ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

映画「ボヘミアン・ラプソディ」

2019-01-09 | 映像
年があけて一週間たちました。元旦に映画「「ボヘミアン・ラプソディ」を見ました。ロックバンド、クイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーの人生を中心に描いたものです。今回のブログは、ちょっとマニア?な話になるかも。
クイーンを初めて聞いたのは、中学入ってすぐだったかと。そもそもビートルズに熱中していたのですが、妹がクイーン派で彼女のレコードを聞いたのがクイーン体験の始まりです。なんといっても、ローティーンの女の子にとっては、そのルックスにひかれたのでしょうね。その長髪とスタイル、まるでマンガの中から登場したようなロックスター。当時読んでいた少女雑誌「りぼん」は今から思えば、随分大人びたマンガが多かったですが(一条ゆかりの「デザイナー」に小学生が熱中してたんですから…)大矢ちきさんという伝説のマンガ家がいて、そのマンガに出てくる美形のロッカーが、まま、初期クイーンのビジュアルでした。当時のマンガには、デビッド・ボウイやクイーンのような美形がわきに出てきたりして、逆に音楽シーンを知ったりということもありました。中学生にはあの壮大なオペラ調の「ボヘミアン・ラプソディ」よりも「キラー・クイーン」的な曲の方を聞いていました。
さて、映画「ボヘミアン・ラプソディ」ですが、公開される前に、クイーンの映画ができると聞き、初めはライブ映画かと思っていたら、メンバーを別人が演じるというので、私は「???!!!」という感じでした。あの強烈なキャラクターのフレディに他のメンバーも、誰が?!というところと、そんな他人に果たして感情移入ができるのか?という、あたりですね。なので、ドラマとして見よう、という頭で鑑賞しました。ドラマもよくわかり、フレディの苦悩もよく描けていました。曲がいっぱい聴けたのも楽しかった。どちらかというと、私は、この映画、どういう人が一体、見にきているのか、気になっていました。ファンはわかりますが、元旦の映画館はクイーンのファン?というより、映画として鑑賞しているという客層。かえって、そこがいいなと思いました。少なくとも、クイーンのことを皆さん、知って帰りますものね。
この映画のヒットには、平成の時代のテレビCMに、コンスタントにクイーンの曲が流れ続けていたこともあるかなと思いました。また、学校の体育系の行事に「We Will Rock You」と「We Are The Champions」はお馴染みですし。皆、聞いたことがあるクイーンなのです。
個人的には、私は昔から演劇でクイーンをビートルズの次に多用しているかも?さすがに「ボヘミアン・ラプソディ」はまだ。この作品はまま曲がドラマとして完結、劇的すぎて、とてもBGMとして使用するような曲ではなく。もしか何かに使うなら、この曲からオリジナルドラマを書き起こすとなるでしょうか。
個人的には、ギターのブライアン・メイが好きで、彼の作品「’39」(サーティーナイン)はお気にいりです。。いつかこの曲をテーマにドラマが書きたい…。ビートルズ、クイーン、ボウイなど10代に聞けたことは本当に良かったと思います。そこからいろんなことを知りました。フラワーチルドレン、love&peace、バイ・セクシャル、マイノリティ、エイズ…。映画のフレディもエイズで亡くなりましたが、そうしたことをリアルタイムで知れたのも、彼らの音楽を聞いていたから。社会を知る一つの窓口に、ロックやマンガがありました。そして相変わらず、クイーンを聞いてるんですから、昔とちっとも変わってない、10代で感性が止まったまま、ということ?!
映画の中で、フレディの部屋には大きなマレーネ・ディートリッヒの顔が飾ってあり、プッチーニの「蝶々夫人」が流れていました。デートリッヒの映画「モロッコ」や「嘆きの天使」を見たのも、蝶々夫人の三浦環のことを本で知ったのも、クイーンをリアルタイムで聞いていたころに重なります。いろんなことが自分の中にどんどん入ってきた10代。ガールズ・ビー・アンビシャス!!を、今もおまじないの言葉として。








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