『帰らざる河』 マリリン・モンロー
”River of No Return” Marilyn Monroe 【YOUTUBEより】
1954年制作、オットー・プレミンジャー監督による同名のアメリカ映画の主題歌で、ライオネル・ニューマンが作曲し
ケン・ダービーが歌詞を付けました。
映画はカナディアン・ロッキーの急流を背景にしたモンロー主演の西部劇で、タイトル・バックはカントリー畑の
テネシー・アーニー・フォード、ラストシーンでは歌姫に扮したモンローが唄っていました。
歌詞は川の流れを人生の歩みに喩えながら、もう戻ることのできない遠い日をしのぶという内容になっています。
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帰らざる河』1954年公開
この映画の監督は社会派といわれるオットー・プレミンジャーなのですが、正当防衛とはいえ何のためらいもなく
原住民を殺害するシーンには首をかしげてしまいます。
ハリウッドの源流となったアメリカ映画の父といわれるD・W・グリフィスは1915年に『國民の創生』を制作・公開、
その中で人種偏見に満ちたK.K.K.を正義の味方として描き大絶賛を浴びました。
黒人やインデアン等有色人種に対する差別が正義として日常のように行われていた時代が長かったこともあり
西部劇においても正当防衛としてインデアンを無残に殺戮するのはごく当たり前だったのかもしれません。
映画『帰らざる河』もそんな“古き悪しき時代”の産物の一つだというのは言い過ぎなのでしょうか。