港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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映画音楽史(168) 『ワンツースリー/ラブハント作戦』 1962年公開

2014-06-30 00:46:22 | 映画音楽



『ワンツースリー/ラブハント作戦』 One, Two, Three (米) 1962年制作
監督 ビリー・ワイルダー
音楽 アンドレ・プレヴィン
主演 マクナマラ … ジェームズ・キャグニー
    オットー … ホルスト・ブッフホルツ
    スカーレット … パメラ・ティフィン
    フィリス … アーリン・フランシス
主題歌 『ビキニスタイルのお嬢さん』 ( Itsy Bisty Teenie Weenie Yellow Polka-dot Bikini ) 

冷戦下の東西分裂のベルリンを舞台にしたビリー・ワイルダーの風刺をこめたコメディー作品。
某コーラ会社の西ベルリン支社長のマクナマラは米国本社の重役から娘が旅行でベルリンに行くからよろしく頼む
との連絡を受ける。マクナマラはうまくもてなして自分の株を上げようとしたが、スカーレットは札付きの馬鹿娘で、
突然失踪した上、オットーという共産青年と結婚したと言って戻って来た。マクナマラはそんなことをされては大変だ
と策略を練り、オットーをスパイ容疑で東独警察に逮捕させたが、逆に彼を救い出さなくてはならないハメになる。
やがてスカーレットの両親がベルリンを訪れるという連絡が入ると今度はオットーをにわか紳士に仕立て上げる。

映画のタイトルバックはアラム・ハチャトリアンの名曲『剣の舞』でした。『ビキニスタイルのお嬢さん』はオットーが
東独警察に捕まって白状させるときに、四六時中このレコードを聞かせてノイローゼにさせるというシーンで使われ
ていました。『ビキニスタイルのお嬢さん』はポール・バンスの作詞・作曲でブライアン・ハイランドの大ヒット曲ですが
映画のシーンに使われているのはブライアン・ハイランドではありません。ダリオ・モレノという説もあるようですが
それも違うようで、誰の歌唱なのか不明です。

↓は映画のワンシーン YOUTUBEより



『ビキニスタイルのお嬢さん』をこの映画の主題歌とすることに少し抵抗がありましたが、ラジオ関西の
『気ままなカフェテリア』のタイトルミュージックでもありましたので取り上げることにしました。

She was afraid to come out of the locker
She was as nervous as she could be
She was afraid to come out of the locker
She was afraid that somebody would see

↓はブライアン・ハイランドの『ビキニスタイルのお嬢さん』 YOUTUBEより



ポップス・ベストテン 1962年6月 その5

2014-06-29 02:07:15 | ポップス

『今週のベストテン』1962年6月30日
①ブルー・ハワイ エルヴィス・プレスリー
②可愛いベイビー コニー・フランシス
③霧の中のジョニー ジョン・レイトン
④シェーンのテーマ ポール・ウエストン楽団
⑤ヤング・ワールド リッキー・ネルソン
⑥禁じられた遊び ナルシソ・イエペス
⑦悲しき女学生 パット・ブーン
⑧モスコーの夜は更けて ケニー・ボール楽団
⑨トゥナイト サウンド・トラック
⑩グッド・ラック・チャーム エルヴィス・プレスリー
⑪夕焼のトランペット ニニ・ロッソ
⑫レッツ・ゲット・トゥゲザー ヘイリー・ミルズ
⑬ローマの恋 サウンド・トラック
⑭涙の日記 バリー・ダーベル
⑮ワン・モア・チャンス テディ・ランダッツォ
⑯大人になりたい コニー・フランシス
⑰黄色いリボン ジョニー・ハート楽団
⑱夢見る兵隊 ウーゴー・ブランコ楽団
⑲ジョニー・エンジェル シェリー・フェブレー
⑳さらば街角 デル・シャノン

