不登校の息子とビョーキの母

不登校の息子との現在、統合失調症の母との過去

ヒキコモリの息子がキレる時

2019-06-13 12:01:19 | 日記
川崎で起きた20人殺傷事件から半月経ちました。

私にとってそれよりも衝撃的だったのは、その後に起きた元農林水産事務次官の長男刺殺事件です。

あくまで報道を通して聞きかじったことにすぎませんが、
ヒキコモリの息子さんが他人を傷つけたら困ると思い詰めての犯行だという噂です。

わかります。

こんなことを書いては不謹慎だということは重々承知ですが、親御さんの気持ちもわかります。

「他人様に迷惑をかけるな」
私が子供の時から耳にタコができるほど聞かされた言葉です。

私自身、「息子に幸せになってほしい」よりも、「他人に迷惑をかけないでほしい」気持ちが強いかもしれません。

(この子は将来どうなるのだろう。社会のお荷物になって、絶望して一生過ごすのだろうか。
そのくらいなら、いっそ2人で死んでしまおうか)
という思いが頭をよぎったことも一度や二度ではありません。

ヒキコモリの子を老齢の親が支えることを、8050問題というそうです。
私も息子もまだ若いですが、私が80になった時息子がまだ外に出られずにいたら……?

自分が親なのでどうしても親御さんに気持ちが寄り添いがちですが、息子さんの立場だったらどうでしょう。

息子さんは事件の少し前に親御さんの家に戻ってきたのだと言います。
自分の人生がうまくいかなくて、親御さんに甘えたかったのでしょうか……。

最近落ち着いている息子ですが、不登校を始めて間もない頃に一度キレたことがあります。

私と夫でゲームを取り上げようとした時に、手近にあった金属の棒を持って身構えたのです。
威嚇した拍子に棒が軽く夫の腕に当たりました。息子は泣きそうな顔をしていました。

(お父さん、お母さん、僕に暴力を振るわせないで)
そんな声が聞こえてくるようでした。

「やめよう」
と私が言うと、夫も息子も黙ってそれ以上の争いには発展しませんでした。

それ以外では息子はもっぱら自罰的で、拒食症やリストカットのように自分に対する攻撃に終始して、
親以外の他人に攻撃性が向けられることは一度もありませんでした。

つい先日も私の顔を見て(やれやれ)と言いたげにこんなことを言いました。
「(うちの親には)2人(の子育て)は無理だったんだよ」

あっそうですか、すいません。
わが身を削って少子化対策に貢献している私にこの言いぐさ。

けれど、ホント、他人を攻撃するくらいなら、親を攻撃してくれた方がいいのです。
まして言葉での攻撃なら、もういくら言ってくれても構いません。

「ありがとうございます、もっと言って!」
とすり寄っていったら、息子に変人を見るような目で見られました。

いや、変人はお前だから。