浅草木馬亭に浪曲定席を聴きに行った。
この日は玉川福太郎師匠を偲んでの会でした。
最後に福太郎師匠の貴重な音源が流されて、福太郎師匠の良さを少しだけ知ることが出来ました。
その上で改めて五代目天中軒雲月師匠の良さを再認識させていただきました。
いくつもの声を使い分けること。
舞台上でのテーブル掛けの後ろで客席の隅々までわかるような動作の素晴らしさ。
はっきりした言葉と子供の声から老人の声まで使い分ける見事な声の七変化は何事にも代えがたいですね。
はっきりした日本語、誰にでも聴こえる声。
わかりやすい声の抑揚。
浪曲と言うものは一人の演者がいくつもの声を使い分けます。
その間に三味線が入り、小気味良い掛け声も入ります。
浪曲師と曲師の息が合い、呼吸が合い最後までお客を引き付ければプロと言うことですね。
この前出の雲月師匠はまさにその通りだと思うのです。
巧みに声を使い分け演じる姿はこれに勝るものはありませんね。
そこにはたゆまない努力の成果と結果があるのです。
そうした結果がファンの心を掴むのですね。
えてして努力をしない他人は大成しません。コツコツと努力する。
努力をしない他人はうわべだけの芸になります。
こういった世界は学力や学歴では言い表せませんし、語り尽くせません。
私は元々他人を学力や学歴で判断することは嫌なのです。
日々の努力の成果が大きく実を結び花開くのです。
本日は初めて太福師匠のお弟子さんでわ太さんの浪曲を聴きました。
将来有望な存在だと思われます。
また玉川奈々福師匠のお弟子さんの奈みほさんもかなりの進歩が感じられました。
こう福師匠は引退されるそうですが、こう言った世界も引き際が大事なのですね。
私はこう福師匠の浪曲で何度も泣かされました。
そう言ったお客様の心を掴んでこそ真の芸人と言うものなのかも知れませんね。
いろいろ書きたいとこはありますが、この辺で終わりにしますね。