉山の中腹ルートを往復できる。40元。

山頂往復(全山段往返)だと90元。
バスセンター→雷洞坪→零公里→万年寺/五顕崗
→バスセンターと山頂へ行ってから
中腹を回って戻れる。
昨日峨眉山駅から乗ったルートと同じ。
価格も同じ。

8時半に出発したバスは五顕崗を経由して
9時過ぎに万年寺バスターミナルに到着。

▼万年寺バスターミナル(駐車場)

万年寺方面へはここからロープウェイが出ている。

▼万年寺バスターミナルからの登山口

万年寺行きロープウェイは上り65元で
所要時間約10分。
時間に余裕があれば登山口から徒歩で登りたい。

途中、鹿が居た!!と思ったら、作り物だった。
ビックサンダーマウンテンか(笑) !!