『今週のヒットレコード』1962年7月1日
①愛してほしいの ポール・アンカ
②ジョニーの真心 パット・ブーン
③夕焼のトランペット ニニ・ロッソ
④戦場に陽は落ちて リトル・リチャード
⑤恋のスーパー伯爵 ジーン・チャンドラー
⑥ブルー・ハワイ エルヴィス・プレスリー
⑦可愛いベイビー コニー・フランシス
⑧モスコーの夜は更けて ケニー・ボール楽団
⑨グッド・ラック・チャーム エルヴィス・プレスリー
⑩大人になりたい コニー・フランシス
⑪霧の中のジョニー ジョン・レイトン
⑫ローマの恋 フィルム・シンフォニック楽団
⑬ジョニー・エンジェル シェリー・フェブレー
⑭かえるのルンバ ウーゴー・ブランコ楽団
⑮トゥナイト サウンド・トラック

『今週のベストテン』は上位の5曲は不動でしたが、映画のリヴァイヴァルの影響で、6位に
『禁じられた遊び』の主題歌が突然圏外からのランクインです。
またプレスリーの『グッド・ラック・チャーム』が10位に入り込んだため、『レッツ・ゲット・トゥゲザー』
と『夕焼のトランペット』がベストテンから陥落しました。
下位ではシェリー・フェブレーの『ジョニー・エンジェル』が19位に初登場です。

『今週のヒットレコード』では『愛してほしいの』がトップを守り、『ジョニーの真心』が
これを追い上げています。
また『霧の中のジョニー』に代わって『グッド・ラック・チャーム』がベストテン入りを果たしました。
下位では『ジョニー・エンジェル』とウーゴー・ブランコ楽団の『かえるのルンバ』が初登場し
『ハッピー・ホセ』と『ライオンは寝ている』が圏外に去ってしまいました。

↓はシェリー・フェブレーの『ジョニー・エンジェル』 YOUTUBEより


↓はウーゴー・ブランコ楽団の『かえるのルンバ』 YOUTUBEより


映画音楽史(167) 『恋愛専科』 1962年公開

2014-06-28 00:20:57 | 映画音楽



『恋愛専科』 Lovers Must Learn (米) 1962年制作
監督 デルマー・デイヴィス
音楽 マックス・スタイナー
主演 ドン・ポーター … トロイ・ドナヒュー
    プルーデンス・ベル … スザンヌ・プレシェット
    リダ … アンジー・ディキンソン
    ロベルト・オランディ … ロッサノ・ブラッツィ
    アル … アル・ハート
主題歌 『アル・ディ・ラ』 ( Al di la ) 唄・エミリオ・ペリコリ

原作はアーヴィング・ファインマンの小説で、風光明媚なイタリアの観光地をロケしたロマンチックな一編。
大学の図書館職員のプルーデンスは不良図書の貸し出しをめぐって退職してイタリア旅行に出かける。
イタリアに着くと旅の船中で知り合ったロベルトにドンを紹介されて親しくなり、ドンと二人で名所旧跡を
めぐり歩きいつしか恋仲になる。しかしローマに戻った二人を待っていたのはドンの前の恋人リダであった。
傷心のプルーデンスが船でニューヨークに帰ると、港には思い出の燭台を振りかざすドンが待っていた。

主題歌の『アル・ディ・ラ』は1961年サンレモ音楽祭大賞曲で、モゴール作詞、カルロ・ドニーダ作曲によるものです。
サンレモではルチアナ・タヨーリとベティ・クルティスが唄ったものですが、映画ではナイトクラブのシーンで歌手役の
エミリオ・ペリコリか唄っており、ドンの友人役のアル・ハートのトランペットによる演奏も楽しめました。
( その直後に大乱闘が起こり、店の燭台を持ってドンとプルーデンスは店から逃げ出しました )
レコードとしてはマックス・スタイナー指揮の演奏によるエミリオ・ペリコリの歌唱の他、アル・ハート楽団の演奏、
ルチアナ・タヨーリ、ベティ・クルティス、トニー・ダララ、コニー・フランシスなど多数の競演となりました

Aldila del bene piu prezioso ci sei tu
Aldila del sogno piu ambizioso ci sei tu
Aldila delle cose piu belle
Aldila delle stelle ci sei tu
Aldila ci sei tu per me per me soltanto per me

