不登校の息子とビョーキの母

不登校の息子との現在、統合失調症の母との過去

昼夜逆転と甘い物の関係?

2017-12-06 08:34:01 | 日記
不登校の息子に少しでもゲーム以外のことをさせ、昼間起きている時間を増やすために、
DVDを借りて息子と一緒に観ていた時期もありました。
ある日半分も観ないうちに息子が舟をこぎだしました。

「眠いの?」

いったんDVDを止め、そっと声をかけると、息子ははっと顔を上げて、
「くそ眠い」
とぼそっと言うとふらふらと自分の部屋に戻っていってしまいました。

仕方なく続きを見ようとして、息子が食べていたお菓子の袋に目が止まりました。

(あれっ、昨日開けたのに……)

ほとんど空になっています。

引き寄せて中を覗き込むと、大小取り交ぜたクッキーが30個くらい入っていたはずなのに、
もう数個しか残っていません。

そういえば、最近やけにおやつの減りが早いと感じていました。

私はふと統合失調症の母のことを思い出しました。

精神に変調をきたした頃から、母は異常に甘い物を摂取するようになったようです。
中高生の頃は母親にあまり関心を抱いていなかったのでよく覚えていませんが、
コーヒーにやたらと砂糖を入れるので驚いた記憶があります。

母は私が高2になった頃からか、ずっとこたつで寝ているだけの生活になっていきました。

その時は病気だとは本人も家族も分からなかったので、
家事もしないで怠けていると思って腹が立ちました。
でも実はその時母は幻聴と戦っていたのです。

不登校になる少し前から、息子は都会を怖がるようになりました。
林立するビルのそばに行くと、ビルが倒れてきそうで怖いと言うのです。
夏休みに私の姉夫婦と渋谷に行った時も、着いたとたんに帰りたがって困りました。
その時はわがままだと叱ったのですが、今思うと幻覚だったのかもしれません。

統合失調症は遺伝するケースも多いし、そうでなくとも10人に一人がかかる病気です。
母と息子は性格も顔もよく似ています。昼間寝てばかりいる息子の姿に、
病んだ母の姿がダブって、私まで気が変になりそうでした。

「お願い、昼間は起きて夜は寝ようよ。狂って死んだ私のお母さんを思い出すよ」

眠りこけている息子の枕元で私は泣かんばかりに懇願しました。