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旅の友・ポップス編 (433) 『皆殺しの唄』

2018-05-18 17:53:28 | 旅の友・ポップス編

『皆殺しの唄』 ネルソン・リドル楽団
”Deguello” Nelson Riddle And His Orchestra 【YOUTUBEより】


1958年制作のハワード・ホークス監督によるアメリカ映画『リオ・ブラボー』の挿入歌です。
映画はB・H・マッキャンベルの小説をもとにした一風変わった豪快な西部劇でした。
原曲は1836年に起こった「アラモの戦い」において連日メキシコ軍が繰り返した進軍ラッパだといわれており、
これをディミトリー・ティオムキンが不安を煽り立てるような雰囲気にアレンジしたものです。
タイトルの”Deguello”は首斬りを意味するスペイン語で、相手の降伏を受け入れずに全滅させるという意味合いで
使われていて、邦題のタイトル通りまさに『皆殺しの唄』です。

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旅の友・ポップス編 (432) 『遥かなる山の呼び声』

2018-05-17 15:36:22 | 旅の友・ポップス編

『遥かなる山の呼び声』 ビクター・ヤング楽団
”The Call Of The Faraway Hills” Victor Young & His Orchestra 【YOUTUBEより】


1953年制作のジョージ・スティーヴンス監督によるアメリカ映画『シェーン』の主題歌です。
映画はホームステッド法制定後のワイオミングを舞台にしたジャック・シェーファーのウエスタン小説の映画化で、
流れ者のガンマンが善良な開拓農民を助けて再び旅に出るという股旅型の西部劇で、スティーヴンス監督は
グランド・ティートンの壮大な山々を背景に登場人物の心情を詩情豊かに描いています。
主題歌はヴィクター・ヤングが作曲、映画完成後にマック・ディヴィッドが詩をつけたものですが、サントラ盤や
ヴィクター・ヤングの他にもポール・ウエストン楽団の演奏もヒットしました。
1962年のリヴァイヴァル・ブームにより主題歌が再ヒット、【今週のベストテン】においても1962年4月第5週に
ランクインし、12週連続でベストテン入りを果たしています(最高4位)

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旅の友・ポップス編 (431) 『天使のらくがき』

2018-05-16 21:29:09 | 旅の友・ポップス編

『天使のらくがき』 ダニエル・ヴィダル
”Aime Ceux Qui T'aiment” Daniele Vidal 【YOUTUBEより】


原曲はソ連のボリス・ポチョムキンが作曲して1965年にエディタ・ピエーハが唄った『お隣さん』で、ウクライナの日頃の
隣人とのやり取りを綴ったものですが、これを1969年にパトリシア・カーリがフランス語の歌詞を付け、17歳のアイドル歌手
ダニエル・ヴィダルのデビュー曲になりました。
タイトルの”Aime Ceux Qui T'aiment”は「あなたを愛する人たちを愛しなさい」というちょっと回りくどい意味なのですが、
ウクライナの少女が恋する青年を追って旅立つという内容で、「あなたと私で歩む道、いつでも二人は歌うでしょう」と
未来を夢見る少女の心を綴っています。
日本では1969年9月から12月にかけてヒットしています。

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なお、作詞者のパトリシア・カーリはイタリア生まれでベルギーやフランスなどでも活躍した歌手ですが、1964年の
サン・レモ音楽祭でジリオラ・チンクエッテイのパートナーとして『夢見る想い』を唄って優勝、その後はフランスで
作詞家として活動しています。


旅の友・ポップス編 (430) 『ムーンライト・セレナーデ』

2018-05-15 16:22:02 | 旅の友・ポップス編

『ムーンライト・セレナーデ』 グレン・ミラー楽団
”Moonlight Serenade” Glenn Miller & His Orchestra 【YOUTUBEより】


この曲は1939年にグレン・ミラーが作曲、アレンジを何度も繰り返してスイング・ジャズを代表する楽曲となりました。
また、1954年制作のアンソニー・マン監督によるアメリカ映画『グレン・ミラー物語』においてもアレンジを完成させる
シーンが描かれていました。
グレン・ミラーといえば他にも『真珠の首飾り』『インザムード』『アメリカン・パトロール』『茶色の小瓶』など名曲が
多くあるのですが、今回は『ムーンライト・セレナーデ』のみに留めておきます。

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旅の友・ポップス編 (429) 『バンブル・ブギ』

2018-05-04 22:49:00 | 旅の友・ポップス編

『バンブル・ブギ』 フレディ・マーチン楽団
”Bumble Boogie” Freddie Martyn And His Orchestra 【YOUTUBEより】


原曲はロシアのリムスキー・コルサコフのオペラ『サルタン皇帝』の第3幕で使われる『くまんばち(熊蜂)の飛行』
(英題=Flight of the Bumblebee)です。
フレディ・マーチンはこの難曲をブギウギ(boogie-woogie)のスタイルでスィング・ジャズとして見事にアレンジしています。
ちなみに、このレコードは日本ビクターが洋楽のレーベルである【S盤】として発売した記念すべき第一号です。

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