↓は映画よりエミリオ・ペリコリの『アル・ディ・ラ』  YOUTUBEより


↓はエミリオ・ペリコリの『アル・ディ・ラ』  YOUTUBEより


現在出回っているCDでは前奏部分がカットされているのが残念です。


映画音楽史(166) 『レッツゴー物語』 1962年公開

2014-06-27 00:32:17 | 映画音楽



『レッツゴー物語』 Two and Two make Six (英) 1961年制作
監督 フレディ・フランシス
音楽 ノリー・パレイマー
主演 ラリー・キュラード … ジョージ・チャキリス
    アイリーン … ジャネット・スコット
    トム … アルフレッド・リンチ
    ジュリー … ジャッキー・レーン
主題歌 『レッツゴー物語』 ( A Change of Heart ) 唄・クレイグ・ダグラス

『ウエスト・サイド物語』で人気を得たジョージ・チャキリス主演による恋愛コメディ作品。
英国のフラミントン基地に駐留中の米空軍一等兵のラリーはハンサムで付き合いが良くてバクチにも強い。
しかし軍の規律を犯したと軍曹から責められもみ合ううちに過って失神させてしまう。ラリーは軍曹を殺して
しまったと早合点して逃亡を図る途中に若い女性をバイクに乗せたことからてんやわんやのトラブルが起こる。

主題歌は『レッツゴー物語』はバニー・ルイス作詞、ノリー・パレイマー作曲によるものです。この曲は日本で
大ヒットしましたが、本国のイギリスでは全くヒットしませんでした。これを唄っているクレイグ・ダグラスは
イギリスではヒット歌手なのですが、日本では『レッツゴー物語』以外のヒットがないのは皮肉なものです。

Dum me dum dum me doo wah 
A change of heart can take you unawares 
You love so long  then suddenly you don't care
For all at once from nowhere 
Comes a stranger out of space 

↓はクレイグ・ダグラスの『レッツゴー物語』 YOUTUBEより



映画音楽史(165) 『リバティ・バランスを射った男』 1962年公開

2014-06-26 00:16:06 | 映画音楽



『リバティ・バランスを射った男』 The Man Who Shot Liberty Valance (米) 1961年制作
監督 ジョン・フォード
音楽 シリル・モックリッジ
主演 トム・ドニファン … ジョン・ウェイン
    ランス・ストダード … ジェームズ・スチュアート
    リバティ・ヴァランス … リー・マーヴィン
    ハリー … ヴェラ・マイルズ
主題歌 『リバティ・バランスを射った男』 ( The Man Who Shot Liberty Valance ) 唄・フェアマウント・シンガーズ

ドロシー・M・ジョンソンの小説をもとにジョン・フォード監督としては珍しいどんでん返し型の異色西部劇。
トムの葬儀の日、西部の田舎町の駅に上院議員のランスと妻のハリーが降り立ち、ランスの回想が始まる…
1880年、ランスは勉強していた法学書を片手に東部から荒れた町シンボーンにやって来た。途中で悪漢の
リバティ・ヴァランスに襲われて負傷し、トムに救われて町のレストランに運び込まれ、店の娘でトムの恋人の
ハリーがランスを看病しランスは回復する。当時この地域では州昇格運動をめぐって反対派のリバティが
無法の限りを尽くしていたが賛成派のランスは町の選挙でリバティを破って当選、ついにランスはリバティと
決闘するとになる。銃を握ったことのないランスが意外にもリバティを撃ち倒した。その真相は…

主題歌の『リバティ・バランスを射った男』はバート・バカラック作曲、ハル・デヴィッド作詞によるものでこの映画の
ために作られた曲ですが、どんな理由があったのか映画には使われませんでした。
私が見た予告編ではフェアマウント・シンガーズの曲が織り込まれていましたが本編には登場していません。
レコードとしてはフェアマウント・シンガーズよりもジーン・ピットニーの曲がヒットしました。

When Liberty Valance rode to town
The women folk would hide, they'd hide
When Liberty Valance walked around
The men would step aside

↓はジーン・ピットニーの『リバティ・バランスを射った男』  YOUTUBEより



↓はフェアマウント・シンガーズの『リバティ・バランスを射った男』  YOUTUBEより