『空中レヴュー時代』 Flying Down to Rio (米) 1934年制作
監督 ソーントン・フリーランド
音楽 ヴィンセント・ユーマンス
主演 ベリーニャ … ドロレス・デル・リオ
ロジャー・ボンド … ジーン・レイモンド
ホネー … ジンジャー・ロジャース
フレッド … フレッド・アステア
主題歌 『キャリオカ』 ( Carioca ) 演奏・サウンド・トラック
挿入歌 『月下の蘭』 ( Orchids in the moonlight ) 演奏・サウンド・トラック
飛行機の翼の上でレヴューをするという当時としては破天荒なアイデアで話題を呼んだミュージカル作品。
ジャズバンド「ヤンキー・クリッパース」のリーダーのロジャーはフロリダで公演中にブラジルの富豪の娘ベリーニャに出会って
一目惚れしてしまう。そんな時、ロジャーはリオデジャネイロのベリーニャの父親レゼンデが経営するホテルでで演奏会を開く
ことになりベリーニャを連れてリオへ飛ぶ。しかしベリーニャには婚約者がいる上、ブラジル政府によるアメリカの楽団の演奏
の許可が下りない。さらにはレゼンデは公演ができなくなった責任でホテルを乗っ取られそうになる。そこでロジャーはリオの
上空で飛行機による空中レヴューを実行してレゼンデの窮地を救った。ロジャーとベリーニャは晴れて結ばれ、空中結婚式を
挙げて二人はパラシュートで地上に降りてゆく。
ラテンリズムの『キャリオカ』およびタンゴ調の『月下の蘭』はいずれもエドワード・エリスクとガス・カーンの共同作詞、ヴィンセント・
ユーマンスの作曲によるものです。
また映画では傍役でしたが、初めてコンビを組んだアステアとロジャースは主役を食うほどの人気を得て脚光を浴びました。
↓はサウンドトラックによる『キャリオカ』 YOUTUBEより
↓はサウンドトラックによる『月下の蘭』 YOUTUBEより
『キャリオカ』はその後ラテンのスタンダードナンバーとして人気を集め、エドムンド・ロス楽団、ペペ・ハラミジョ楽団など数多くの
演奏がリリースされており、カウント・ベイシーなどがジャズとして演奏しています。
↓はペペ・ハラミジョ楽団の『キャリオカ』 YOUTUBEより
一方、『月下の蘭』はコンチネンタルタンゴの定盤としてアルフレッド・ハウゼ楽団やマランド楽団のレコードが有名ですが、
こちらも数多くの楽団による演奏があり、ブラターズなどの歌唱もリリースされています。
↓はマランド楽団の『月下の蘭』 YOUTUBEより