”La Barra Fuerte” Francisco Canaro 【YOUTUBEより】
1908年、弱冠二十歳になったばかりのフランシスコ・カナロの処女作です。
タイトルにある”La Barra Fuerte”は直訳すれば「強い鉄の棒」ということなのですが、”Barra”は俗語で「仲間」という意味でも使われ
「強いつながりの仲間」ということでもあります。
カナロはウルヴァイの貧しい家庭に生まれていてその上10人兄弟の次男坊でした。長男が幼くして亡くなりカナロは家庭を支えながらも
音楽を捨てられず、ついにこの”La Barra Fuerte”によってタンゴ界にデビューを果たしました。
ある意味、『ラ・バーラ・フェルテ』はカナロ兄弟の強い結束の結実ともいえるでしょう。
カナロは生涯に800曲にも及ぶ楽曲を作り上げていますが、中でも『センチミェント・ガウチョ』『黄金の心』そしてこの
『ラ・バーラ・フェルテ』 が最もお気に入りだったということです。