不登校の息子とビョーキの母

不登校の息子との現在、統合失調症の母との過去

娘の性器いじり

2019-06-04 15:57:28 | 日記
小児性欲と言えば、娘が幼稚園の頃、寝転んで性器いじりをしているのを一度だけ見たことがあります。

私はドキリとしました。この子が私のようになったらどうしよう……。

けれどそれは杞憂で、娘のそんな姿を見たのはその時が最初で最後になりました。
自然に他のことに興味が移っていったのでしょう。
性器いじり自体は珍しいことではなく、むしろ過剰な罪悪感を持たされたことによる二次障害のほうが問題なのだと思います。

私は小学校に入学して間もない頃、クラスメイト達の前でマスターベーションを「実演」して見せたことがあります。
「こうすると気持ちいいんだよ」
と言って私は、机の角に自分の恥骨を当ててぐいぐいと押し付けて見せました。
そうして何度か押していると、子供ながらに軽く「イク」のです。

クラスメイト達は顔を見合わせると、押し黙って1人2人と私から離れていってしまいました。

(いいことを教えてあげたのに……)

私はあまり小さい頃の記憶がないほうなのですが、この記憶だけが鮮明なのは、ショックだったせいでしょう。
自分が「変な子」なんだと初めて意識した瞬間だったのだと思います。

その時私は、新しい友達を喜ばせたかったのでしょう。
そして友達は、そのことの意味も知らないまま、それが「変なこと」だと本能的に悟ったのでしょう。

思えば学校という社会生活の最初から、私はつまずいていたのです。

少し脱線しました。ストーカー王子の話に戻りましょう。

その日私は2階へ補充の応援に行っていました。

商品データをすべてコンピュータで管理するため、棚にナンバーが振られているのですが、
日常の物流業務の傍ら棚づくりを進めているため、まだナンバーの振られていない棚があります。

棚がいっぱいの時は新しい商品を補充することはできません。
商品が出荷されて、棚にスペースができていれば、新たにナンバーを振って新しい商品を補充することができます。

このナンバーを印刷したシールが棚札で、必要に応じて黒シャツさんに頼んで作ってもらいます。

私はコピー用紙を補充するスペースを探していました。
コピー用紙は縦置きするとたわんでしまうため、補充の際は平積みする必要があります。
普通サイズの引き出しには入りません。そのため数が少なくてもわりあいにスペースを取る商品なのです。

棚の隅にちょうどいいスペースを発見した私は、他の人に取られないうちにと急いで黒シャツさんを捜しました。

(うっ、Mさんだ!)
過剰商品置き場にいるMさんを見つけて、私は一瞬ひるみました。
恋をしてからというもの、Mさんに話しかけようとするとひどく緊張してしまうのです。
でも仕事だから仕方ありません。何度かためらったあと、私は意を決してMさんに近づきました。

「あの、Mさん!棚札作ってもらえませんか」
やっとのことでそう言った私の声は、まるで愛の告白でもするかのように上ずっていました。

Mさんもさっきから私が話しかけようとしていたのに気づいていたようです。
視線は上げたものの、チラッと私の顔を盗み見るのがやっとで、
「ああ」
とかすれた声で言うと隣にいたKさんのほうを目で示しました。

あ、Mさんが来てくれるんじゃないんだ。私はホッとしたのが半分、残念な気持ちが半分でKさんの方に向き直り、
「お願いします」
と言いました。

ああ恥ずかしかった!

しかしMさんまで何を恥ずかしがっているんでしょう。
スト-キングならあんなに大胆に、これ見よがしにやってのけるくせに……。