不登校の息子とビョーキの母

不登校の息子との現在、統合失調症の母との過去

短期バイトを選ぶ理由

2019-11-03 10:41:12 | 日記
Mさんが辞めたことを知ったあとしばらくして私も倉庫を辞めました。

Mさんを傷つけた罪悪感に耐え切れなくなったこととか、
倉庫にいると私自身がMさんを思い出してつらいこともありました。

息子がベジタリアンになったことも理由の一つです。
息子も食べられるものを日々準備しなければならず、
それまでのように朝適当に料理を作って行くことが難しくなってしまったのです。

けれど最大の理由は翻訳のオファーが入ったことでした。
以前にちらっと書きましたが、私は10年間家で翻訳の仕事をしていました。
仕事が少なくなったので、倉庫でアルバイトを始めたのです。

2カ月くらい翻訳をやって、そのあと小説を書いて、また暇になったので渋々バイトを始めました。
12月いっぱいまでの短期バイトです。

そのバイトで、昨日帰りがけに社員さんが
「ありがとうございました」
と私に声をかけてくれました。
私はなぜ「ありがとう」なのだろうと思って辺りを見回しました。
他の人に言ったのではないかと思ったのです。でも周りにそれらしき人はいません。

「えっ私?」
私は自分の顔を指差して聞き返しました。
「はい」
と、社員さん。
「いや、私、もともと土曜日来る人やし」
と私。人手が足りなくて特別に頼まれて出勤した人だと勘違いされたのかと思ったのです。
「いえ、遅くまでありがとうございましたっていう意味で」
と社員さん。私はいよいよ訳が分からなくて、
「いや、私、元々7時までだし」
と言ってしまいました。

あとで思ったのですが、そういう時は
「いいえ。お先に失礼します」
とにこやかに言えば済むんじゃないかと。
「お礼を言われる筋合いはない」
などと気色ばんで言う必要はないのです。
こんなふうだから周りの人とうまくいかないんじゃないかなあ。

私は最初はうまくやれているようでも、だんだんにこんな会話からボロが出てしまうのです。
『変人』というレッテルを貼られないうちにさっさといなくなりたい。
それが私が短期バイトを選ぶ理由です。