関数と数列。
関数と数列は別の単元でありますから、全く関係ないと思われるでしょうが、実はつながっているのです。
たとえば、一次関数y=ax+b (a<>0)という関数があったとします。実はこれ、数列の言葉で言い換えると、an=a+(n-1)d (nは正の整数)という等差数列になるのです。
もちろん一次関数のxの値は任意の実数の値をとり、等差数列のnの値は正の整数ですが、
並べて書くとよくわかるように、y=an,ax=(n-1)d,b=aとなり、こういう言い換えをして考え直すと、一次関数は連続量(アナログ)であり、等差数列は離散量(デジタル)となり、数の並びの規則性を発見して、言い換えたものに過ぎないことがわかります。
等差数列もまたしかり。
指数関数y=a^xは、等差数列an=ar^(n-1)と全く同じで、これまた単に連続量か離散量で考えているかの違いなのです。
これは何を意味するか?
自然を観察して、ある数値群を得たとします。
それを数列の考え方で規則性を発見し、言い換えによって、関数化します。
そうすると一見無意味な数値群が、意味のある関数に変わるのです。
そうすると、工学的な考え方によって、いままで全く制御できないものが制御可能になるのです。
ИКМТは五十代後半に手が届く年になって、この思いつきを得ましたが、頭のいい人はもっと早く気づいて、余のため人のためになるようなことに使っているのですねえ。
我利追求に使うと、実に後味の悪い感じがしますが、こういうことに頭を使うと、ИКМТはすっきりします。
そんな風に感じたИКМТでした。