ことのはのはね~奈良町から

演劇、アート、短歌他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

「奈良町ファンタジー」をふりかえって

2018-03-11 | 演劇
「奈良町ファンタジー」が終了して1ヶ月たちました。この企画は奈良町にぎわいの家が築100年ということもあり、何か町家に関してのイベントができないかと、町作りに関わる皆さんが実行委員会となり、制作は私が進めました。地元の皆さんが奈良町に関して書いてくださったエッセイの朗読、私の作、演出の朗読劇「町家よ語れ」、奈良町オリジナルソングの発表と、盛りだくさんでした。年末年始を挟み、インフルエンザの大流行の中、一人も欠けずにできたことは奇跡で…。(総勢、約30名が舞台に立つのですから…)出演者からも「全員が揃えば、もう成功したようなもの!」と打ち上げの時に感想に出たくらい。また町家の稽古が寒くて寒くて…それも町家を耐寒、いえ、体感することかなと、沢山のシーンを思い出します。

①奈良町居住者の語り
…子どもの時から奈良町に住んでいた方、新たにお住まいになった方、戦前の奈良町界隈を知っておられる方、30~80代の三人の方がエッセイを書いて下さり、読んで下さいました。とにかく、このお三方の言葉が素晴らしくて…。単に町を誉めるというのでなく、その方なりの温度と感触で書いておられるので、まさに、奈良町のオリジナルがそこにあるのです。舞台の皆さんの言葉を聞きながら、「これこそが「語り」だな。」と思いました。自分の言葉で「語れる」ということ。こんな素敵な言葉が集まったら、町も随分喜ぶだろうなと思います。町を誉める言葉というのは、割合予定調和になりがちですが、今回のお三方の「語り」には、書き手としてもいたく感心しました。また、機会があれば是非、ご紹介したいです。

②朗読劇「町家よ語れ」
…既にこのプログで出演者が書いてくれましたので、それにつきます。チームワークが素晴らしく、皆、必死でした。声のでにくい方には個別稽古もしましたが、それも30分程度で、時間がなさ過ぎて?皆、緊張感をもって何としてもやらなければ!だったように思います。事務局スタッフの二人には、出演者の変化が手にとるようにわかったようで、また、演出によって変化するのもよくわかったと話してくれました。本当に稽古時間がなくて、セリフのイメージを伝えるのに終始しました。その指示が具体的でないのに、なんとか、言葉の時空を把握したいと、皆、本当にぐーっと向かってくれて…。また、舞台美術、照明でホールが別世界になったのを初めて見た時、出演者の方が「わぁ」と思ったのも嬉しいことでした。そうなんです。裏方も前に出る人もみんなで作る楽しみがお芝居にはあります。さて、これで町家朗読劇は終わり?何かお知らせできるかもしれないので、引き続き注目くださいね。

③奈良町オリジナルソング「奈良町ふぁんたじぃ」
既に、年末に録音が終わり、先行放送していますし、嶋田純子さんの歌にピアノは作曲の小宮ミカさん、何の心配もなく。嶋田さんの声は本当に良く響きます。気持ちいいです。最後に実行委員会、関係者、出演者全員で歌い、幕が下りました。


アンケートの声は「再演すべき!これで終わりはもったいない。」「奈良町の歴史がよくわかった。知らないことが多かった」この二つの声がとても多く、励みになります。出演からも是非、再演をとの声が上がりました。こうした文化活動を援助くださる方、おられましたら是非、よろしくお願いします。
最後に。今回、やむを得ず、私が全体司会をしましたが、これが一番のダメ出しです。










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